木村久佳さんの映画レビュー・感想・評価

木村久佳

木村久佳

映画(78)
ドラマ(0)
アニメ(0)

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.5

映画に取り憑かれた少年のジュブナイル映画。とはいえ常軌を逸した生活を送る異常な天才を描いているのではない。誰にでもありうる等身大の生活の中で、どのように映画に魅入られ、どのような視点で物を見ているか、>>続きを読む

永遠の0(2013年製作の映画)

4.0

原作で泣いて、映画でも泣いた。
もちろん映画にするために原作小説の時間軸や内容の変更はあったけれど、すべてうまく機能していて、原作小説の感動を損なうことなく映像化されていた。スタッフの意気込みを感じる
>>続きを読む

グッドモーニングショー(2016年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

「踊る大捜査線」の血脈を感じるフジテレビのハチャメチャお仕事映画。ワイドショーチームがニュースチームに虐げられるという、本庁と湾岸署の対立か?と思われる使い古した手札。ちょっと無いな〜と感じる非現実的>>続きを読む

七つの会議(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

クセのあるキャラでもしっかり演じ切ってくれる野村萬斎は最高。へたするとわざとらしくなっちゃうところが自然体のように見えるんだからやはり天才!
そして池井戸潤原作の下剋上モノは最後コテンパンにしてくれる
>>続きを読む

クルエラ(2021年製作の映画)

3.0

クルエラの作る数々のドレスの素晴らしさ、煌びやかさ! ずっと目が奪われてしまう。
ただストーリー面はあまり辻褄を考えず、「クルエラにも事情があるのよ…」的な、ヴィランをヴィランのままにしないための苦肉
>>続きを読む

キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

4.0

現在までに上映された映画キングダムシリーズの中で一番好き。一番力が入っていたと思う。観覧者が壮大な歴史の目撃者になるための、ワクワクするナレーションの入り方はどこかレッドクリフを彷彿とさせる。古の戦術>>続きを読む

キャラクター(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

Fukaseの演技うまくてびっくりする。小栗旬をさっさと殺すところに映画の勢いというか、力込めたなあという驚きを感じた。殺人現場の演出がリアルで要所要所でかなりビビる。
ストーリーもミステリ要素がふん
>>続きを読む

22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

よくできたミステリーだった! でもしっかり見ているとトリックというか、怪しいポイントやストーリーの要がわかってしまうのが好き嫌いの分かれるところ。救いはあまりないが現実的にはこうなるのかな、というラス>>続きを読む

マレフィセント2(2019年製作の映画)

2.0

なんでこうなっちゃったかな…。1が傑作だっただけに悲しい。なんでも民主主義とか自由になることばかりをテーマにすれば良いってもんじゃない。

マレフィセント(2014年製作の映画)

4.5

ヴィランに着目する最近のムーブメントの中でも、原作に忠実なシナリオでありつつ改変が見事にハマった作品だと思う。時間軸としては後作になるマレフィセント関連のゲームや映画などとも辻褄が合う。もちろんストー>>続きを読む

アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ラブコメにカテゴライズされることが多く、タイムトラベルものとも聞いていたので、ラノベ感覚の軽いなものかと思ったらまったく違った。
ドーナル・グリーソンが最初は見ていられないほどへたれなのに、時を重ねる
>>続きを読む

ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

5.0

不朽の名作。アマプラで購入済み。
宮崎駿が手がけたルパン三世シリーズはやっぱり良い。ジブリ飯なる美味しそうな食べ物ももちろん登場。ひょうきんなルパン一味にとっつぁんの人情。観たことなくてもあの名台詞は
>>続きを読む

最強のふたり(2011年製作の映画)

5.0

大好き。大好きって言葉では言い表せないほど大好き。アマプラ購入済み。
社会的地位の低い黒人男性ドリスと、白人男性で地位と富を手にしたが障害者となってしまったフィリップのコンビ。人種を超えた友情と、人種
>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

2.0

パニック物、ホラー物が苦手な私にはしんどかった。パニック耐性が整ってから観るんだった。
随所に日本をおちょくる反日本的なきわどいジョークが含まれていて、好みが分かれる。私はジョークも苦手だった。
とは
>>続きを読む

天使にラブ・ソングを…(1992年製作の映画)

5.0

昔懐かし、今観てもなお感動する! アマプラ購入済み。
DVDパッケージ裏の「みんなが笑った、神様も笑った」の宣伝文句がズバリすぎる。笑って笑ってみんなで歌って、世界中が元気になれる映画。ちゃめっ気溢れ
>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

3.0

良い映画。へたに教育的でもなければお説教的でもなくて、笑いもあり、癒されもし、けれど取り巻きの普通の人間たちの苦悩もほんのり匂わせ、でもそちらにひっぱられることなくミー坊は今日もゆく。
鑑賞後にふわふ
>>続きを読む

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

2.0

原作小説はおもしろかったが、映像化するんでも2時間ぽっちでは難しいだろうな…と思っていたが予感的中。「リボルバー・リリー」にも感じたが、作中の改変しないでいい設定やストーリーを変更してしまうのはなぜだ>>続きを読む

ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

3.5

純粋な人って事件に巻き込まれるから、もっと器用に生きてほしいと願ってしまうものの、それでは映画は成り立たない。それに現実にも、純粋で不器用でお人好しな人ほど、大変そうだけど、平坦で、自分の身を守りすぎ>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

現在のZ世代が直面する問題を、当事者にはなり得ない大人が頑張って描いた映画って感じ。若者への理解が浅いし、本当のZ世代とコミュニケーションが取れていないのか、深掘りもできていない。

ヒエラルキートッ
>>続きを読む

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)

3.0

ラピュタや魔女の宅急便時代の古き良きジブリには追いついてはいないが、久々にジブリらしい映画を見た気分になった。ポノックだけど。コンプレックスを抱えた女の子が、悪い大人に惑わされ、本当の自分を見失うも、>>続きを読む

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.0

独特の色彩美にうっとり。実写映画なのに、まるで2次元の絵画を観ているような平面的な構図。ウェス・アンダーソンの世界観は本当に好き。ファンタジーを感じさせるけど完全に空想に振り切るわけではなく、リアルな>>続きを読む

トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

前知識なく鑑賞。マイケル・ベイ監督のトランスフォーマーシリーズとは世界線が違う様子。子供向け映画なので、辻褄など多くを期待してはいけないと思いつつ、人間を敵視するオプティマス・プライムは少々不満。アベ>>続きを読む

SING/シング(2016年製作の映画)

4.5

アマプラ購入済み。
洋物のミュージカル映画は字幕推奨派だけれど、"SING"は吹替も見てほしい。長澤まさみやMISIA、大橋拓弥など、豪華出演者の目白押し! 声優も坂本真綾や山寺宏一といった、演技派か
>>続きを読む

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.0

王道のサクセスストーリー。差別感情への対抗など社会的メッセージも含まれているが、演出がありきたりで、上映開始当初に既に描き尽くされてしまった感は否めない。一方で突然裏切られるような展開はないので、安心>>続きを読む

ホリデイ(2006年製作の映画)

3.5

お仕事疲れ、恋愛疲れのケイト・ウィンスレットとキャメロン・ディアス。社会的地位が全く違うふたりなのに、抱える悩みは共通。ホームエクスチェンジした先で、様々な出会いをし、少しずつ前に進んでいく。
なんで
>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

考えながら観ちゃいけない。
しっちゃかめっちゃか!なのに面白い。エブエブのごちゃまぜ感とは違ってストーリーはできているけど、怒涛の展開すぎて観客は確実に置いていかれる。けれど映画は進む。虎に追いかけら
>>続きを読む

ジオストーム(2017年製作の映画)

4.0

同じ時期に上映していたグレイテスト・ショーマンという大敵がいたにもかかわらず、その陰で奮闘していたSF映画。CMでも前情報がほとんどない開示されないまま観に行ったところ、アメリカ大統領役にアンディ・ガ>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.0

なぜ性被害者が声を上げられないのか、被害者が団結できないのか。女性記者たちの奮闘を通して、私たちは性暴力事件の真実を学ぶことができる。
素晴らしいのは、彼女たちの活動がゴシップ記事のように行き当たりば
>>続きを読む

金の国 水の国(2023年製作の映画)

3.0

原作は未読。2人の隠された嘘の陰に隠れた奥ゆかしい思いがむずがゆく愛らしい。徐々に気持ちを通わせていく経過も丁寧に描かれていてとても良かった。
ただ、お互いに隠し事があるという場面が少々わかりにくい。
>>続きを読む

ジュリー&ジュリア(2009年製作の映画)

4.0

大好きすぎる。温かい気持ちになりたいときには絶対に観る。
映画中に出てくるフランス料理のラインナップはそれほど多くはなく、フランス料理を巡る2人の女性の成長物語がメインテーマ。女性の社会進出がまだまだ
>>続きを読む

東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

4.5

大好き。ホームレス3人に捨て子という暗い設定に暗い色彩。それに反してストーリーはなぜか明るい。年末シーズンになると必ず何回も見直してしまう。ラストの救いもとても素敵。

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

鑑定士の老人とミステリアスな女性の恋物語が進む中、「?」と首を傾げる描写がところどころに仕込まれている。でもその意味はよくわからず、意識していなければストーリーが進むにつれ忘れ去る。そうしてラストに全>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.5

めちゃくちゃ痛快。男同士の友情物語でもあり、人種差別の歴史を生き抜いたたくましい男たちの勇気の物語でもある。ヴィゴ・モーテンセン演じるトニーはあまりにも無神経であるにもかかわらずなぜか憎めない。ドン・>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.5

新海誠作品らしさはなかった。ただ、これはこれで楽しめる。3.11がエンターテイメント作品のテーマになる日が来たか…という、良いのか悪いのかよくわからない感想を抱く。悲劇的な災害を構成に伝えるという点で>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

暗に込められたメッセージはあると思われるが、そのメッセージは映画の中ではなくて、ネットで調べたりしないとしっかりと理解することができないところにめんどくささを感じる。映画は映画内で完結してほしい。怪物>>続きを読む

ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.0

かなり面白いと勧められて観た映画。原作漫画は読んだことがないがSNSなどで流れてくる広告でかなり話題になっていた印象あり。見たことがあるようでないようなひねられた設定で、コメディシーンも笑える。気分転>>続きを読む

>|