るいーずさんの映画レビュー・感想・評価

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マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!(2017年製作の映画)

4.5

60年代のロンドン。階級社会による格式張った抑圧に鬱憤を抱える若者が一斉に集まった時代。一向に変わろうとしない大人たちに、若者たちは「創造」によって革命を起こす。スウィンギング・ロンドンの幕開けだ。ポ>>続きを読む

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

2.0

はっきり言ってのれなかった。

この映画で監督と主演を務めたブラッドリー・クーパーがやりたかったことは、恐らく最早古典となった『スタア誕生』の文脈を現代のコンテクストで再構築することだ。そして、それは
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プリティ・リーグ(1992年製作の映画)

4.0

遅ばせながら、ペニー・マーシャル監督追悼として鑑賞。

第二次大戦中に始まり、1954年まで続いた女性プロリーグを描いた物語。そもそもは、戦時中男性が兵役に就いたことで野球選手がいなくなり、埋め合わせ
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メアリーの総て(2017年製作の映画)

3.5

「ペンは剣よりも強し」。使い古された言葉が、ここまで身に染みるとは。

時は18世紀。当時の女性に「選択権」などなく、権力や財力、さらには腕力を持つ男性が「偉い人」とされる、そんな時代。革新的であった
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ディア・ハンター(1978年製作の映画)

5.0

この映画は単なる「戦争映画」ではない。また「反戦」というイデオロギーを振りかざす映画でもない。ベトナム戦争を経験する主人公三人が、身も心も無慈悲に打ち砕かれる姿を徹頭徹尾冷徹なタッチで描く。これは三人>>続きを読む

ブロンコ・ビリー(1980年製作の映画)

3.8

遅ばせながら、ソンドラ・ロック追悼を込めて鑑賞。イーストウッドもソンドラ・ロックも、キャリア中お気に入りの作品の一つに挙げているらしい。

時は現代。西部劇のヒーローは時代遅れとなり、アメリカンドリー
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

まず正統派オカルトホラーとして美しい作品だ。恐怖描写の切迫感、セットや風景を活かしきった画造り、そして家族のドラマ。『エクソシスト』や『ローズマリーの赤ちゃん』と比較されるのも納得だ。オカルトホラーが>>続きを読む

マーティン/呪われた吸血少年(1978年製作の映画)

4.2

ああ、なんて切ないんだ。苦悩を抱える一人の青年が辿る悲劇。彼が本当に吸血鬼だったかどうかは問題ではない。少なくとも彼にとって「吸血鬼」は立派なスティグマとして心に染み付き、彼を呪い続けた。彼はどの世界>>続きを読む

恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

4.8

ニトログリセリンを積んだトラックを南米の過酷なジャングルの中運搬する。基本筋はそれだけだが、なんと緊迫感のあることよ。危険な仕事に至るまでの4人の前科者の経緯は淡々と描きつつも人物のバックグラウンドと>>続きを読む