miiikuさんの映画レビュー・感想・評価

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異人たち(2023年製作の映画)

4.5

今の時代だからこその脚色力とアート性。素晴らしかった。after sunもそうだけど、クラブシーンを上手く使う作品は推せる。

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.8

2度目の鑑賞は劇場で。映像の美しさ・緻密さが群を抜いていて、やはり映画館で観られて良かった。いま、一瞬一瞬を感じる、それが大切であると再認識させられた。22のような心で毎日を感じていきたい。

チャイム(2024年製作の映画)

4.5

光や音で恐怖感を引き出すのはさすがだが、このフィクション感の無さはなんなんだ(感動)。職業柄、登場人物が精神疾患の患者にしか見えず、いつ身近な人が同じような経験をしてもおかしくないと思える。これだから>>続きを読む

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)

4.7

竹から出てきた瞬間にかぐや姫が見せた笑顔が忘れられない。その笑顔を見て、また翁も笑顔になる。こんな風に始まるこの世での物語が、どのように終わっていくのか、どんな人生を歩むのかはその人次第。この世は修行>>続きを読む

あの夏のルカ(2021年製作の映画)

4.6

やっぱり家と映画館で観るのとは違いますな。ルカとアルベルト、そしてそこに加わるジュリアの友情が微笑ましくもありながら、不安な気持ちにもなり。誰もが一度は感じたことがある子どもの感情をよくぞここまで見せ>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

伝記映画として、3時間でも飽きさせない技術はさすが。ただ、オッペンハイマーの脆弱さも見られると聞いていたが、思っていたより内面にはフォーカスを当てられなかったことは個人的に残念。フラッシュバックする映>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.8

これまで見たことのないラブストーリー。会話の良さもあるが、顔の合わせ方、立ち方、表情など、喋らないからこそ伝わってくる緊張感や不安感が最高だった。とりあえずジョン・マガロは今年の助演男優賞!

ハウルの動く城(2004年製作の映画)

4.8

オープニングから出てくる、存在感のある動く城や音楽から、その世界観に一気に惹き込まれる。そして、ジブリ作品の中でも特に好きなソフィーとハウルのキャラクター性は、見ていて嫌味がなく愛おしい。やっぱりハウ>>続きを読む

熱のあとに(2023年製作の映画)

2.0

キャラクターのことを理解できないのはいい。ただ、ここまでの俳優を集めているからこそ新しい一面を見たかったし、遠回しでそれっぽい台詞がひたすら続くことが個人的には苦痛でたまらなかった。画作りもかっこよく>>続きを読む

(1997年製作の映画)

4.5

父が首を持ってバイクに乗るシーンは笑った。こんなストーリー作るなんてとんでもないな。しかし、トイレや入浴シーンなど毎度生活シーンを必ず入れることで、本当の話のようにも感じられて好きです。3作通して、シ>>続きを読む

青春神話(1992年製作の映画)

4.5

愛情萬歳のあの2人が若かったころの話じゃないのか?と思うほど、ツァイ・ミンリャンが撮りたい人物はリアル。セリフや音楽は愛情萬歳より多いものの、やはり多用しないことで見えてくるものがある。90年代の台湾>>続きを読む

愛情萬歳(1994年製作の映画)

4.5

初めてのツァイ・ミンリャン作品。削ぎ落としすぎにも程があるセリフと音楽の無さが、新鮮で面白い。そして、ここまでセリフをなくしているにも関わらずストーリーが分かりやすく、表情や行動からそれぞれのキャラク>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.5

法廷パートが多いにも関わらず、飽きずに見ることができ、あっという間だった。真実はもちろん分からず、それをみんなで作り上げていく過程が恐ろしい。ただ、裁判物でいうと、サントメールのように、私たち鑑賞者自>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.5

映画が本当に好きで、映画の力をここまで信じているのかと、思い知らされた。こんな知的な映画は観たことない。31年ぶりの新作とは、、恐れ入ります。

フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

4.3

色んな作品の中に登場するフランケンシュタイン。これを観ると、様々な映画が影響を受けていることがわかる。最近の作品だと、屋敷の形とか、手術室のシーンとかは、『哀れなるものたち』を思い出した。

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.7

最初から最後まで飽きることがない面白さ。皮肉が散りばめられすぎて、笑ってしまう会話のやり取りが多すぎる。途中途中入る、妙に綺麗な映像も皮肉なのか?(笑)たしかに、差別的な扱いを受けているようなマイノリ>>続きを読む

エル・スール(1982年製作の映画)

4.7

なんとまあ、オープニングからかっこよいこと。明暗の使い方が美しく、影使いが絶妙。昔の映画とは思えない画面作りにずっと見入ってしまった。ストーリーとしてもシンプルで分かりやすいため、『ミツバチのささやき>>続きを読む

悪の教典(2012年製作の映画)

4.0

久しぶりに見返したが、意外とコメディ要素も多くさっぱり観れたのだなと再確認。当時、ハスミンの口笛に怯えながら映画館を出たのが懐かしい。主演はもちろんのこと、脇を固める俳優もみな演技のクオリティが高く、>>続きを読む

ツィゴイネルワイゼン 4K デジタル完全修復版(1980年製作の映画)

4.2

終始音にドキドキさせられ、この音で鈴木清順の世界に一気に引き込まれる。常にどこにいくのか分からないストーリーや舞台、台詞は独特で、陽炎座より好みだった。予告で出てくる女の子の『参りましょう』が聞けて満>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

初めてのアリ・アスター作品。鑑賞後は悪夢を観たような後味で、ぐったりするが、そういう体験ができるのも面白い。私も産まれた瞬間の夢を何度も見ていたことがあるので、最初のシーンは既視感が半端なく胸がドキド>>続きを読む

CURE キュア(1997年製作の映画)

4.2

黒沢清ってこんなに撮り方かっこいいんだなあ(予告のかっこよさは半端ない)。不気味な感じはクリーピーと重なる部分がありつつも、役所さんの怒るシーンにはつい笑ってしまう勢いの良さがあって好きです。

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.8

三宅唱監督の作品は、どうしてこうも日常が美しく見えるのだろう。普段見ている場所や、街並みなど、すべてが愛おしく見えてくる。ストーリーももちろんだが、映像の美しさを超える監督はなかなかいないだろう。そし>>続きを読む

太陽の塔(2018年製作の映画)

5.0

岡本太郎のドキュメンタリーと思って興味本位で見始めたが、そんな単純なものではない。アーティストや学者、学芸員など沢山の人が語ることで、少しずつ『太陽の塔』という一つの物体の輪郭が見えてくる。社会的な意>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

3.8

予想通りの、良さそうに見える映画というのが正直な感想。画作りや編集など、キレイだなと思うところはあるのだが、ストーリーは良くある話で、主人公のコットも意外と普通の女の子。良い話と言わざるを得ない、あざ>>続きを読む

陽炎座(1981年製作の映画)

4.1

リマスター鑑賞前に予習したが、なんじゃこりゃ!一つ一つのシーンが唯一無二で、初めて観たものばかり。編集はとんでもないぶち切り感と、シーンの飛び飛び感で、今自分がどこにいるのか分からなくなるが、それがい>>続きを読む

ティム・バートンのコープスブライド(2005年製作の映画)

4.0

ストップモーション・アニメだからこそのリズム感、柔らかさが素敵だった。生者の世界がほとんどモノクロに近いのに対し、死者の世界がカラフルなのには見惚れる。ティム・バートンの作り出す世界観はなんでこんなに>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.1

ジェーン・スーさんの講演会の後に映画館で鑑賞したのもあり、自分の居場所を探すイーニドが胸に刺さった。イーニドの部屋や服やふるまいが愛しく感じ(メガネ毎度変えてるの可愛すぎてやばかった)、私も自分の好き>>続きを読む

ニモーナ(2023年製作の映画)

4.7

最初から感じる『いつもと違う感』。ニモーナはこれまでにないキャラクターで、知れば知るほど好きになる。自分が見てきた相手や、信じてきた価値観を疑いたくなったり、そんな訳ないって揺さぶられたり、そんな流れ>>続きを読む

僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

4.4

親子になるとわがまま言いたくなるし、相手に期待してしまうもの。冷静に見えるママも、喧嘩になると凄く子供らしくて、早口でまくし立てるところはさすがだった。年齢的にどちらの気持ちも分かるなぁと、胸がギュッ>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

5.0

全くの知識なしで鑑賞したが、なんだこりゃ!最初から最後まで決まってる画作り、ホアキン・フェニックスの演技、みんなが魅了されるジョーカーの存在を節々から感じた。現実と妄想の曖昧さも良い。後からどうゆうこ>>続きを読む

ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

4.2

二度目ましてのケリー・ライカート作品。動物の使い方、動きは相変わらず素晴らしいし、途中途中に入るアートの魅せ方も面白い。隅々まで行き渡った作り込みを感じる。個人的には、リジーの宮崎駿感がじわじわ来て好>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.5

感情を見せない喋り方、表情、合間に入る独特な歌、音楽。カウリスマキのセンスがシンプルなラブストーリーを愛おしくさせてくれる。誰のかのためにならできる行動ってあるよなあ。結局人を動かすことができるのは人>>続きを読む

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.2

長い作品なのがネックだが、長さが大事なんだとも思う。側から見たら何も起きていない時間も、それぞれの人生。話すシーンが少ない分、何が起こるのかわからない恐怖感もあり、会話になると(良い意味で)笑ってしま>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.7

音楽と衣装が完璧すぎて、世界観に一気に惹き込まれる。ベラが生きてきた環境で得た様々な知識や経験が、ベラ自身を作り上げていく過程が良い。色んな視点で語りたくなる映画かもしれないが、個人的にはもうこの世界>>続きを読む

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