やさんの映画レビュー・感想・評価

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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

中盤までは性的快楽ばかりを求めていたベラが、終盤に連れて知識欲を満たせることにばかり興味がいくのを観ているとなんだか我が子のめざましい成長を近くで見守ってる気持ちになってじーんとした。どっちが下劣で高>>続きを読む

undo(1994年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

繋ぎ止めるために壊さないために縛り付ける萌美と、失わないようにこれ以上壊れてバラバラにならないように縛り付ける由紀夫と。二人は絶対に結ばれない形で同じことをしていると思った。
ジャケットにもなっている
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キリエのうた(2023年製作の映画)

4.5

ちょっと久々に最高の邦画です。岩井俊二が撮ったアイナをもっと観たい!!!

ヴァンパイア(2011年製作の映画)

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好きなヴァンパイア映画といえばオンリーラヴァーズレフトアライブを真っ先に挙げていたけれど、これからはこっちも外せないな。曲も良いです。

アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

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予告で観た時からずっと気になっていた作品。
多感で傷つきやすい少年少女が、鬱屈とした閉鎖空間の中で感情を爆殺させる系の話が好きなので満足です。アニメは普段あまり観ないけど、この人の他の作品も観てみよう
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世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

4.5

彼をモデルに『ベルサイユのばら』を描いたという池田先生同様、人間の一生の中での、もっとも美しいその一瞬感が切り取られた美しい映画だと感じていたけれど、本作を鑑賞したあとだとそれこそなんて残酷な感想だろ>>続きを読む

コスモス(2015年製作の映画)

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映像とセリフがまるでちぐはぐ。突然大音量で鳴ったかと思えば脈絡なくブツリと途切れるBGMも、どうもシーンを無視した物に思えて終始理解不能なままだった。
わかりやすく象徴的な吊るされたモチーフや唇、雨の
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曼陀羅(1971年製作の映画)

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よくこんな映画が撮れたものだなあと思ったらATG産で納得。

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

外側が狂ってしまえば内側の平穏や美しさは保たれると思った。逆を言えば、根っこから狂うことなどできないのだと悟って、田母神がなんとも気の毒に感じた。彼は全然正気だと思う。

欲望の翼(1990年製作の映画)

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湿度が高くむせ返るような暑さの香港を舞台に、レスリーチャンの匂い立つような色気。なんて高温多湿な映画だろうか。
象徴的な"一分間"のあのセリフ。どしゃぶりの雨音を聞きながら、そういえば大雨の日ってなん
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君が落とした青空(2022年製作の映画)

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松田元太くんが好きなので観に行きました!
この映画、演出によっては重く暗い悲劇にもなり得ると思うけど、ティーン向け恋愛映画ということもあり爽やかに可愛らしくまとめられていました。
タイムリープものって
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PITY ある不幸な男(2018年製作の映画)

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小さな頃、風邪で病院へ行った帰りにお医者さんからもらったキャンディが美味しくて、それから少しでも身体の具合が悪いと病院へ行きたがっていたことをふと思い出した。

ヨルゴスランティモス監督作品の脚本家が
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ひらいて(2021年製作の映画)

3.7

バランスを取るために人は歪むのだ
精神的に未成熟な少女が、満たされなさ、を補うための代償行為があの形だったんだろう。
めいいっぱいに膨らませた風船の、口を結ばずに手を離した時の破茶滅茶に暴走するあの感
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.2

ご都合主義でも何でも良いから、2人に一緒にいて欲しかった それが無理なら死ぬなりなんなりして欲しいと思ったぐらい。
父親の言葉に胸を打たれた。あと、終わり方も好きでした。

愛がなんだ(2018年製作の映画)

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テルちゃんがナカハラに「マモちゃんになりたい。」って言ったシーン、あれは憧れとしての意味ではなく、

「(いっそのこと)マモちゃんになりたい。」

って意味なんだろうな。

花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)

5.0

大林作品お馴染みの、少し安っぽいコラージュじみたCG演出、不自然で芝居がかった演技と台詞回し、序破急の三部構成。
あくまでも虚構であること、映画であることに強く拘っている気がして、それは大林監督が作品
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

口の聞けないエイダと文字の読めないベイネスを結びつける美しいピアノの旋律。
象徴的なラストシーン、わかりやすいけどとても好きな感じでした。棺のようなピアノとともに海の底へと沈んだものの、ひとりで水面に
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はなれ瞽女おりん(1977年製作の映画)

4.8

瞽女役ということで、おりん演じる岩下志麻は終始目を瞑っての演技であるにも関わらず見事に瞽女を演じ切っていて、よく"俳優は目で演技をする"なんて言うけれど、そんなものは嘘っぱちだなと思った。それに彼女の>>続きを読む

卑弥呼(1974年製作の映画)

4.5

美しくもおどろおどろしく湿っぽい雰囲気と、ざらざらした不気味な質感を覚える映像美がまさしくATG産!という感じで個人的にはかなり気に入りました。撮影方法も、神殿の内部は映すもののあくまでも内部のみで、>>続きを読む

愛を読むひと(2008年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

マイケルが録音してくれたテープを聞きながら必死に文字を覚えたハンナ。やがて文字の読み書きが出来るようになった彼女が遺書を残して自ら命を断ったことも、また首を括る際に土台代わりに使用した本たちが彼から送>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

いわゆるエモいって思わせたいのか、それともああいうカップルに対しての渾身の皮肉なのか、どっちのつもりで作られた映画であるのか最後まで分からなかった。映画や小説など、たくさんの固有名詞をわかりやすく記号>>続きを読む

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.5

タイトルとキャラクターは勿論前々から知っていたものの、なんとなく後回しにしてきた今作。今回ようやくビディりました。前半の"アルトラ"シーンは、惨いはずなのになぜだか超爽快で、暴力は娯楽だと思わずにはい>>続きを読む

岬の兄妹(2018年製作の映画)

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ひとは転落する時、必ずしもそこに穴なんて空いていないのだろうと思った。さっきまで歩いてきた道と全く同じ、何の印もついていない平坦な道を行くと、気付けばそこは穴の中。越えるわけがないと当たり前に思ってい>>続きを読む

サード(1978年製作の映画)

4.2

ホームベースのない野球
飛ぶ空を持たぬ紙飛行機
いくら思考を巡らせどそこは少年院の中。
若さゆえの愚かさや過ちを"青春"としてしまうのは賛否が分かれるだろうけど、個人的にはアリだし好きです。苦いし、ち
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怪談(1965年製作の映画)

4.8

見慣れた景色がいつもと違った顔を見せるとき、そこにはあの世へと通じる道が出来る。そんな二つの世界の裂け目に霊は棲み、彼らは霧と共に現れ闇に溶けて消える。生と死のあわいを紡ぐ四つの怪談話を彩る圧倒的な映>>続きを読む

愛のコリーダ(1976年製作の映画)

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タイトル以外の予備知識が全くない状態での鑑賞だったので、名前を聞かれた女が阿部定と名乗ったことにびっくり。それにやたらと性描写が多く、日活ロマンポルノは確か10分に一回絡みのシーンを入れるルールがあっ>>続きを読む

陽だまりの彼女(2013年製作の映画)

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金魚が一匹居なくなったところで、まさか...と思っていたら本当にそのまさかで笑った。

ウェイキング・ライフ(2001年製作の映画)

4.0

夢から醒めてもまた次の夢、また醒めても次の夢、という風に、夢から夢へと渡り歩く主人公。彼は夢の中で、時間と夢、死生観など、哲学的、宗教的な話をする人物に次々と出会うことになる。夢の中に閉じ込められたと>>続きを読む

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