necomisageruさんの映画レビュー・感想・評価

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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

エル・グレコを想起させる色彩に心奪われる。抑圧された生活から解放されたベラが主体的に選んだ相手がよくわからんおっさんなのはなぜだと思ってしまう。特権的な立ち位置にいるおっさんがベラに振り回されて破滅の>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

漁師を営む4人家族のうち、3人は耳が聞こえない。唯一耳が聞こえる主人公の高校生ルビーは、歌うことが好きで、学校の先生から音楽大学への進学を勧められるも、家族と周囲の人間とのあいだを通訳する役割を担うル>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

主人公は少年。母を亡くした眞人が母の妹である継母の夏子を探しに、ある世界に行く物語。

ジブリのアニメーションはいつも豊かで、心が弾んで満たされる感覚がある。声優もすごく良くて、エンドロールでは号泣し
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

家長が不在の中で、それぞれ立場の違う女たちが各々好きなように振る舞い、時間や秘密を共有し、寄り添うシーンに胸が熱くなる

マリアンヌは初めモチーフとしてエロイーズを見つめていたけれど、観察される対象と
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EMMA エマ(2020年製作の映画)

3.5

産まれながらにして恵まれた環境に整った容姿、苦労や辛い思いをしたことがないエマが、上流階級の人々のあいだを肥大化した自尊心と共に泳ぎ回り、無自覚だった傲慢で幼稚な自分の愚かさに気付く。

ストーリーは
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フェアウェル(2019年製作の映画)

4.2

幼い頃に中国を離れ、両親とアメリカに移住したビリー。それでも中国に暮らす祖母とは定期的に連絡を取り、家族としての絆は深い。そんな祖母が余命数ヶ月と宣告された。中国の文化では病人本人に告知はしないことが>>続きを読む

ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)

4.2

実在するアメリカの判事ルース・ベイダー・ギンズバーグの法学生時代から実際に裁判に立つまでの半生を描いた物語。
序盤はほとんどが男性の法学の世界で努力するルースの学生時代の話で、その後就職、ある裁判に挑
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グリーンブック(2018年製作の映画)

2.5

天才的黒人ピアニストと白人の用心棒が、演奏会の旅を通して友情を深めていくストーリー。構成がとても上手くて、最後まで見飽きない。ワイフがとてもチャーミング!

しかし、個人的にはあまり刺さらなかった…ス
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

第二次世界大戦中、ナチスに傾倒する少年ジョジョが屋根裏でユダヤ人の少女と出会って物語が展開してゆく。
イマジナリーフレンドのヒトラーとジョジョの対話の中で、どんどんジョジョが成長してゆく様子が見て取れ
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アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

3.5

12億円相当の希少な本を4人の大学生が強奪する実際に起こった事件を基にした映画。事件を起こした本人たちの証言と、当時の様子をキャストが再現するストーリーを交えながら展開していて、ドキュメンタリーのよう>>続きを読む

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.0

‪夫婦としての形を終えて、新たな関係に進む2人の人生のストーリー。

‪わかる。全然特別なことではなく、どんなカップルにも起こりうること。既視感がめちゃめちゃある。愛して感謝して与えてくれた存在とい
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

5.0

すごい映画を観た…
これぞエンターテイメント…
リズム感が良くて、どんどん進む展開にハラハラしつつ、最後までまっったく見飽きない。
ここ数年で一番面白かった。
韓国の文化的背景にもとても興味が湧いた。
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アラジン(2019年製作の映画)

5.0

序盤の音楽から最高で、引き込まれる!映画館で見たほうがアラブの雰囲気に包まれてアラジンの世界に入り込めそう。
ストーリーはアニメ版と似ているけれど、ジャスミンの意思がはっきり出ているのが大きな違い。そ
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華氏 119(2018年製作の映画)

5.0

トランプも、ヒトラーも、彼ら自身では作れなかった。彼らは権力者ではなく、広告塔のよう。分断を煽る誰かの、人々の声を代弁する者のように思う。
国は、人々が集まり結束することがなによりも怖い。企業もそう。
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新聞記者(2019年製作の映画)

4.0

ジャーナリズムが死んでしまうことほど、怖いことはない。
世の中で様々な事件が起きる度に、起こった事実よりも、あなたはどうしてそういうことをしたかったの?という疑問がわくけれど、それに対する明確な答えが
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マイケル・ムーアの世界侵略のススメ(2015年製作の映画)

5.0

マイケルムーアが良い政策や社会制度を持つ国に行って、その知識をアメリカに持ち帰り、思考を盗む侵略をしようというテーマ。
ノルウェーの、人としての尊厳を何よりも大切にするというコンセプトは素晴らしかった
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ボウリング・フォー・コロンバイン(2002年製作の映画)

4.0

アメリカの現状を見ていたはずだけど、まるで日本のことのように思えた。不安や恐怖、周りの目を気にさせて、個人の考えや尊厳を尊重しない国という所。アメリカは何年も経って変わったのだろうか?日本は変わろうと>>続きを読む

ねことじいちゃん(2019年製作の映画)

5.0

タマってやつはもう最高のMEN🤘終始可愛いしほんとに最高🤘たっぷりとした毛並みにふくよかでやわらかな動きが画面いっぱいで、至福の時間…。志の輔さんの話す言葉も流石プロで、とても魅力的。映画を見ながらひ>>続きを読む

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

4.0

リッチなハリウッド映画をアジア版で作りあげた超ゴージャスな作品。
アジア版というと軽い感じがしてしまうけれど、欧米が作りあげてきた文化や価値観を取り入れながら独自の要素でさらに進化させてる。リッチの概
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

4.0

見た目が人とは違うオギー。
でも、優しくて愛情深い家族や周りの人々に囲まれてどんどん新しい世界に進んでいく。
序盤から最後まで泣いてしまう。

誰もがただのひとで、同じようなことで悩むし喜ぶ。当たり前
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女は二度決断する(2017年製作の映画)

3.5

夫と息子をテロリストによって殺された女性が事件に向き合うストーリー。
鑑賞中、怖くて何度も目を覆ってしまった。実話を基にしていると知って、とても悲しい気持ちになった。
加害者の父親、殺された息子の母親
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アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018年製作の映画)

4.8

めっちゃ爆笑して、途中映画館にいることを忘れてエイミーシューマーと一緒にフォーッてなってしまった笑
主人公は自尊心が低く、自分に自信がない。そのせいでためらうこともあるし前にも出れないし本当にしたいこ
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ドリーム(2016年製作の映画)

4.0

どのキャストも強くて美しい!世の中に溢れる偏見はいかにくだらないかを教えてくれる。
主人公をあの時代にずっと1人の人として見てくれていたボスがとても好きだった。

レディ・バード(2017年製作の映画)

3.0

多感な時期に確かにあった揺れを思い出さされる。当事者であるときは本当にいやでしょうがないことも、離れてみると愛おしくなったりとか、共感する。
子供が大人になってゆく大切な時間を描いていた。生意気なとこ
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.8

見終わったあとは路上でも店でもどこででも、ドゥンドゥンパッを口ずさんでしまいますので。

バトル・オブ・ザ・セクシーズ(2017年製作の映画)

4.0

時代の性差別的な表現がキツイところもあるけれど、それに真っ向から戦って、自分のためだけではなく社会のためになにかを変えようとした人がいることを知れてよかった。誰かの、何かを変えたい思いで未来が変わって>>続きを読む

ズートピア(2016年製作の映画)

4.5

ズートピアは差別や偏見がテーマの映画で、はたから見たら理解できないような偏見が世の中に当たり前にある理不尽をあぶり出してる。すごいのはそれをキュートに表現してるところ!!
正義感があって、世の中をより
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.7

主人公のシャロンは家庭環境が悪くて、学校でもいじめられていて、なにも楽しいことがない。貧しくて、子供の頃からつらいことばかり。中学生になっても変わらず、セクシャリティにおいてもマイノリティ。自己肯定感>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

3.0

ワイフと犬の可愛さ…
主人公がみんなに優しくて、静かな環境の中でなんとなくみんなが繋がってくのの理由が、穏やかで誰のことも否定しない主人公ありきと思った。
とにかく犬の可愛さよ、奔放なワイフの美しさよ

ファインディング・ドリー(2016年製作の映画)

4.5

ドリーー!ドリーってなんて純粋で清い生き方をしてるのって感動する。初めてニモを見たときはドリーってばもう!って思ってたけど、ファインディングドリーを見たときに、ドリーって全くスレてなくて、純粋で、素直>>続きを読む

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

3.5

計算し尽くされた展開がおもしろかった。主演の女優さんのサラサラと動く視線や話し方や動きが美しい。馴染みのないロビー活動の話しであったけれど、テーマが銃規制の問題で、自分ならどうしたいと思うかが自然と感>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

5.0

尊くて、美しくて愛しかない映画。自分の記憶の中にある確かに経験したあの気持ちが、いかに特別なものだったのかを教えてくれる。自然の中をオリヴァーとエリオが駆けるとき、ふたりと自然しか知らない、言葉になら>>続きを読む

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

5.0

観終わったあと、とてつもなくいい映画を観たと思って、胸が震えた。愛くるしくて可愛い主人公のミゲルと美しい世界観に始めはワクワクするけど、後半に入って、家族の存在、自分のルーツへの感謝のような気持ちが溢>>続きを読む