ナッツさんの映画レビュー・感想・評価

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ある男(2022年製作の映画)

3.9

死んだ夫の過去と正体を追うというサスペンス要素満載であるが、展開が不自然でなく現実にありそうな感じで、よくできていると思った。
違う自分になり、違う人生をやり直したいと思う気持ちは、誰の心にも潜んでい
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.1

映像がすごい。
音をここまで視覚化できるのかと驚いた。ストーリーもキャラも良い。

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.6

最高に良い映画だった。
子沢山の貧乏な家庭で大切にされなかった少女コットのひと夏の物語。
静かで穏やかな夫婦に預けられたコットの何が起きるでもない日常が描かれる。
全編を通して静か。
アイルランドの農
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.6

サスペンス要素が強い作品なのかと思っていたが、とてもリアルな法廷劇だった。
夫婦や家族の関係がリアルに描かれる。
いかにもヨーロッパ映画らしく、大きなどんでん返しがあるわけでもない。
観客に真相を委ね
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

3.9

思ったほど展開はバタバタしていない。じっくり見られる。
それにしても、岡田将生の役柄がはまりすぎている。狂気はらんだ悪役がうますぎる。ゾクリとくる恐ろしさは彼の美しさ故か。
最後はある程度予想できたが
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.6

さすがウェス・アンダーソン。素晴らしくよくできた映画だ。
日本文化をエキゾチックに表現する技法もたいしたもの。
小技のきいた秀作である。

スペアキー(2022年製作の映画)

3.8

環境に恵まれず、家から出たいと願う利発な少女が、裕福な友人のキーを手に入れて友人の兄と過ごす夏。
少女も兄も人間性に節度があるのが良い。
劇的な展開はないが、故に、人生とか日常はこんなものだと納得でき
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3月のライオン 後編(2017年製作の映画)

4.0

原作は読んでないが、映画としてはとても面白かった。
二階堂役が染谷将太とは最後まで気づかなかった。

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.6

最愛の夫を亡くし、リーマンショックの影響で故郷の街も廃墟となり、季節労働者として働きながら車上生活をする女性のロードムービー。
全体的に静かで淡々と話が進んでいく。
他のノマド(放浪者)との出会いと交
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Dr.コトー診療所(2022年製作の映画)

3.2

ドラマのキャストがほぼ出てきて懐かしかった。
映画の内容は、すべてがハッピーエンドで、現実味に欠けた感じがした。

アムステルダム(2022年製作の映画)

3.6

最初に観た感じから、もっとコメディ要素が強いのかと思ったら、社会派映画だった。それもそのはず、事実に基づいていると知って納得。アメリカの暗い部分と良識、両面を感じさせられる映画。

TAR/ター(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

音楽家として頂点を極めた女性が、己の傲慢な行動により告発され追い詰められ、没落していく。
後味はあまり良くない。
それでも、音楽を諦めないしぶといTARの生き様に、最後は感動すら覚える。

さかなのこ(2022年製作の映画)

3.9

最初から最後まで終始楽しく明るい映画だった。
最初はなんでさかなクンを女ののんが演じるの?と思ったけれど、それもまた良し。
さかなクンの生涯の友になる不良たちのキャストも良い。
不良たちとのやり取りは
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

3.2

なんとも微妙な後味の映画。
幸福ってなんだろう?幸福ってこんなに単純なものだっけ?
そうそう、深く考えることはない。幸福って単純なものなんだ…、というふうに、自分の価値観が覆されるような感覚になる。
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1秒先の彼女(2020年製作の映画)

3.7

岡田将生主演のリメイク版を観たあとで鑑賞。
こちらもまた良い。
日本版とは男女逆なので、男がストーカー的に感じるが、性格の良さでギリギリおさまっている。
台湾の海辺の風景が美しい。

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.3

とても面白かった。
壮大なタイムリープものじゃないので、とても分かりやすく、現代の会社の働き方も反映されていて、よくできている。
また上昇志向の女性が周りに目を向けて同僚や上司の良さに気づいていく過程
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.3

実話に基づく映画。
その後の世界的なme too運動につながった。
金と地位と権力を持った男の罪を告発することがどんなに困難か、それに立ち向かう新聞記者たちの奮闘が丁寧に描かれる秀作。
聖職者の罪を暴
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人生は小説よりも奇なり(2014年製作の映画)

4.1

すごく好きな映画だった。
芸術家のゲイのカップルがある事情から、それぞれ別の家に居候せざるを得なくなり、離れて暮らすことになる。
ふたりのその日常がリアルに、そして淡々と描かれる。
大げさでなく、大き
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スワンソング(2021年製作の映画)

3.8

老年のゲイの話。
恋人も仕事も家も全て無くした老人が、女の親友の死化粧を施すことになる。
老人ホームを抜け出し、親友の死化粧をやり遂げるまでの数日間を、老人の過去を散りばめつつ描いた秀作である。
主人
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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

4.1

映画公開の時に見て、すごく面白かった記憶があったので、20年ぶりにもう一度観てみた。
やはりウェス・アンダーソン!
期待を裏切らない面白さ。
親子や兄弟どうしの愛と確執に、ダージリン急行と相通じるもの
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ゆとりですがなにか インターナショナル(2023年製作の映画)

4.2

普通に面白い。ドタバタコメディー。
ドラマを見ていなくても楽しめるが、ドラマのキャラがわかっていた方が絶対に楽しめる。
主役3人はもちろんのこと、安藤サクラや中田喜子、太賀、木南晴夏などの脇役がうまい
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オートクチュール(2021年製作の映画)

3.7

ディオールのオートクチュールのベテランお針子が移民の女の子に仕事を教えて成長させるストーリー。
フランスの抱える移民問題やオートクチュール制作の様子がよくわかって面白かった。

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

4.0

普通に面白かった。
ただ、ドラマの伊藤沙莉と尾上松也のキャラが秀逸なので、ドラマの続編が早く見たい。

ツユクサ(2022年製作の映画)

4.1

小林聡美主演というだけで、映画の傾向がわかるというもの。静かな時間が流れ、日常のさりげないやりとりが心に沁みる。子役も脇役も素晴らしい。安心安定の映画。押し付けがましくなく、爆笑ではなくくすりと笑える>>続きを読む

カーライル ニューヨークが恋したホテル(2018年製作の映画)

3.8

名だたるアーティストが次々出てくる。ドキュメンタリーは退屈する場面も多いが、これは全く退屈せずに楽しめた。
それにしても、1泊2万ドルとか想像できない。

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.0

あまりにもウェスアンダーソン過ぎて、この監督作品が好きな人にはたまらない映画だろう。
フレンチディスパッチは映画の中に記事があって、記事の中に出版社があるという3重構造になっていたが、これもまた、映画
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.5

すごくシャレている。
構成もみごととしか言いようがない。
地方紙のプロローグと3つの記事が、それを書いた記者とともに描かれる。そのひとつひとつが、おしゃれな映像で、実にうまく語られる。
本当に素晴らし
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幸せへのまわり道(2019年製作の映画)

3.4

実話に基づくというのが本当なの?って思う展開。アメリカの懐の大きさを感じる。
日本ではありえないのではないかな。日本だったら新興宗教になってしまいそう。
トム・ハンクス演じるフレッドが最後の場面で、ピ
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マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

4.2

サリンジャーヘのリスペクトを感じる映画。
すごくよく出来ている。
作家を目指すひとりの若い女性が憧れのニューヨークで出版社に就職する。
仕事、サリンジャーヘの読者からのファンレター、電話を通してのサリ
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ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方(2018年製作の映画)

4.3

自然農法と簡単に一言で言うけれど、それにはとてつもない苦難と努力を伴うものだと痛感されられる。
地球の生態系は全て繋がっている。それを断ち切り、効率を求めるのが現代の農法。
これを続ければ地球の未来は
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