ホームドラマというジャンルを、現代社会を反映させた視点や設定で更新する。
主人公家族に対して愛や絆ではなく、その呪縛や割り切れなさに重きを置いて見つめている。
素晴らしい脚本に俳優たちが見事なパフォー>>続きを読む
主婦の不倫というメロドラマ的なつかみからあれよあれよと家族を軸とした戦後日本社会の紐解きに移る。
暴力と酒に頼り、感情を無くすことで不本意な仕事を乗り切ろうとする昭和一桁生まれである家長の弱さ。
責任>>続きを読む
香港での不運な人間関係の交差を映したシリーズ。
家族の喪失と呪縛。登場人物達の行動や気持ちの変化を豊かな撮影で追う。
アメリカから来た駐在員の金持ち達と流れ者のマーシーがメインではあるが、香港の市井の>>続きを読む
杉咲花の演技はもちろん、3人の監督の作家性を楽しめる。
各話独立しているが三宅唱監督の5話目と6話目は連作。
5話目の部屋に刺す光、6話目のエレベーターを使ったシーンがずっと頭に残っている。
『アトランタ』での現代アメリカの空気を作劇に投影する作風は継承しつつ、スパイものとしてのアクションがちゃんと楽しい。
その中で夫婦でスパイ活動したら結局はこうなるよね?というリレーションシップの描写が>>続きを読む
アメリカの内戦及び家父長制を戯画化している。
ファーゴらしさがちゃんとあるし、ずっと面白かった。
まず17年前の事件の聴き取りから始まり、最終話に結実するドラマシリーズとしての構成の上手さ。
そこにキメキメの撮影や主演2人の演技がのっかっていてとても楽しめた。
LDS(モルモン教)にまつわる殺人事件の捜査モノ。
宗教が設立した時期の再現ドラマも織り交ぜて進むため、自身が信徒でもある主人公の葛藤がわかりやすい構成。LDSや家父長制の盲点をつく。
自由意志と決定論を、家族の喪失と結びつけている。いくらでも風呂敷をひろげられるが、限られた登場人物で自由意志についての思索を行っている。
アクションやサスペンス描写もあり退屈しない。
サクッとしたミステリーだけど凝った演出もしっかりあって楽しんで観た。
資格取得や合格しないといけない検査、お金のやりくりなど、リアリティたっぷりのレストラン開店準備がメインのストーリーライン。
しかし壊れたコミュニティにいる人々が再出発するシーズンだと感じた。
新しいメ>>続きを読む
潔いタイトルそのままだが、いろんな仕掛けがあってスリリングで面白い。
主人公のしたたかな交渉術!
子供の送り迎えで遅刻した女性の管制官が大活躍するのガッツポーズした。
久しぶりに一気見した。
自身がミュージシャンでもあるドナルドグローヴァーが、過激化した女性アーティストのファンダムから生まれたシリアルキラーを描くというだけで色々重なっている。
『アトランタ』で見せた現代アメリカを生きる人々>>続きを読む
41歳の登場人物たちがそれぞれの困難(中年の危機)に対峙する様を、TVシリーズの尺だからできる充実した脚本と役者の皆さんの高いパフォーマンスで描き切る。
完璧な幕引き。
親子、兄弟、経営、資本のパワーバランスがめいっぱい張り詰められた最終シーズン。
その中でも大笑いできるコメディさがしっかりあってすごい。
重厚な作り!!
帝国の傲慢さはもちろんだが、対する革命軍の非情さもありまさにコインの表と裏。
矛盾を孕みながらも進むストーリーは見応えがあり、アクションの見せ場も面白い。
衣装やプロダクトデザインも洗>>続きを読む
ヨーロッパから戻ってきて今シーズンは再びアトランタ編。
毎エピソード見事な構成と肩透かし。そして厳しい現実への風刺。
新しいシーズンはもうないけど4人に会うために何度も観直そう。
コメディのないクリスプラットが新鮮。ずっと重苦しかったけど突飛な展開やガンアクションが楽しい。
大味だな〜と思うし、マンC回でオアシスが流れるのは笑ってしまったけど、どうしても魅力的。
みんなのこと応援したいし、メンタルヘルスにフォーカスしているのも良い。
登場人物達の思惑の交差を描くのが抜群に上手い。
このシーズンも最初に誰かが死ぬことが示され最後の答え合わせに向けて盛り上げていくが、その過程がいちいち面白い。
ジェニファークーリッジの演技は今回ももち>>続きを読む
2人の距離の縮まりやお互いへの愛着の芽生えを丁寧に表している。
人間関係だけでなく荒廃したパンデミック後世界のデザインもしっかり作り込まれていて非の打ち所がない。
全体通して笑えたが、着地点の怖さ。。
強大な権力に反抗すると、結果的にその権力が増してしまうという残酷さを表現していたと思う。
流石の完成度。1シーズンだけで20年時間が経過しているが、戦争に至るまでの道筋がスリリングでGOT節が光る。
スピード感とシーズン内の時間の流れがばっちし。思惑の交差もドキドキする。はぐれものが活躍するのは観ていて楽しい。ゲイリーオールドマンが全くかっこよくなくて良い。
演技を感じさせない自然な演出に是枝さんの作家性を感じる。でもそこでの劇伴が雄弁すぎるなと思った(曲は素晴らしい)。作品内でも花街への批判的な言及はあったが、きっと現実はこんなに優しい世界ではないだろう>>続きを読む
単純な悪党成敗にしない見事な脚本。「運命の男」である斎藤を演じる鈴木亮平の男前さといったら。。