sarumaneさんの映画レビュー・感想・評価

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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

3.6

寄りの質感に宿る過去性が良い。普通にフラッシュバックで泣いてるのが情けないのだが、どこへともなく浮かぶような「Daddy」の呟きがただ実の父を見て衝いて出たものである素晴らしさがある。

2024/4
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PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~(2024年製作の映画)

3.5

ピンポイントの切り返し勝負が清々しい。息子、母、父の空間にビビる。開け放した窓際に座り込む斉藤陽一郎と環境音、『サクらんぼの恋』の投石で割られる窓をつい思い出す。実話だなんだというのは意に介さずみられ>>続きを読む

ディス・マジック・モーメント(2023年製作の映画)

3.0

これ映画か?って感じだが大黒座や別府ブルーバード劇場のクローズ作業になんとなく納得させられる。富山市のほとり座のパートで驚いたのだが公設民営映画館なんてあるんだね。

2024/03/16 サツゲキ

ロシア52人虐殺犯/チカチーロ(1995年製作の映画)

3.7

やっと観られた。ハンガリーロケの地味刑事TV映画。これを気合い入れて撮れてしまうアメリカ映画おそろしや。

2024/01/28 VHS

みなさん、さようなら(2012年製作の映画)

3.7

覇気のある団地映画。『指輪をはめたい』とか『婚前特急』とかこの時期の邦画の夢っぽさ?は何なのか。別れも外の世界に出ることも無駄に引っ張らないのが素晴らしい。

2024/01/05 U-NEXT

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.0

めちゃ気持ち良かった。映画の時間は過去であることを実感する。

2023/12/19 U-NEXT

オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.4

なんだか変な映画だ。『殺しの分け前 ポイント・ブランク』で始まり音ハメっぽいリズムで展開。繰り返される3カウント。門が空いたら普通にステイサムが立ってるくだり、経緯を2回も語り直すのがどうかしてるが、>>続きを読む

白鍵と黒鍵の間に(2023年製作の映画)

3.0

ああ構想段階では輝いて見えたであろうアイディアが消化され死んでいくこの感じ...。88年銀座の一夜を箱庭として描くアラン・ルドルフみたいな作りを買いたい気持ちはあるが練りが甘いとしか思えず。1人2役を>>続きを読む

コンペティション(2021年製作の映画)

2.3

つ、つまらん...。中途半端かつありきたりな風刺。『笑う故郷』はもうちょい面白かった気がするんだけど。

2023/10/15 U-NEXT

クリエイター(1985年製作の映画)

4.3

最高。背徳感すら覚えるハッピーエンド。背景で処理される研究所爆発や蘇生シーンの慎ましい見せ方よ。デヴィッド・オグデン・スタイアーズの医者としての姿に泣かされる。

2023/10/07 DVD

ヒーロー・ネバー・ダイ(1998年製作の映画)

3.4

2人の再会までザクっと省略していて驚く。羽毛のように舞い散るガラスに銃撃戦よりこっちだよなと。占い師のくだりの立ちションまでの反復が気持ち良い。

2023/10/07 DVD

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.9

おもしろかった。ウェス・アンダーソンが群像劇っぽくなってからではダントツで好きかも。UFOにも内幕ものにも弱いというのはあるが奇策ではない堂々たるもの。大事な場面で「重力」によって降る雪。スカヨハも最>>続きを読む

ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)

4.2

再見。エリオット・グールドの「のこのこ」感が最高。スーパーの店員と留置所で再会したり、警備員がモノマネ好きとか包帯グルグルの患者からハーモニカもらうとか、何でもないのだが楽しいエピソードたち。室内と波>>続きを読む

スイート・マイホーム(2023年製作の映画)

3.0

たしかに家の映画としてちゃんと作ってる部分はあるのだが一番つまらないまとめ方をされて総合的に何だかなと。早ければ許せるみたいなとこあるので90分でお願いします。

2023/09/09 シネマアイリス

イノセンツ(2021年製作の映画)

3.3

『テルマ』みたいな感じだったらキツいなと思っていたのだが、北欧というよりカナダ映画感があって(?)意外と楽しめた。

2023/09/09 シネマアイリス

DOG FIGHT 野良犬たちの挽歌(2000年製作の映画)

3.4

コテコテの内偵漢気ものだが面白い。人物に愛着が湧く。鶴見辰吾のムッツリスケベ視点が異様、刺殺死体に誰も見向きもしないラストなど迷いのない演出。麻薬取引の場で汽笛の音が聞こえているのなんかも印象的だった>>続きを読む

スイス・コネクション(1975年製作の映画)

3.7

面白い。人と乗り物が行き来する軽妙な映画。雪山の空撮がタイトルバックの絵葉書と円環を作る絶妙な脱力感。地下駐車場の戦闘→夜の市街地チェイスも駅での暗殺も簡潔でサイコー。

2023/08/26 DVD

ロスト・イン・マンハッタン(2014年製作の映画)

3.6

街の切り取り方が自由な感じで楽しい。身分が証明できない状況で、ある時に人が消えてしまう観念的な部分がある。無数のガラス越しショットはソール・ライターの写真集をめくっている気分だった。

2023/08
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エロ将軍と二十一人の愛妾(1972年製作の映画)

3.5

『デーヴ』じゃんと思ったら気が狂っていく。池玲子が「上様」と声をかけるところなんかグッときてしまう。

2023/08/26 prime video 東映オンデマンド

イースター・パレード(1948年製作の映画)

3.7

画面奥のダンサーが等倍速で踊るなか、前方のアステアだけがスローモーションになるとこヤバかった。

2023/08/20 U-NEXT

SECURITY/セキュリティ(2016年製作の映画)

3.2

ショッピングモールの警備員vs犯罪組織の籠城もの。一定の面白さは担保されているが場の活用が甘く、好きなジャンルだけに食い足りない印象だった。戦闘に至るまでの溜めのなさも寂しいものの、ベン・キングズレー>>続きを読む

ラブ&モンスターズ(2020年製作の映画)

3.1

嫌いではないがキモ怪物も終末世界に保たれた道徳も後の展開のために骨抜きにされてしまうのが何だかなあという感じ。テーマや納得感で映画を観ているわけじゃないしな。

2023/08/13 Netflix

ルーキー(1990年製作の映画)

3.7

おもろい。クリーニング屋で死体が流れてくる仕掛けがいかにも『処刑!血のしたたり』みたいだがイーストウッドがやっても違和感ない。

2023/08/06 U-NEXT

スウィートランド(原題)(2005年製作の映画)

3.3

戦時中ドイツからアメリカに移住した女性の話で3つの時系列が存在するが意外にさらっとした出来。彼女の遺した写真がカラーで経年も感じさせないことに何か感心する。

2023/08/05 prime vid
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落葉(1966年製作の映画)

3.4

いわゆるDT映画的な話だがスコリモフスキなんかと比べるとフラストレーション溜まるばかりな印象ではある。ワイン醸造所の呑気な仕事ぶりが見られる序盤は好き。イオセリアーニ毎度乗り切れん...。

2023
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田園詩(1976年製作の映画)

3.4

演奏が始まると子供がワラワラ集まってくるとこが良かったし、道を塞ぐ牛と引き返すバスのカット割りで笑ったのだが、単調で途中ウトウトしてしもうた。列車の乗客からの視線の嫌な感じとかイオセリアーニ的なのかな>>続きを読む

海辺の家(2001年製作の映画)

3.7

ゆっくりと家が斜めになり倒れるさまを引きで撮っているところが良かった。 『雨の日は会えない、晴れの日は君を想う』のことは思い出してしまう。話はごちゃついてる。ジェナ・マローンが謎にエロかったり。

2
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真実の瞬間(とき)(1991年製作の映画)

3.5

西部劇の現場に飛び入りで撮影手順をテキパキ指示するとこが忘れ難い。あのシーンがあるだけで説得力が違う。

2023/07/29 U-NEXT

五線譜のラブレター DE-LOVELY(2004年製作の映画)

4.0

胸がいっぱい。MGMミュージカル観ます!

2023/07/28 prime video MGMチャンネル

カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.1

良い。部屋の家具を全て白い布で覆うという意図が明示されない行為とその光景の迫力。シュレイダーにしては比較的とっつきやすいなと思いつつ、オスカー・アイザックの揺らぎの側面が結実したようなラストショットに>>続きを読む

ドラゴン危機一発(1971年製作の映画)

3.5

血飛沫が舞い、床の血で滑る。消えた人間はどこへ行ったのか?という要素など、どことなくグロテスク。ロー・ウェイ演出のブルース・リーはトランス状態で人を殴ってる感じが怖い。ウキウキで帰宅したら「兄さんはま>>続きを読む

ドラゴンへの道(1972年製作の映画)

3.5

超遠くに立つチャック・ノリス。ローマが舞台だし、拳銃の対策はあっさりだがスナイパーの下りなんかも新味ではある。何だかんだ一番ダレ場がなく見やすかった。

2023/07/19 MOVIX

ブルース・リー/死亡の塔(1980年製作の映画)

3.6

現実の死を覆す『死亡遊戯』に対し、こちらは建前でも半分以上ブルース・リーじゃないのだが、それ故になのか伸び伸びと戦えているし展開がいちいちデタラメで面白かった。特にクラブの控え室でのアクションが良い。>>続きを読む

ドラゴン怒りの鉄拳(1972年製作の映画)

3.5

非暴力の教えも割とあっさり破り、敵を殺しては電柱に吊るす。「この一撃で死んだ」という明確な描写。ノラ・ミヤオに向けるメロウな表情も一歩間違えたら殺しそうな気がしてくる。敵の本拠地で勝ち進んでいく感じは>>続きを読む

テイラー・オブ・パナマ(2001年製作の映画)

3.5

久しぶりにブアマンの映画を観た。こんな少しトリッキーな演出の人だったなあと。ル・カレの話が面白いのだが安めのちょいエロな雰囲気に仕上げていて楽しめた。MI6の上司の間抜けぶりよ。パナマ侵攻の喜びに震え>>続きを読む

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