「曲を浴びる」という表現がふさわしい作品。ぜひとも、映画館の大画面・大音量で鑑賞することをお勧めしたい作品です!
前作品を見ていなくても、徐々に人間関係が理解できるような工夫がなされている。
ただ、それでも人間関係の複雑性を整理しながら見るとストーリーを追うのが少し大変かもしれない。
淡い展開を期待して観てしまうと、鑑賞後に消化不良になりがち。
個人的にはポスターから連想する物語とは真逆だったような気がする。
娯楽映画としては十分楽しめる。画風の切り替わりや、ジェットコースターに乗っている時のような情景展開もとても新鮮だった。…が、発想の新鮮さや新たな視点の提供という点では少し弱かったかなと。
ドラマ版と同様に複数の小物語が同時進行する形式。「家族」というテーマで一本筋が通っていたのは見事だったが、それと同時に主要キャストたちの精神的な成長を前面に出さずにうまく切りとった映画となっていた。>>続きを読む
一言で言えば、多面的な青春物語。田舎から都会への憧れ、家族関係(とくに母娘関係)、友情関係、性への関心、恋愛の難しさ、決してうまくいっているとは言えないけれど幸せな人生…そんなキーワードが渦を巻く映画>>続きを読む
さすがに4作目だから、こういう結末になるのかなぁという序盤に予想を(良くも悪くも)裏切られる展開でした。
家を失った失業者たちが、なんとか食いつなぎながら家がわりに生活する、フロリダのモーテルの日常を子供の目を通して見事に描き出した作品。
モーテルのすぐ近くの夢の国ディズニーランドとの対比は、演出次第で非>>続きを読む
大阪・釜ヶ崎を舞台とした劇映画。制作の中心を担ったのは、普段はドキュメンタリーを専門とする人びとだそう。
これまで日雇いや路上販売その他で生活をしのぎつつ、さまざまな境遇の人びとが日常生活を送っていた>>続きを読む
伝記映画ではあるが、「ひとりの人間としてどう生きるか」というテーマに貫かれている。曲の歌詞とストーリーの相乗効果がうまくいっている一例。
ゲーテ・インスティトゥート東京の68年特集にて鑑賞。
序盤は68年が背景にあるだけのただのエロ映画かと思ったが、終盤のあるシーンでカチッとピースがハマる感じで、興味深かった。
東京ドイツ文化センターの1968年特集で鑑賞した『紅い太陽』。今回、初めて日本語字幕がついたらしい。
もう少し社会派の表現を期待していたけれど、わりとエンタメ感が強かった印象。序盤で「あぁ、こういう話>>続きを読む
#万引き家族レビュアー試写会 @汐留。
開始10分で「パルムドール受賞作」という先入観を忘れるほど、現実味溢れる描写。
隣家、あるいは日常の記憶のなかの路地の「あの家」を覗いているかのような感覚に。>>続きを読む
ナチ党員としてナチのNo. 2だった宣伝相ゲッペルスを下支えしていた同時代の最後の生き証人ポムゼム氏(撮影時103歳)のモノローグを中心とした映画。
言い訳がましく聞こえたり、本当なのかと耳を疑う内容>>続きを読む
五月革命とその後を生きる文字通り「何でもない」若者たちの細やかな感情の機微が読み取れる映画。セリフが少ない分、挿入される音楽が映像を引き立てている印象。
好き嫌いは分かれるかもしれないタイプではあるが、監督本人の言葉を借りるならば一種の「社会学的な」作品として圧倒的なインパクトのある作品ではないだろうか。
私自身は無意識に主人公に憑依するかのように見入>>続きを読む
お勉強感が若干つよい内容、ジェイコブズの名前が冠されている割には、その宿敵ロバート・モーゼスへのフォーカスの方が目立っていたように感じる。事前にジェイコブズの著作『アメリカ大都市の死と生』を読んだ方に>>続きを読む
初の「観察映画」鑑賞で、はじめは戸惑ったが、時間の経過とともに画面に引き込まれていく自分がいた。
老人の語りのそれぞれがひとつひとつの物語となって、モノクロで映された岡山の牛窓という港町に一言では語り>>続きを読む
「衝撃を受けた」としか…。こうやってのほほんとSNSを使っているのとは全く別次元の戦闘具としてメディア。映像の切迫感に胸をぎゅっと押しつぶされたような感覚に。「アラブの春」への共鳴→権力の空白→イスラ>>続きを読む