青春の汗と涙は美しい、とか当たり前のことを言ってしまいたくなるほど無垢で普通な作品だ。でもなぜだろう?本広の悪癖である過去自作とのリンクなどを一旦隅において何度も繰り返し鑑賞してしまう怪(快)作。
佐津川愛美の魅力にはグッと引き込まれるも、いまいちテンションに乗り切れず。
ひとりの男とふたりの女、3つの想いが交差する。シネフィル山田尚子らしくフランス映画に精通した演出をうまくアニメにあてはめ、”人を好きになるってどういうことなのか”に真っ向から向き合った1本の名画である>>続きを読む
原恵一らしい芋臭さが詰まった90分。小津や木下ら松竹を感じられる画作りにシネフィル具合を見受けられるも、全体としては少々(というかかなり)地味すぎたか?
長い尺の途中からずうっと、この監督は永遠に若いなあと深く感じ入ってしまった。衰えない尖った感覚と愛への踏み込み方、庵野も影響されたというCCD撮影やテンポアップの瞬間の狂気には鳥肌すら憶える。ただやは>>続きを読む
絡まり解ける脚本はよく出来ているが、「百萬両の壷」「人情紙風船」と比較すると枝葉が多いのかウーン、という印象。ラストの逃亡劇は素直に楽しめました。
スベってる。肝である演劇を徹頭徹尾魅せる気がない以上、自由の象徴たるアニメーションの手法をとる必要性は一切ない。長井・岡田お得意のしがらみ恋愛要素も最初からずっと空回りしかしておらず。「WATER B>>続きを読む
漫画実写化とはかくあるべき!窪塚の怪演、スタイリッシュなコンポジション、跳ね回る球に”だけ”込められた技術、あらゆる意味で奇跡のバランスを保った名作。
悲しみは忘れられるのか?忘れるために上書きするのか。真相は誰にも、彼女たちにも果たしてわからないのだろう。タイトルにもなった楽曲のラストワンセンテンスは宇多田ヒカル「time will tell」とも>>続きを読む
ペ・ドゥナ目当てで侮るなかれ。行動が連鎖して現象になる、皮肉・皮肉・皮肉続きのトラジコメディ。ケレン味だけでは終わらせない巧みな構図と俳優陣のナチュラルさに、監督の初々しい気概までたっぷり楽しめる良作>>続きを読む
今作における編集の暴力性こそまさに映画である!スジは甘いがキャラのエッジとテンションで乗り切る手腕には脱帽の一言。
カット毎の画の作りこみはCM作家ならではだが、その間があまりにもつぎはぎ。"映画監督"中島哲也開眼前夜の記録としてご鑑賞あれ。
これが武!?アメコミ映画への憧れだろうか。とはいえ冒頭、車の走り去るカットは美しかった。
ミュージカル嫌いの私もこれにはやられた!アクション、音楽、カーチェイス。なにより主人公の朴訥さに一気に引き込まれた。その手合い食わず嫌い勢には是非オススメしたい。
巨匠・ルーカス初期の意欲作、所謂ディストピアモノ。年代的に「2001年宇宙の旅」の影響大か。VFXとCGで差し替えになっている部分って元々どうなっていたのだろう?気になる。
日本的田舎の原風景をバックに、観客を撫でくり回し時にあっちへこっちへ転がすイノセンス。それはさながらこの映画における尾野真千子のよう……。