Qfuyueさんの映画レビュー・感想・評価

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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.2

次の世代のクリエイターへ向けた作品です。
内包する世界には、まず古い記憶の階層があり、そこからさらに下、意識の階層に潜って未知をサルベージしてくること、より深い無意識の階層には生と死があって、そこには
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ダイジンが、新海監督が、終始伝えたいことは、
誰もが家の扉の鍵をかけて出かけていって、そして永遠に帰ってこなかったあの日のことを、君は忘れかけているんじゃないかい?
ということ。
明日も君は自宅の扉の
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

4.0

エンターテイメントとして高い評価で間違いないと思います。
テレビシリーズを観てからでないとなかなか理解が追いつかないかもしれませんが、もし、鬼滅の刃を初めて観る人の為の説明的な部分があったとしたら逆に
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草間彌生∞INFINITY(2018年製作の映画)

3.5

時代と人とその間にあった狂気の美
自分をアートとして表現し、それが認められることで、自分を世に認めさせたかった一人の人間の一生。しかし、おそらくは、世界中の誰よりも父と母に。

アートのお値段(2018年製作の映画)

3.7

アートとお金にまつわるリアルな世界のお話。
リヒターのインタビューやらもあったりで、ふむふむと考えながら観る作品です。
近代アートが好きな方は是非。

あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)

3.8

1970年代のアメリカと思考とドラッグと性とウソとハッタリ、得体の知れない人や物で溢れた世界で若者が流されていく様子。

ある人にとって人生は、威風堂々と緑の大地を踏みしめて行くものでなく、オドオドと
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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

4.3

言葉を失うほど素晴らしいと思える作品に出会えたことを映画の神様に感謝したいと思います。
映画を観る前にテレビシリーズを全話観る必要があるので(必ず観ることをおすすめします)、少し大変ですが、アニメに抵
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ONE PIECE STAMPEDE(2019年製作の映画)

3.9

男泣きだ。
男子に生まれたなら、なめるな!馬鹿にするな!負けて、たまるか!!って思うときが必ずある。実際にはたくさん悔しい思いをして大人なるのだけれど、拳ひとつで世界を切り開く、そんな男子みんなの憧れ
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パプリカ(2006年製作の映画)

3.8

アニメーションの技術、表現は挑戦的でありたいという作り手の強い意志を感じる。
ストーリーにある程度の筋を通し、物語をちゃんと完結させる為に、結末が予測の範疇を超えるとまではいかなかったけれど、サイコな
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塔の上のラプンツェル(2010年製作の映画)

3.9

結論、とても面白い!!
ディズニー映画、そして誰もが楽しめる“お話”としての映画はこうあるべきという素晴らしい作品。ミュージカル調な部分も軽やかで、ヒロイン、ヒロインの恋人、悪役、そして物語の世界を彩
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.7

ストーリーのなかに大きなアップダウンはないけれど、レースシーンはやはり迫力があり面白いと感じたし、おじさんの友情もちょっとだけうるっとくる。
なんだか今日は、洋画を見て少しその世界にぷかぷか漂っていた
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劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

3.9

ゲームに抵抗がある人は苦手かもしれないけれど、子どもが好きなこととかに真剣向き合う大人は、なんだかとても素敵だ。
結果というより、仕事そのものに向き合う姿勢というか、仕事は、確かにお金を稼ぐ手段だけれ
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

岸井ゆきのの演技も、成田凌のちょうどよいクズさ加減も、葉子も、中原くんも素晴らしい。人たらしと人たらしがもたらす、絶望的な幸福の不安定な様子と愛とはなにかという不思議が、それなりにリアルに描かれている>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

世の中には、酷いことを言う人、酷いことをする人、人を馬鹿にしたり、人を貶したり、妬んだりする人、最低な人がうじゃうじゃいて、いつでもどこでも、誰かが傷ついて、悲しい思いをする。確実に。
だけど、優しい
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ワイルドライフ(2018年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

両親が子どもじみているという訳ではないと思う。当たり前の夫婦だと思う。最初から最後までジョーが大人過ぎる。気をつかい、黙り、どうか仲良くと願うのその表情が、ひどく悲しく、心に残る。
良い映画ですが、心
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ヒューマン・フロー 大地漂流(2017年製作の映画)

4.0

小さな小さな、本当に小さな世界で自分は生きているのだと、思い知らされる。安心と安全のなかにある我々の悲しみが、苦しみが、いかに些細か思い知らされる。(ともあれ、それは別種の苦しみなのだが)大きさだけで>>続きを読む

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

3.8

ユーモア、画の絵たる美しさ、1960年代のアートプロダクトの作品集みたいな映画だった。

引っ越し大名!(2019年製作の映画)

3.7

久々に観る時代劇、良い映画です。城内や城下町の生活風景が落ち着くというか、安心するというか、役者が現場に馴染んでいる感じがとても良くて、ところどころに散りばめられた、クスっと笑ってしまうシーンも違和感>>続きを読む

はじまりのうた(2013年製作の映画)

3.9

ダメ親父、ダメ人間っぷり。笑
どこにでもいそう、でもなかなかいない、汚いのに、優しそうで、テキトーなのに、意外と行動力はあって、クズなの、なんだかすごいことができてしまいそうな、面白いヒゲのおっさん。
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キャロル(2015年製作の映画)

4.0

ルーニーマーラといえば、やっぱりキャロル。ドラゴンタトゥーの女も素晴らしかったけれど、やっぱり、キャロル。ケイト・ブランシェットの存在感に負けない演技、純粋に美しく、純粋に可愛らしい彼女の稀有な才能が>>続きを読む

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)

3.9

観るべき映画、観られるべき映画。
とても素晴らしく、そしてとても悲しい作品でした。

博士と彼女のセオリー(2014年製作の映画)

3.7

生きていると、理不尽なことも、納得できないことも、つらくて耐えられないこともある。仕事をしていれば、歪んだことを歪んだまま処理しなければならないこともある。でも、それでも生きていくのは、その醜さを補っ>>続きを読む

アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.9

すごいです。映画全体の流れとか、ひとつの作品としての完成度がどうかというよりも、最終的な、いわゆる結末がすごい。視点をずらされたわけでもなく、観ている側が浅く、結末がもっと深いところにあったと知ったと>>続きを読む

イントゥ・ザ・ワイルド(2007年製作の映画)

4.3

命が迸る。心というよりも、魂がざわざわするのは、自然へ還ることに対する、生き物としての本質的な憧れがあるからなのかもしれません。
人生のなかで立ち止まる日が来たら、必ず観て欲しい作品です。
とても良い
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天気の子(2019年製作の映画)

3.9

主人公の年齢がいろいろな部分を(ある程度)大丈夫にしてくれたと思います。前作があり、今作はあらゆる場面での判断が非常に難しかったと思います。それでもちゃんとエンターテイメントにしてくれたのが、やっぱり>>続きを読む

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

不覚にも笑ってしまう場面もあり、淀みがなく、でも完璧でもない間のバランスが良かったです。結論や結果を示さないで、観る側に委ねるラストは、全体的にまとまらない、ふわっとした印象を与えてしまうかもしれない>>続きを読む

プロメア(2019年製作の映画)

4.0

アニメ映画ってこうだったなあ、と感じるものが、2時間にしっかりと入っていて、捻りをあえて入れない、正々堂々、昔ながらの感が良かった。
序盤だけ、こういう演出に慣れてない方には少しテンポが早いかなとも思
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