ぽいぽいさんの映画レビュー・感想・評価

ぽいぽい

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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.5

アクションとミュージカルの融合という野心作だった。とにかく最初のタイトルロゴ後のロングショットがマジで良かったです。あれが映画の中で一番好きでした。ストーリーとしては王道クライムアクションで、最初と最>>続きを読む

ルナシー(2005年製作の映画)

5.0

監督お得意のストップモーションアニメとカルト系サイコホラーの出会いが面白かったです。ほんとにずっと狂気の連続ですごく引きこまれました。イカれた世界観が完璧に構成されててすごいなぁと...本筋は理解しや>>続きを読む

赤線地帯(1956年製作の映画)

5.0

一人一人の娼婦がなぜそうならざるを得なかったか、というのを当時の社会背景を踏まえながらリアルに描いていました。特定の主人公を立てずにそれぞれの人物に焦点を当てて話が展開していくのですが、その人物の描き>>続きを読む

鬼火(1963年製作の映画)

5.0

人間の持つ根本的な孤独感を説得力のある形で描いた名作。本当の意味で人間は他人を愛し他人から愛されることは不可能でそのことを悟った主人公の絶望感を強烈に描いていた。あまりにも生々しく自殺する主人公の内面>>続きを読む

イレイザーヘッド(1976年製作の映画)

5.0

意味わからんし気持ち悪いがそれ以上に興味深いカルト映画でした。全体的にほんと意味不明なんですけど、映像的にどこか伝わってくるものみたいなのがあって、その点において映画の力を感じました。登場する人物とか>>続きを読む

アルファヴィル(1965年製作の映画)

4.9

光と影の使い方がとてつもなく美しい、ユニークなハードボイルド映画でした。『勝手にしやがれ』のエレベーターで暗闇の中タバコがボッと男の顔を照らすシーンとか、『女と男がいる舗道』の逆光が女性のシルエットを>>続きを読む

イタリア旅行(1953年製作の映画)

4.5

後にヌーヴェル・ヴァーグに影響を与えたとされるロッセリーニの傑作。男と女の心のすれ違いを車と遺跡をモチーフに描いていました。全体的に何も起こらないから正直眠たくなるんですけど、そこからどことなく流れる>>続きを読む

無防備都市(1945年製作の映画)

4.7

戦火のイタリアを悲劇的にドラマチックに描いた名作映画。他のネオレアリズモ作品と同様に完成された悲しい物語でそれが素晴らしかったです。そしてそういう暗いトーンの映画なんですけど、終盤まではレジスタンスの>>続きを読む

攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D(2011年製作の映画)

4.5

社会や政治に対する鋭い意見を難解なストーリーの中に落とし込んだ良作。話の相関や厳密なプロットは難解で考察を楽しむものだと思うが、そこから発せられる主張は分かりやすくとても興味深かった。現代日本が抱える>>続きを読む

バグダッド・カフェ(1987年製作の映画)

4.5

幻想的で奇妙な世界観を美しい"色"と"画面"で表現した良作。お話としては王道のプロットなんですが、この独特な雰囲気は他の作品と一線を画していると思います。この映画のポスターになってる貯水タンクを掃除し>>続きを読む

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.6

美しいショットとさり気ないメタファーで描かれた完璧なヒューマンドラマだった。
全体を通して赤を基調としたショットがとても美しくて、カリフォルニア州のカラッとした退廃的な雰囲気を上手く表していたと思う。
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軽蔑(1963年製作の映画)

4.6

男女のオリジンとそのすれ違いを描く映画。監督がゴダールということで作中の色使いがとても美しく、常に画面が綺麗な作品でした。イタリア地中海のカラッとした雰囲気、そういうのがすごい伝わりました。話の流れと>>続きを読む

偽りなき者(2012年製作の映画)

4.6

人が持つ偏見とその残虐さをリアルに描く良作映画。子供の小さな嘘が周りの大人を巻き込んでどんどん発展していくさまが上手く描けていました。物語の「偏見」というテーマがとても身近で、常に自分の意識に気を付け>>続きを読む

戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

5.0

100年経ってなお人々の心を揺るがす、映画史における名作。
物凄い昔の作品で物理的技術面の制約も今と比べたらとても大きかったはずなのに私が深く感動したのは、映像に時代を越える力があるからだと思う。甲板
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女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

4.5

美しく残酷で哲学的なゴダール映画。美しいショットはさることながら随所に散りばめられた実験的撮影方法・編集方法にヌーヴェル・ヴァーグの精神を感じました。一人の女性の人生を真摯に描いたストーリーはリアリテ>>続きを読む

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 インターナショナル・ヴァージョン(1997年製作の映画)

5.0

自我の証明、その永遠の問いを描く名作。
純粋で内面的なストーリーと無機質で冷酷な武力の対比が独特な切なさを生んでいました。
インターネットの発達によって到達する更なる世界、それを美しく神聖に描く。これ
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

4.5

何気ない会話の中に繊細な感情の行き来を描いた良作。
登場人物がコーヒーとタバコを味わいながら会話をするだけというシンプルな設定なのに、言葉のニュアンスや独特な間、些細な表情で小さなドラマを生み出してる
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怪談(1965年製作の映画)

4.5

一点透視図法のショットがとにかくカッコイイ、厳かなショットを味わえる良作。観てもらえば分かるんですけど、一つの画面として完璧に構成された場面がとても多いです。これは海外で評価高いのも納得だわ...『耳>>続きを読む

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

4.2

存在したはずの失われた青春、そんなことを思い起こさせるような胸がキュンとする恋愛映画でした。正直、あの岩井俊二監督とは言え昔のテレビドラマが元なのでショットとか画面構成とかそういうのは必ずしも良いとは>>続きを読む

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

4.5

『ボーイ・ミーツ・ガール』『汚れた血』に続く”アレックス青春三部作”の三作目。
もうとにかく画面の美しさと動きの躍動感が半端ない。普通に人が走ってるシーンだけでもこの監督が撮ると物凄い迫力がある、これ
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エクソシスト(1973年製作の映画)

4.3

計算されたショットと色使いが秀逸なホラー映画の傑作でした。とにかくダークな黒と淡い青の色がすごく映えてる。前半部分はこの青と黒の緩急で映像にメリハリがついてたと思し、後半部分からはとにかく深い黒のダー>>続きを読む

マッドマックス2(1981年製作の映画)

4.3

物凄いスピードと狂気、迫真のアクション映画だった。乾いた風が吹き抜ける荒野に灼熱の炎、この世界観がマジで半端ない。キャラクターの衣装一つ一つや装備の一個一個がこの狂気の世界を構成していて、この映画が後>>続きを読む

マッドマックス(1979年製作の映画)

4.2

ド派手なアクションにちょっとやりすぎなぐらいの演出と演技、これぞエンターテイメントって感じで非常に良かった。ストーリー自体は割と王道なんだけど、終盤の疾走感と狂気感はほかにはない斬新さがあったと思う。>>続きを読む

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生(1968年製作の映画)

4.3

これがゾンビ映画の原点か...
ゾンビ映画も最初はこんなに自主製作感あふれるインディー的な作品だったんですね。生存者のうちで対立が起こって物事がうまく進まないもどかしさとか現代のゾンビ映画にもどこか通
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ロベレ将軍(1959年製作の映画)

4.6

戦火のイタリアで人間の罪と罰を描く名作。戦争の中でも保身と金儲けに走り人々をだましてきた主人公がその償いを受けるさまを残酷に描いていた。後半、自分の罪に気づいた主人公の罪悪感をこれでもかというほど猛烈>>続きを読む

MIND GAME マインド・ゲーム(2004年製作の映画)

5.0

物凄いアニメーションの力で描かれた人間讃美の傑作。この映画を観て全力で人生を生きる勇気をもらった気がする。わざわざ言語化するのもためらわれるような素晴らしいアニメーション、これは絶対に観ないとわからな>>続きを読む