motoさんの映画レビュー・感想・評価

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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.8

なぜだかわからないが観ていて何度か泣きそうになった。

宮崎駿のこれまでの手掛けてきた作品を彷彿とさせるシーンがいくつもあったり、家業の描写など自伝的要素もあり、マーティン・スコセッシの『アイリッシュ
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

今作のポール・メスカルの演技と『パール』でのミア・ゴスの演技は今年観た映画の中で特に印象に残っている。

音楽の使い方もすごく良くて特にQueenのUnder Pressure はこの映画を観る前と観
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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.1

恐るべきミア・ゴスの演技力。
アカデミー賞にノミネートすらされていないのが理解できない。

長回しの凄まじい独白シーンは胸を打たれた。

X エックス(2022年製作の映画)

3.7

性と死。若さと老い。

何か自分の中でレモネード勧めてくるババアは大体やばいって印象があるけど何かそういう文脈があるんだろうか。

前日譚の『パール』も観たい。

ブレードランナー ブラックアウト 2022(2017年製作の映画)

4.6

『ブレードランナー2049』の前日譚の短編アニメ。無料で観れることが驚きのクオリティで長編でも是非観てみたいが、短編だからこそこれだけお金かけられたのかも。こんな豪華な製作陣だったとは知らなかった。

バクラウ 地図から消された村(2019年製作の映画)

4.0

寓話的。ブラジルの小さな村が舞台のマジックリアリズム的西部劇。ドライかつリアルな暴力描写は最近観た映画で1番良かった。
『地獄の黙示録』を彷彿とさせるショットがいくつかあった。

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.1

全てのものは時が経てば消え去り忘れ去られ無意味であるけど、でもそれゆえに意味を見出せるという自分の死生観に近いものが感じられて観て良かった。何回も見返したい作品になりそう。
映像や音楽も終始派手さはな
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.2

久しぶりに素直に感動できる青春物の快作を観た。

主役のエミリア・ジョーンズの歌と演技の素晴らしさと実際に全員耳の聞こえない俳優が演じたユーモア溢れる家族も最高だった。

家族の中で1人だけ健聴者とい
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

3.0

なかなかのトンデモ映画だった。笑

前半はホラー、後半はアクションて感じだが全然怖くはない。あと展開がすごく早い。ツッコミどころはいろいろあるけどエンターテイメントに舵を振り切った作品。

あと劇中流
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

4.5

まだ観ていなければできればあまり前情報を入れずに、このレビューも読まずに観て欲しい。

台詞無しの12分の短編アニメーションながら痛切で心を揺さぶられる濃密な作品。
良質な長編映画を観た時と同じかもし
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残穢 住んではいけない部屋(2016年製作の映画)

3.2

別個の話だと思っていた怪談や事件ががどんどん一つの元凶に繋がっていくミステリー的な謎解き感と、視覚で直接的に見せるのではなく音や間接的な表現で何かがいると想像させる演出、実際にありそうな現実的な設定と>>続きを読む

続·ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画(2020年製作の映画)

4.2

同じくアメリカ大統領選に合わせて配信された『シカゴ7裁判』に出演していたサシャ・バロン・コーエン主演。

本当にとんでもない映画。
後半の方はスリラー映画よりハラハラする。風刺に命をかけている。
ユダ
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.0

今このキャストで製作されNetflixで公開されるという意義。

愛、アムール(2012年製作の映画)

4.2

理想的と言えるようなある老夫婦に訪れる避けられない老いとその帰結を冷徹ながら美しく描いた傑作。
ほぼ全編夫婦の住まいであるパリのアパルトマンの中で話が展開し、大きな動きもないけれどとても見入ってしまっ
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ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)

4.5

当時他に類を見ない壮大な構想を最高のスタッフを集め実現しようとした未完の大作SF映画『DUNE』について監督を務めるはずだったアレハンドロ・ホドロフスキーが語るドキュメンタリー。

制作陣には絵コンテ
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.5

音をたてたら「何か」が襲ってくるという設定勝負の作品だけどいろいろ演出が飽きさせないので楽しめた。劇中に出てくる新聞にLAロックダウンとか書いてあってちょっと現在の世界の状況を連想した。

監督脚本兼
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.3

美しい映画。主人公シャロンの人生を構成していくバックグラウンドの描き方が秀逸で本当にシャイロンという1人の人物の人生を感じるような作品だった。

ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

4.0

テンション高めの映画が観たいと思って選んだけど正解だった。3時間ずっとハイテンションのまま進んでいくような映画(登場人物もずっとクスリをキメていてシラフの時間が無い!笑)
まさにマネー、ドラッグ、セッ
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.6

いつも役作りに妥協のないクリスチャン・ベールは今作もやっぱりいいね。ル・マンがこんなに過酷なレースだったとは知らなかった。レースシーンも迫力があって映画館で観て良かった。主人公達はフォードのためにレー>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.6

格差社会とそれがもたらす分断という問題を描いていながらポン・ジュノのユーモアとシリアスの絶妙なコントロールによってエンタメとしてもとても面白い作品になっているしちゃんと生々しさもある。キャストもソン・>>続きを読む

スノーピアサー(2013年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

人為的な原因によって氷河期に突入した世界を描いた寓話的なディストピアSF
生き残った少数の人類は世界の縮図のような止まることなく走り続ける列車で暮らしていて、車両によって社会階層が分かれているという設
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千年女優(2001年製作の映画)

5.0

今敏監督作品の中で一番好きな一本。
数々の名作映画へのオマージュを散りばめつつ、時代や現実と虚構といった垣根を軽々と飛び超えながら藤原千代子というひとりの女優の人生を鮮やかに走り抜けていく。千代子は映
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愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

4.0

完成披露試写会にて鑑賞。原作は未読。
キャストはみんな良かったけど、特に木野花さんの主人公の母親役の演技は舞台挨拶の時とは別人のようで凄かった。
登場人物の「愛」は歪んでいるのだけど、それが人間の業と
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

5.0

傑作。物語の力を見せつけられた。自分が映画に求めるものがそこにあって、映画を観る喜びを感じられる作品だった。
勧善懲悪を求める人には合わないかしれないけど、単純に善と悪には割り切れない人間の曖昧さが描
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