ペドロ・アルモドバルの眼差しは常に「母」としての眼差しである。その眼差しはどの女性よりも優しく熱い。子供を間違えられた母としての悲劇の眼差しに始まり、主役2人の母が結ばれてしまうのも薄幸の彼女に「母」>>続きを読む
人気小説の映画化だそうだが原作は未読。やはり1本の映画作品として評価しないといけないと思うのだが…。よくまとまってはいるが、処々に原作はどうなっているのか?気になってしまうのは、原作にあまりにも囚われ>>続きを読む
ストーリーの奥深さはファンの方がたくさんおられることだから敢えて触れず。新海誠は作品が始まったらすぐ本題に入る回りくどさがないのが良い。本題に入ったらずんずん作品が進んで行くのも心地よい。それでラスト>>続きを読む
タイのエキゾチックな雰囲気と韓国のこれでもかと来る執拗な描写が異様な雰囲気を醸し出す珍品。山奥の仏像がちとチープだったのが残念なのと、やはり韓国特有の救いようのない結末だけはどうにも自分の肌に合わずに>>続きを読む
さすが最終章とうたっているだけあり、シリーズ各々の出演者達が後半に向けて一つに集まっていくというオブニバス的な面白さが脚本にはある。いっそのこと第一作のリチャード・アッテンボローもCG使って出演させれ>>続きを読む
ポール・トーマス・アンダーソンは「ブギーナイツ」から見続けてはいるが、どうも苦手だ。
苦手な理由として
1.頭が良いのだろうがどうにも描写が回りくどい(おのずと上映時間も長めになる)。
2.監督自身の>>続きを読む
どこをとってもトム・クルーズが俺が俺がで出てきて、トップガンの候補生たちの個性が見えず、えらくあっさりと作戦当日を迎えちゃったなと思っていたら、後半の1/3で怒涛の展開で、どんでん返しの連続であれよあ>>続きを読む
「悪人」の李相日の久しぶりの新作ということで期待したのだが、とにかく長過ぎて後半すっかりダレてしまった。それでも内容が濃密ならばまだ許せたが、後半になると急に抽象的なシーンが増えてきて、あれほど事の真>>続きを読む
この作品は見る年齢層で評価が真っ二つに割れそうである。
私などタイムリーではウルトラマンタロウ以降ぐらいだが、その後朝や深夜に再放送されたウルトラQやらウルトラセブンに熱狂した世代にはもう、あの音楽と>>続きを読む
時代背景を巧みに読み込んだセットといい雰囲気抜群の映像といい捨てがたい部分は多々あれど、いかんせん長過ぎて後半2/3のところで完全に緊張感が途切れてしまう。
特にケイト・ブランシェットの個性が強烈過ぎ>>続きを読む
圧倒的な映像美と淡々としながらも内に人間の憎悪がひしめくストーリー展開。ラストはなるほどと唸らされた。カンバーバッチは相変わらず素晴らしい。久しぶりのジェーン・カンピオン作品。こういう映像作家が才能を>>続きを読む
基本録り溜めの映画鑑賞はレビュー外なのだが、リメイクを先に観てしまったもので、比較論を含めてレビュー投稿しておきます。
ここでの点数低いけど絶対ケネス・ブラナー版よりこっちのほうが出来がいい!何より前>>続きを読む
原作未読、旧作未見。永遠のベストセラーミステリーをケネス・ブラナーは人種やLGBTなど現代的要素を適度に入れてミステリーの域を超えて「愛とはなにか?」を描いていたのが新鮮であった。
しかし肝心のエジプ>>続きを読む
公開時はそれほど気にしていなかったが、キネ旬ベストテンに選ばれるくらいだから、どんなもんだろうと思い鑑賞。
60年代ロンドンの凝りまくった雰囲気と溢れんばかりの当時のヒット曲が作品の雰囲気をがっちり創>>続きを読む
怪獣も特撮も一切出さず、三木聡の緩い笑いが全編を貫き、もうみんな歳取っちゃった小劇場の役者を大挙して出して、あと30分短くして、渋谷の単館系で10人ぐらいとゲラゲラ笑いながら観る。と、この作品の「売り>>続きを読む
ウェス・アンダーソンの初見は「ライフ・アクアティック」。正直、面食らって全くノレなかった。しかしこういう作家だと割り切って観た「グランド・ブタペスト・ホテル」は無茶苦茶ノレた楽しかった。凝りまくった映>>続きを読む
イーストウッド歳とったなぁ。御歳91歳、年齢から考えればこれだけ演じられるのは驚異的だが、やや猫背になりガニ股で歩くシーンは正直観ていてシンドイ。台詞で子供に「ジジィ」言われるくらいだから設定に無理は>>続きを読む
もっとドロドロしたものを期待したが意外とアッサリしている。お家騒動の顛末もテンポよく観れてしまったのは、映像派のリドリー・スコットだから為せた技なのか?
ガガ様は確かにギラギラしてるが根底には夫への愛>>続きを読む
見どころ満載。楽屋落ち一歩手前のネタも上手くストーリーに絡ませ展開させた手腕には感心した。
あまりにもゲストが豪華すぎて(サプライズも含め)肝心のスパイダーマンの存在が霞んでしまうのが難。やはりカンバ>>続きを読む
「マトリックス」は公開当時満席のシネコンで前から2列目という無茶苦茶な状況で観たのだが、それでもあの斬新な映像にめまいすら覚えた。
時は経ち映像世界も進歩して、今回はIめまいを起こさぬようI-MAXで>>続きを読む
ジェームズ・ボンドという、もうこ博物館級のキャラクターを使いながら、古臭さは全く無くこれだけスタイリッシュなアクション作品を作れてしまうのだから、制作陣の努力にただひたすら驚きである。
アクション映画>>続きを読む
「デュエリスト決闘者」を学生の頃ミニシアターで観て、中世の映像の素晴らしさに酔いしれた身にとっては、リドリー・スコットがなにより原点回帰したようで嬉しくなってくる。
ただ、ひたすら…長い。
細かいニュ>>続きを読む
岡田准一はなにをやっても岡田准一だなぁと思いつつ、演技はともかく、もうちょっと「新選組」という田舎のチンピラ連中が時代の寵児に祭り上げられてしまったそのリアルな姿が見たかった。しかし今の時代、ここまで>>続きを読む
砂漠がこんなにも美しく、そしてエロスティックに見えたのは初めてではないか。美しい砂漠と美しいティモシー・シャラメを見るためにある作品。
カンヌ国際映画祭で演出でも演技でもない「脚本賞」というのが、ある意味納得の1本。
ストーリーは面白かったが、この内容であの尺は長すぎたか。長回しで延々と続くドライブのシーンも長さが深みにまで至ってはい>>続きを読む
前半こそ「サマーウォーズ」よもう一度とばかりにワクワクさせられたが、竜が出てきたあたりからこの監督の近作のヒューマニストぶりが出てきて、近作が苦手な私はすっかり醒めてしまった。
あと主役の娘以外の声>>続きを読む
フランセス・マクドーマンドは本当にうまい役者さんなんだけれども、この作品のような寡黙な役よりも、感情の起伏の激しい「怖いおばさん」役の方が私は好きである。これは個人的好みであって作品の出来不出来には一>>続きを読む
エヴァンゲリオン制作者による、エヴァンゲリオン信者のための総決算的作品。私は映画版は全て見ているが、そこまでもファンではないので観ているうちに分からない箇所が出てくるのは当たり前。しかしそこを変に深掘>>続きを読む