淀川コーエンさんの映画レビュー・感想・評価

淀川コーエン

淀川コーエン

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パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間(2013年製作の映画)

3.5

J・Fケネディ暗殺事件関係者のその後の4日間を描く。暗殺を偶然撮影した人。ケネディとオズワルドの救命を試みた医療スタッフたち。

シークレットサービスのトップ、ビリー・ボブ・ソーントンがシブい。

イカとクジラ(2005年製作の映画)

5.0

両親の離婚を機に関係が崩れていく4人家族。
みんな内面的に問題ありなんだけど、そこを愛情深く辛辣に描くノアバームバック監督作品。
こういうイタい映画、好き。音楽もイイ。

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

4.0

ベトナム戦争における国防省の秘密文書を暴露したワシントンポスト紙。権力によって事実をねじ曲げようとする政府との戦いを描いた映画。

ジャーナリズムだけでなく女の意地を感じる。さすがメリルさん!
ラスト
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恋とニュースのつくり方(2010年製作の映画)

3.5

低迷する朝の番組のディレクター(レイチェル・マクアダムス)の奮闘を描いたコメディ。
栄光にしがみつくキャスターのハリソン・フォードがツボ。でそれをうまくにいなすダイアン・キートンもいい。
どう見ても働
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ステップファーザー 殺人鬼の棲む家(2009年製作の映画)

3.0

未亡人一家に継父として潜り込む殺人鬼の話。

ペン・バッジリー目的で。

これは怖くないっ!
ホラーが苦手な私でもぜーんぜん怖くない。こんなにベタでいいのかと、心配になったけど、リメイクなんだとさ。あ
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間奏曲はパリで(2013年製作の映画)

4.0

フランスの田舎で牛を育てている熟年夫婦。ふとした気の迷いで夫に黙ってパリに2泊の旅に出た妻(イザベル・ユペール)。
気が気でなく妻を尾行する夫(ジャン=ピエール・ダルッサン)にグッときてしまう。大人の
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野火(2014年製作の映画)

4.5

戦争は人をここまで凄惨な状況に追い込むのか。
人はいったい何と戦っていたのだろう。

この映画には、戦争を感傷的に語ることを許さない怒りと祈りがある。

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

4.0

無駄な説明を排した作り、オーウェン・のやり過ぎないウディ・アレン風演技、マリオン・コティヤールの完璧な美しさ、エイドリアン・ブロディのダリ。見どころが多く人気にも納得。

LBJ ケネディの意志を継いだ男(2016年製作の映画)

3.5

暗殺されたJFKの後を継いだジョンソン大統領。
南部出身者として地元に配慮しつつJ公民権法の成立を目指すがそこにはさまざまな葛藤が。

ジョンソンになりきったウディ・ハレルソン。
で、側近の1人に『ヒ
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サンストローク ロマノフ王朝の滅亡/サンストローク 十月革命の記憶(2014年製作の映画)

3.5

ロシア革命後、敗軍となった白軍の元大尉が名前もわからぬ人妻貴婦人との悲恋を思い出すラブストーリー。
ロシアの風景と運命に翻弄される人々がとにかく美しい。
でも少々長い。

マイ・バック・ページ(2011年製作の映画)

3.5

原作者川本三郎氏の対談本からこの映画にたどり着く。

1971年の朝霞自衛官殺害事件に関与したジャーナリストの実話。
みんな何がしたかったのだろう。原作も読む。

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

3.5

独裁者スターリンの突然の死去による政治家たちの跡目争いを描いた超ブラックコメディ。これを笑えるほどロシア史を理解していないことが残念。

ザ・ストレンジャー:見知らぬ男(2022年製作の映画)

3.5

実話ものだけにドラマ的要素は薄め。いや意図的に薄くしてあるのでこちらから入りこまなければならない。
区別がつかなくなりそうな2人のヒゲロン毛。その微妙な関係性をロートーンで魅せるジョエル・エドガートン
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エヴァ(2018年製作の映画)

3.5

娼婦のエヴァと破滅に向かう若い劇作家。
華奢過ぎる身体つきなのに、なんでこうも艶かしいんでしょうな、ユペールさんは。

60年代のジャンヌモローの『エヴァの匂い』と同じ原作の映画。
フランスってけしか
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アメリカで最も嫌われた女性(2017年製作の映画)

3.0

無神論の女性活動家マデリン・マーレイ・オヘアの半生と誘拐事件を描く。
無神論者として社会に一石は投じたけれどー。

緊張感のない展開のまま呆気なく終わる。これが実話ベースかと思うと、何も信じない人間っ
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ブルー・ジェイ(2016年製作の映画)

5.0

若い頃に付き合っていた中年2人が偶然再会。不遇な今を匂わせながらも楽しい一夜を過ごそうとする。

地味でありきたりなストーリーなのに、そうはさせない主演のサラ・ポールソンとマーク・デュプラスの演技に釘
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バード・ボックス(2018年製作の映画)

4.0

見たら自死に導かれる「闇」が襲ってくるパニック映画。
「闇」が何なのか最後までモヤっ。サンドラブロックはさすがに強し。

ソフィー・マルソー/恋にくちづけ(1984年製作の映画)

3.0

セレブの中年プレイボーイと放浪娘のドタバタコメディ。
ずっとハイテンションで喋り続けるジャン=ポール・ベルモンドと『ラブーム』からぐっと大人になったソフィーマルソー。
昔はこれが良かったのか……。

母の残像(2015年製作の映画)

3.5

戦争写真家の母の死の謎と、残された夫と2人の息子の苦悩を描く。
フランス語ではないユペールが表情で魅せる。悩める長男ジェシー・アイゼンバーグもいい。

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

4.5

東西ドイツ統一に直面する家族の物語。
病に倒れ「ベルリンの壁が崩壊したことを知らない社会主義を理想視する母と、その母に現実を見せないようにする息子の愛がもどかしい。
しっかりと笑いどころがあるのもイイ
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ゾンビランド(2009年製作の映画)

3.5

ゾンビコメディもの。何を見ても気が晴れなさそうな日は、こんな映画がいいかも。

ぜんぜん垢抜けてないエマ・ストーンも悪くない。

カポーティ(2005年製作の映画)

5.0

カンザスで起きた一家惨殺事件に惹かれ小説『冷血』を執筆するカポーティを描く。
作家としての野心と殺人犯への共感がカポーティを苦しめていく。

後ろ姿だけでゲイとわからせる今は亡きフィリップ・シーモア・
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つつんで、ひらいて(2019年製作の映画)

4.0

装幀家、菊地信義さんのドキュメンタリー映画。想像以上に面白い。
作家が描くものが血液や神経、筋肉なら、装幀は皮膚。
もっと本を触りたいと思った。
そして、ここにも猫が。

その住人たちは(2020年製作の映画)

4.0

弱オジと思わせておいて悪いったらありゃしない。ここまで悪知恵が働くのならなぜ真っ当にー。

スペイン発の良質なサスペンス。
鍵は交換しましょう。

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命(2016年製作の映画)

2.5

ケネディ大統領暗殺後の妻ジャクリーンを描く。
好き題材だけに期待外れ…(泣)

大統領への思いが虚栄心のように見えてしまう。これもまたJFKの闇なのか。愛娘キャロラインの可愛いさが救い。

胸騒ぎのシチリア(2015年製作の映画)

3.5

声帯の手術後で声が出せないロックスター(ティルダ・スウィントン)
年下の今彼と静かに暮らしているところにやって来る元彼とその娘、の微妙な四角関係。

驚きはノリノリの元彼のレイフ・ファインズ。
私の知
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電話で抱きしめて(2000年製作の映画)

3.5

アル中末期の老夫と三姉妹。介護を一手に担う次女(メグ・ライアン)は手を焼かせる父と自分勝手な姉妹に引っ掻き回されストレスフル。
そんな状況なのにめちゃくちゃかわいい当時39歳のメグ。

推理作家ポー 最期の5日間(2012年製作の映画)

3.0


エドガー・アラン・ポーはなぜ死んだのか。ポーの著作を模倣した殺人事件と絡めて描かれる最期の5日間。

ポーの小説を1度も読んだことがないので面白さを味わいきれなかったのかも。事件を追う警視のルーク・
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恋するリベラーチェ(2013年製作の映画)

3.5

実在のエンターティナー、リヴェラーチェとその付き人青年との愛のお話。

パケ写を見てコメディだと思ってたら、大真面目なラブストーリーだった。マイケル・ダグラスもマット・デイモンもよくやるー、じゃなくて
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ボーイズ・イン・ザ・バンド(2020年製作の映画)

3.5

序盤のダンスシーンから一転、仲間の誕生日パーティは不穏な展開に。さまよう愛が痛くて切ない。

ジム・パーソンズ、ザカリー・クイント、マット・ボマーほか、ライアン・マーフィー御用達の面々がズラリ。舞台劇
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トゥー・ウィークス・ノーティス(2002年製作の映画)

3.0

ワガママな御曹司CEO(ヒュー・グラント)に振り回される女性弁護士のサンドラ・ブロック。
イケメンだから許されると思ってるのかもしれんけど……、許す。
ドナルド・トランプが本人役で登場。

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

4.0

アトランタ五輪の爆弾事件で英雄から容疑者となった実在の人物と、その母、弁護士。小細工ナシに「正義」を真正面から描く。
描かれ方で物議を醸した女性記者を演じるオリヴィア・ワイルドが◎

バンテージ・ポイント(2008年製作の映画)

3.5

スペインで講演中に狙撃された米大統領。

現場にいたSPほか目撃者たちの視点で同時刻から繰り返し描く手法は、ややしつこい気が。面白いけど妙に疲れる映画かな。

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.0

ベトナム反戦運動で暴動を煽動した容疑がかけられた7人。その"理不尽な"裁判を描いた実話映画。
ラストは思わず立ち上がってしまう。
マーク・ライランスが安定の◎検事のジョセフ・ゴードン=レヴィットも◎

ワイン・カントリー(2019年製作の映画)

3.0

旧友の50歳の誕生日で集まった6人の女性たち。アラフィフのぶつかり合いがなんともリアル。

ワインのウンチクはなし。バングルスの「エターナルフレーム」やプリンスの「ダイフォーユー」が懐かしくてグッとく
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ファッションが教えてくれること(2009年製作の映画)

4.0

『プラダを着た悪魔』(2006年)を見たら、ぜひこちらも。

メリル・ストリープ演じる編集長のモデルと言われるアナ・ウィンターのドキュメント。すごくお洒落で、すごくピリピリする映画です。

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