まおきさんの映画レビュー・感想・評価

まおき

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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

3.8

何より監督が33歳の時の作品というのがすごい。アルフレッドのトトに対する思い、またトトの故郷に対する思いなど美しい映像とともに絶妙に描かれている。名作。

いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

3.3

最初は金持ちの家に預けて息子が幸せになってくれれば自分のことなど忘れてもいいくらいに思っていたが、徐々に父親としての自信も芽生え最後は手紙を残して自らと価値観の近い人に託すようになる。短期間でも最期ま>>続きを読む

グッド・ナース(2022年製作の映画)

3.7

エディ・レッドメインの演技が素晴らしすぎて見入ってしまった。様々な場面に応じた表情だけでなく指使い、肘の置く位置など所作にまで注目してしまった。

ナイトクローラー(2014年製作の映画)

3.6

強欲で自尊心が強く冷徹なサイコパス。主役の演技も相当なもので観ていて飽きがこなかった。

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

3.4

荒れた時代背景である1970年代のメキシコを、あくまで政治に興味がない時代の単なる被害者である家政婦目線で描かれている。
そんな時代でさえプライベートなことで一喜一憂した監督の幼少期の記憶が再現されて
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.6

白人が黒人の中に入る、その発想は黒人を劣等民族と考えていたかつてにはなく、スポーツや芸術分野で黒人が白人よりも活躍してきた現代に生まれた新しいものである。
白人が黒人へある種嫉妬する気持ちがより差別を
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

4.2

マタニティブルーで発症した異物を食べてしまう異食症の話。自身の暗い過去やレイプで自分を産ませた父親、現在の境遇も全てswallowする(飲み込む)ことで新たな人生のスタートを切る、前向きな話。
レイプ
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

理由はどうあれ不倫して家族を捨てた男が惨めな姿で娘に最後のメッセージを残す、あまり響く話ではなかった。

月世界旅行(1902年製作の映画)

3.6

1900年にパリ万博で電気で走る電車を披露してその後ファッションや工芸品など独自の発展を遂げていく当時のフランス映画。
未来への希望や楽天的主義が垣間見えて面白い。

一分間タイムマシン(2014年製作の映画)

3.4

ショートムービーならショートムービーの中での魅せ方、ルールがあるもんだなと感心した

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.8

ザリガニの鳴くところとは、自然が自然のままにある場所のことを指すようだ。生や死、罪までも自然の理として受け入れてくれる場所である。それは、暴力や差別、文明化した人間によって作られたあらゆる敵から解放さ>>続きを読む

ゆれる(2006年製作の映画)

3.2

兄弟にしかわからないそれぞれの内側にあるコンプレックスを表現する。とはいえ、周りが見えなくなるほどの激情は共感しづらい。

手紙は憶えている(2015年製作の映画)

3.7

途中の施設ではユダヤ人作曲家のメンデルスゾーンのピアノを演奏し、最後は反ユダヤのワーグナーを演奏するのは、少しずつ物語も核心に迫ってることを表しているのか。

怪物(2023年製作の映画)

4.3

終始色んな感情を動かされて退屈させてもらえない作品。子供が限られた狭い世界の中で悩み、ある意味自分勝手な結論へと辿り着く、現代社会の問題をうまく描いている。

流浪の月(2022年製作の映画)

3.4

家族から孤立した文と更紗は、誘拐犯と被害女児という社会が決めつけたイメージを誰からも払拭されることなく生きている。
彼らも世間もその点では全く変わらない中でお互いが依存してしまうのは無理もないだろう。
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我らの罪を赦したまえ(2022年製作の映画)

3.7

社会のモラルは子供の扱いでわかる
現代社会においても通ずるこの言葉を最初に添えて、優生思想によって障害者を虐殺してきたヒトラーのT4作戦を描いたショートムービー。短い時間の中でメッセージが見事なまでに
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.4

強いコンプレックスを抱いている人ほど誰も理解できないような恋愛をするものなのか。自分にしかわからない魅力があるという優越感か。

コンカッション(2015年製作の映画)

3.4

科学の見地からCTEを証明しようとするのも正義、社会的利益、経済的利益を守るため働きかけるのもある意味正義かもしれない。
組織が巨大になればなるほど真実を示して体制を変えることが難しくなる。

存在のない子供たち(2018年製作の映画)

3.5

ドキュメンタリーを観ているかのようだった。ここまでドキュメンタリーに寄せつつあくまでフィクションとして描く理由は何だろうか。

SKIN 短編(2018年製作の映画)

3.4

白人至上主義の子供は白人至上主義になる。差別は1世代では到底解決しない問題だと痛感させられた。

幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)

3.8

一見めんどくさく頑固な老人に思えるが、半生を振り返っているうちに彼のことがとても魅力的に思えてくる。最後は隣人たちと同じ目線でオーヴェの死を悲しんでしまった。良作。

ジャックは一体何をした?(2017年製作の映画)

3.3

デビットリンチだとわかって2度目すぐ見返したが、結局は理解しきれず。ただ考察の余地を残してくれるのはこの監督らしいような気もする。
ただ疲れている時に観るものではない。

オルフェ(1950年製作の映画)

3.1

ギリシャ神話オルフェウスの話をモチーフにしたようだが、原作の一途な恋愛話とは違ってオルフェはやや浮気者のように描かれている。その他随所で違和感を覚えてしまった。ただ、この時代に様々な手段でファンタジー>>続きを読む

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

4.2

物語の中盤くらいになってくると、おおよそ話の流れで主人公の行動は予測できるものだが、ニトラムの行動原理は最後まで予想がつかなかった。この度重なるプチ裏切りによるなんとも言えないストレスは、両親、特に母>>続きを読む

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.3

17歳の美しき連続殺人鬼を主人公にした実話に基づく話。殺人シーンはあくまで淡々と描かれ、明るい音楽とともに彼自身何ら罪悪感を持ち合わせていなかったことが窺い知れる。
主人公の繰り返す狂気の中でサイコパ
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.4

同じ国に生まれた隣人同士が宗教観の違いで争い合う、おそらく日本人にとっては理解できない価値観をベースに、登場人物の中のそれぞれ異なった立場での優先順位が変化していく様が描かれている。
社会は変わってゆ
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

2.8

何度でも過去をやり直せる人の話。そんな能力があるのなら誰だって豊かな人生を送れそうに思うが、先祖はそうでもなかったようだ。登場人物の豊かな人間性が、一度経験したことのある者特有の余裕によるものだと感じ>>続きを読む

RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.6

母親の演技が迫真すぎて終盤まで母親を疑いきれなかった。娘への屈折した愛情が原因かと思いきや、良い意味で色々裏切られた。最後まで退屈せず一気に観れた作品。

ファザーフッド(2021年製作の映画)

2.9

男鰥の父親が子育てに奮闘する話。仕事より目先の一緒にいる生活を優先する姿を描いていた。自ら義母の助けを拒んで、さらに出世のチャンスも逃し、生き方がかなり不器用に感じ共感し難かった。

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

3.8

不朽の名作。映画で人生のヒントを学ぶということを思い出させてくれる。
多少フリの部分が長すぎるようにも感じるが、先駆け映画にはありがちなこと。最近家庭と仕事以外の交友関係が薄まりつつある自分に刺さった
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ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

4.1

それぞれ違うキャラクターだが自分の思い通りになかなかいかない不器用加減を持ち合わせている。コーヒーアンドシガレッツで感じた作品の良い雰囲気がこの作品でも味わうことができた。激しい抑揚がなくとも十分感情>>続きを読む

死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.5

サイコパスといえば昔はレクター博士のような不気味で人物のイメージだったが、近年は知的で社交性のあるテッドバンディなどのイメージが定着してきた。本作品も後者のような描き方がなされている。
ラストのシーン
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カモン カモン(2021年製作の映画)

2.7

あまり響かなかった。子育ては難しい。最終的に子供から1番の友達と認められたが、果たしてそのゴールは正しかったのか。甥っ子を預かって仲良く友達になることが彼の目的なのか?腑に落ちない部分がいくつか残って>>続きを読む

ドリームプラン(2021年製作の映画)

3.4

父親も黒人差別に苦しんだ過去があるからこそ、白人が進んだ道を選べなかったのだろう。白人が築いた道を歩ませたくないという意地があったのか。
実話だから仕方ない部分もあるが、もう少し人間模様にスポットを当
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ガタカ(1997年製作の映画)

3.3

遺伝子操作によって生み出された「適性者」が支配する世界に抗う「非適性者」の物語。
寿命が短かったとしても、周りよりも基礎能力が劣っていたとしても、それでも夢を諦めずに努力し続ける姿勢は学ばされる。

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