べべさんの映画レビュー・感想・評価

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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

3.5

何を感じたか、

この閉塞感のある街と生活を寂れた映像で的に表現されていた。レオナルド・ディカプリオの演技力の高さには見張るものがあり、知的障害の難しさを巧みに表現していたと言えよう。

速度感がゆっ
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天才たちの頭の中~世界を面白くする107のヒント~(2019年製作の映画)

3.5

映画のドキュメンタリー構成としては散乱的な気がする。 もっと振り回されてもっと正面で苦しんだ方が良いと

ただこのインタビューは偉大である。
私たちが抽象的な事象を通さず言語というひとつの媒体だけに制
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

3.9

タランティーノのはやはり映画の教科書となる。 彼の作品はどれもバイオレンスとエロスに満ちていて、北野武はきっとその影響を受けていると思わざるを得ない。

しかし、そのバイオレンスの中には暴力の美しさと
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ブエノスアイレス 4Kレストア版(1997年製作の映画)

4.0

個人的にウォン・カーウァイの中で1番見やすいのでは無いかと思う。

ウォン・カーウァイの世界観はオムニバス的であり緻密な計算というよりも自身の感覚的な美の連続であると思う。

これは人間が刹那の連続で
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天使の涙 4Kレストア版(1995年製作の映画)

4.2

ウォン・カーウァイの描いてるものはシンプルである。
一見複雑な内容に思われるが、今回の作品は家族愛、ひいては孤独を描いていた。

一連の作品に見られる特徴としては「痕跡」であろう。
人は一緒にい
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四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

3.0

欲張りすぎたの一言。

監督たるもの映画はストーリーのどこをつまんでくるかが腕の見せ所の一つである。

例えば主人公が死ぬまでの1日を切り取るのか一生を切り取るのか。
その中には恋人とのひと時、家
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誰も知らない(2004年製作の映画)

4.1

是枝監督の観察眼たるや。

是枝監督の作品にはいつも何故か観たくなる郷愁感が漂う。

描かれるテーマは世間が見落とす小さな社会。だけどそこには誰しも自分を重ねてしまう世界が広がっていてとても愛おしい。
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ボーイズ’ン・ザ・フッド(1991年製作の映画)

3.7

黒人差別。

前半は非常に軽快に展開される日常生活。話題や出来事にストリート感を感じるがそこまで大きく渦巻くものはない。

しかし、友人の死はスクリーン上で唐突に訪れる。

あぁ、こういうことなんだ。
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.2

キューブリックよ、あなたはどこまで、、

キューブリック作品の特徴はたっぷりと間を使うことによる独特な空気感と緊張感。

それ故に60年代にとって先進的で壮大なSF映像による尺持ちは現代人の私からすれ
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キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

3.8

タランティーノの映画力。

タランティーノ作品には映画の文法とも呼べる技法がふんだんに裏打ちされている。その中での圧倒的バイオレンスは見るものに痛みと快楽を与える。
キル・ビルは日本の時代劇、北野映画
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東京少女(2019年製作の映画)

4.0

生。

何もつけてないという意味の生。

久しぶりに誰かと会話した気がする。
そんな生。

セックスでも得られないそんな生。

トレインスポッティング(1996年製作の映画)

4.6

いやぁこれは良い。
倒れるシーンとラリるシーンのシンクロ。
トリップ感溢れる映像とあのシラフの地獄のような脳内をかき乱す苦しみ。

そしてラストに迎えるべクビーとの1分近い対峙はその決断する瞬間を圧倒
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

3.7

「天皇」この言葉に突き動かさた1人の文豪。
結局、三島の天皇論は個人的でその陶酔感の再来、理想と現実との乖離から来る怒りを象徴に昇華しただけであり、天皇である必要はあったのか、勿論天皇が日本の象徴と
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花とアリス(2004年製作の映画)

3.8

東北の良さを知ってる岩井監督ならではの美しい風景。しかし、編集は雑であり、ワンシーンをいくつかのカットで構成される。

そこで今回は編集の意義について考えてみた。
個人的に美しい編集とは2019年の
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

5.0

これは語るものじゃない。

感じるもの。

人生でかけがえなのない最高で
いやもっと。

もっと。
もっと。
もっと!!!

熱くて冷めやまない。 そんな人生の瞬間。

最高傑作。

ピンクリボン(2004年製作の映画)

3.9

ピンクリボンを鑑賞。

ピンク映画。
僕の世代からすればただのエロ映画だと思っていたが中身は違ったらしい。

ピンク映画には自由があってそれは社会への反抗でもあった。

それは大手配給会社には入れない
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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.2

これは本が面白い。

映画として演出が巧妙なものと、本が面白いものこのふたつに別れるがこれは後者であろう。しかし、ほんとに演出が巧妙でないと言えるのか。

作品に干渉せず、フォローアップしているこの作
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ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

5.0

このカメラワークと構図。
シンプルな素材とミニマルな構成。

完成されているこの映画は。

序盤のひとつなぎのロングカットは人物に動きを作りつつも奥行を表現し見事なシーン切り替えに繋げている。

そし
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.0

気持ちが晴れやかに。

今回の作品に関しては、撮影技術というより人、つまり役者に言及する他ないだろう。

時代設定を上手く反映した美術スタッフに圧倒されたが、それよりも「君の名前で僕を呼んで」で頭角を
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ハンニバル(2001年製作の映画)

3.9

この時代の映画は撮影まで多くの時間を現代よりかけているのだろう。

その点として、最近の映画にある多数の角度からのカメラ割からくる会話のシーンなど編集でできることは多くある。しかし、このハンニバルの良
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.2

このスリル感をだすためにいくつの工程があるだろう。

まずは音楽、荘厳なクラシックはその美しい旋律からジャズなどは違う、几帳面な荘厳さがあると思う。この几帳面な部分がサイコパスをよりあくなき美への追
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ゴースト/ニューヨークの幻(1990年製作の映画)

3.5

幽霊ものの類の域をなかなか超えずらいものだと今回感じた。

ロマンス自体はその年代のニューヨークを代表する浪漫の詰まったものであった。あの音楽と愛し合う2人の様子は誰もが憧れる姿に違いない。

そして
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ターミネーター2(1991年製作の映画)

4.2

ターミネーターとジョン・コナーの友情。徐々に人間の心を手に入れるターミネーターの描き方は見事で最後を人間になりすぎない無骨な男として迎えるシーンは胸が熱くなった。またこの時代のCG技術としては目を見張>>続きを読む

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

4.8

トゥルーマン・ショー。真実の人。

この世界観の斬新さにまず、やられていた。島レベルの撮影スタジオに365日生ライブされているトュルーマン。

映画がフィクションの領域を超えないなら本当の人生でやれば
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

4.3

カルチャーをたっぷりと含ませたケーキを食べたみたい。

こんなにも手が止まった映画ない。なんて言えばいいのだろう、、
調和と呼ぶべきか、人間の所業に対する批判的概念なのか。この世界を新たな認識枠組みで
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.2

ジョジョラビット。

世界最悪の第二次世界大戦。
この渦中にあったヒトラー率いるドイツ国。通称ナチス。この作品はそのヒトラーによるいくつもの政治戦略のうちのひとつ国民に共通認識の敵(ユダヤ)を作ること
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.7

これがタランティーノか。

最初、ついミーハーな気持ちからレオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの2人に誘われ鑑賞。
するとなんと不思議でバイオレンスな映画だろう。ずっと何か重要なシーンな気もす
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.0

どこまで見ても飽きない細部のこだわり。

ウェス・アンダーソンの世界観がギュッと詰まったこの作品はまるで絵画の中に生きてるかのような色彩感覚で、映画としては新たな試みに挑戦している。
自己表現を如
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