期待しないでみたが、面白かった。ウディ・アレンみたいなくすっと笑えるところもあったし、人物像のディテールが細かくてよかった。
最後別れてしまうものの、誰かと付き合うっていいよなーって思える映画だった。
二人の演技はよかったものの、脚本に古さを感じた。20年くらい前の映画のような。
平凡な日常が息苦しい。時として家族さえも手錠になる。
女性も男性も、子供も親も、役割を与えられ、縛られる。
世界に自由を。
社会から孤立し、その怒りから、無差別殺人へと発展していく気持ちのグラデーションの出し方が圧巻。誰しもが少なからずその怒りを抱えていることを観客にまざまざと突き刺す。
評判がよかっただけあって、新しい感覚のホラー。カルトの世界に心引かれる気持ちとその忠実さゆえの怖さが、カラフルな世界感のなかで表現されていたのが素晴らしい。ラストにかけての勢いは圧巻。
題材は面白く、楽しみにしてたけど、薄っぺらく感じた。エキサイティングさもなく、途中で飽きてしまった。
タイプの違う二人の教皇。どちらも独立的でありながら、お互いを寛容に受け止める姿が素敵だった。成熟した歳の取り方。イタリアの風景も人間味があってよい。