taichiさんの映画レビュー・感想・評価

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羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来(2025年製作の映画)

4.5

前作ファンの期待を上回る出来だった。シャオヘイたちの関係を掘り下げつつ、作品のテーマである「共存」については更に重厚感を加えたストーリー展開になっている。
本作の魅力はなんといってもキャラクター描写の
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劇場版 チェンソーマン レゼ篇(2025年製作の映画)

4.4

原作でも人気のエピソードだが、その強みを存分に活用して映画化されていると思う。
演出にかなり力を入れていることが窺え、個人的には学校のシーンあたりがかなり気に入っている。戦闘シーンは見辛いところもある
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羅生門(1950年製作の映画)

4.1

あの原作からどのように映画として制作するのだろうと思っていたが、人間の正義と悪の概念の不安定さという原作のエッセンスをしっかり残しつつも、最後は人の良心があるうちは世の中捨てたものではないという前向き>>続きを読む

ラヂオの時間(1997年製作の映画)

4.1

少々古めの映画なので観る前に抵抗はあったが、蓋を開けると熱くて笑えるコメディ作品だった。どんどん変更の規模が大きくなっていく脚本には「最後はどうなってしまうんだ」という興味を惹かれる。
変更された脚本
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劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来(2025年製作の映画)

4.4

やはりufotableということもあり非常にクオリティの高い作品だった。圧倒的な作画や撮影技術、CGを駆使して作品のリアリティレベルを押し上げており、バトルは寄り緊張感の高いものへ仕上がっている。その>>続きを読む

LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標(2014年製作の映画)

3.8

非常に短い時間ながらも上手くプロットが組まれており、詰め込み過ぎに感じない絶妙なバランスの作品だった。
特にカメラワークが凝っておりカーチェイスのシーンのテンポ感は素晴らしかった。
次元vsヤエルのガ
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オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)

4.0

常にサスペンスの要素を盛り込むことで最後まで興味を惹き続けてくれる映画だった。
過去に無線が繋がることの理由付けをオーロラの存在だけで示すというのは非常に大胆かつファンタジー的であるが、主にサスペンス
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劇場版 天元突破 グレンラガン 螺巌篇(2009年製作の映画)

4.5

新規映像盛り沢山でTVシリーズを何周かした自分でも新鮮な気持ちで楽しめた。
最終決戦では更なるスケールをぶちかましてきたため興奮が止まらなかった。その他の描写にもところどころ変更があり、ファンとしては
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劇場版 天元突破 グレンラガン 紅蓮篇(2008年製作の映画)

4.2

どちらかと言えばTV版視聴済みの人向け。
総集編かなぁと思って今まで敬遠していたことを後悔、本編開始直後の新規シーンで完全に心を掴まれてしまった。
それ以降はほぼ総集編みたいなものだったが後半は尺の都
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サブスタンス(2024年製作の映画)

4.2

衝撃的な内容の作品であるが、それだけに終わらないというのが本作の良さだと言える。過剰なまでのゴア表現も本作の軸であるルッキズム的な価値観の暴走を文字通りダイレクトに表現したものだろう。
若さを前借りし
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教皇選挙(2024年製作の映画)

4.1

興味本意で足を運んだが思いの外良かった。
第一回投票の時こそ少しウトウトしたけどそれ以降は陰謀やテロが絡んできて中々に濃密な内容だったと思う。
ただ人物が多すぎて扱いきれてない印象も
少々ある。特にト
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.1

知っている曲が多くて楽しい作品だった。
ラストの20分ほどのライブシーンは
本当に20分あったのかと思うほど
没入できる素晴らしいシーンだった。

少々詰め込みすぎな印象はあるが
裏を返せばテンポ感の
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映画ドラえもん のび太の月面探査記(2019年製作の映画)

4.0

忘れろ草が優秀すぎる。

出した要素をしっかり扱い切ったので非常に綺麗にまとまった印象のある作品。演出が効果的かつ目立たないのも上手いと感じた。

構成が特に良く、序盤から積み上げてきたものが「想像力
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機動警察パトレイバー 劇場版(1989年製作の映画)

4.3

零号機のデザイン好き!
攻撃手段がツメなのも厨二心に刺さった。

それとレイバー暴走の仕組みの複雑さにも驚かされた!OSのリリースチェックを掻い潜るためとはいえあんなシステムを組む帆場の天才性が際立っ
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機動戦士ガンダム F91(1991年製作の映画)

4.0

昔観た時はいまいち理解できなかったが
やっとある程度分かるようになったと思う。

この映画は作中を通して、戦争の始まりを描いたものでしかなく、これからのシーブックたちの歩んでいく道を想像するとなんとも
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ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

4.3

何度見ても見応えのある作品。
私自身アニメーションの醍醐味といえば
キャラクターの芝居の作り込みであると
考えているので、非常に満足度が高い。

お気に入りのシーンはいくつかありますが
最も気に入って
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夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

3.9

演出が巧みで心理描写も非常に丁寧で
好感の持てる作品だった。
キャラクターの程よいリアリティレベルの
おかげで浦島トンネルの異質さも際立った。

本作の強みは、演出においても心理描写においてもしっとり
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野生の島のロズ(2024年製作の映画)

4.3

万人に勧められる映画。
ストーリーは王道ではあるが王道をただなぞるだけではない描写のこだわりが面白さに繋がっていると強く感じた。
親しみやすいキャラクターや臨場感のある映像構成に美しい色彩設計など随所
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たまこラブストーリー(2014年製作の映画)

4.4

致死量の青春を浴びた気分。
満足度の高いラブコメ映画だった。
展開はベタながらも話の運びが丁寧で二人の関係性や周りの人達の感情の変化が絶えず行われるので飽きずに観られた。

とにかく演出が上手く、二人
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セッション(2014年製作の映画)

4.1

物語の構成が一本道でわかりやすい作品だからこその熱量が伝わってきた。
アンドリューとフレッチャーの行動は正しいものとは言い切れないが、他を顧みないからこその「何がなんでも」感が強調されていると思う。
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インセプション(2010年製作の映画)

4.3

「夢」という題材でここまで話を広げられるのかと感心してしまった。設定とその見せ方が上手く、より深い層に潜るほど時間の進みが遅くなる設定を浅い層がスローモーションになるという視覚的にわかりやすい見せ方で>>続きを読む

機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-(2025年製作の映画)

4.4

前情報なしで観れて良かった!!!
絵柄も個人的に好みで、ストーリーもこの先の引きとしては完璧だと思う。どんな方向に展開していくのか楽しみで仕方がない。

ただクランバトルという取っ付きやすい要素があり
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ストレンヂア 無皇刃譚(2007年製作の映画)

4.3

殺陣の迫力が尋常じゃない。素晴らしいアニメ映画だった。迫力のあるアクションだけでなく仕草などの芝居をさせるのが上手い。特にクライマックスはどの動作も丁寧で見入ってしまった。
「話がありきたり」という感
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

4.2

とにかくアクションの完成度が高く、それだけめも観て良かったと思う作品だった。ジョンの強さ設定が絶妙で、ピンチにはしっかりハラハラも楽しめたのが特に良かった。
人物やその関係性を語りすぎないように描いて
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機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島(2022年製作の映画)

3.5

このエピソードを変に膨らませる必要はなかったんじゃないか、という印象は否めない。要素を増やして引き伸ばすよりは元からいたキャラたちの心情を深掘りして欲しかったという感想。

映像は凄く良かった。原作に
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GODZILLA ゴジラ(2014年製作の映画)

4.0

かなり良かったと思う。
個人的に怪獣映画は演出に重きを置いて視聴しているが、怪獣が登場するまでの見せない演出やスケール感、破壊描写等どれを取っても一級品で観るに値にすると感じた。
他の方もおっしゃるよ
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ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)

4.3

ラストはちょっとご都合感が気になったけどかなり良い作品だと思った。
特にレギオンをちゃんと生物として描こうとしていた点が素晴らしいと思う。これのおかげで行動原理も分かりやすくなり動きの理由付けになって
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ガメラ 大怪獣空中決戦(1995年製作の映画)

4.0

さすがに今観ると古臭くはあるけど昭和のものと見比べるとやっぱりかなり進化したなと感じられる。
「これいる??」みたいな部分もあったが、怪獣の全容が明らかになるまでの振りのワクワク感や怪獣の存在の理由付
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グラディエーター(2000年製作の映画)

4.0

そこそこ長い映画だけどシンプルな構成をじっくり進めていくようなタイプなのでかなり観やすかったと思う。史実にフィクションを融合させた内容だが描写に説得力があって非常に楽しめた。
序盤のゲルマニア戦で、溝
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シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.3

戦場にはドラマはなくただ事実があるだけなんだと改めて思わされた。人はあっけなく死ぬし不条理も急にやってくる。
戦場カメラマンという戦場に一番近い民間人という視点で進んでいくので、戦場が目の前にある時の
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アマデウス ディレクターズ・カット(2002年製作の映画)

4.3

3時間という尺の中でダレずに話を展開し切った点が本当に凄い。観れて良かった。

サリエリに与えられた才能が「モーツァルトの天稟を理解できる才能」という部分に設定されているのが絶妙。理解できるのに届かな
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火垂るの墓(1988年製作の映画)

-

周りの大人たちの「優しいけど余裕がない」感じに凄まじいリアルさを感じた。戦時下においてはこんなやり取りもところどころであったんだろうなと思わされる。
戦争というものについて描く際、実際の戦場の悲惨さや
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劇場版 オーバーロード 聖王国編(2024年製作の映画)

3.7

良くも悪くもいつも通りのオーバーロードだった。相変わらず凶悪なマッチポンプ。

毎度思うけどシリアスな部分はしっかり荘厳に見せられていてギャグパートとのメリハリができているので演出面が上手い。
作品内
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ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない(1994年製作の映画)

4.0

思い出補正ありありの評価。
ストーリーはあまり考えずにキャラと作画に注目してると結構楽しめる。特に作画はかなりグイグイ動いてて見応えのあるアクションに仕上がってると思った。
特にラストの親子3代かめは
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