プルコギドンさんの映画レビュー・感想・評価

プルコギドン

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アイスクリームフィーバー(2023年製作の映画)

3.9

"冷たくて、甘い"アイスクリームが溶けて混ざり合うのを、人と人が惹かれ合う瞬間の刹那に重ねたような、そんな朧気な感じが心地良い映画だった。日常の中でふと訪れる「この素敵な時間がいつまでも続けばいいのに>>続きを読む

ちひろさん(2023年製作の映画)

3.9

終始優しくて温かな空気が流れるけど、急に寂しさが訪れて胸がきゅっと締め付けられる・・・そんな不思議な映画だった。なんてことのない日常の時間が続き、気付けばあの掴みどころのないちひろさんの虜にさせられた>>続きを読む

エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.9

初めて観た時はとにかく震え上がりまくったあの衝撃のスリラー映画「エスター」まさかの二作目。またエスターに会えるという嬉しさ(?)と怖いもの見たさが絶妙に入り混じりながらの鑑賞。
時系列としては一作目で
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キャラクター(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

完全オリジナルストーリーのサイコスリラー。邦画にありがちな導入までが長い、途中の展開で中弛みする、みたいなことがなく、最後まで緊張感が持続するヒリヒリとした作品の質感が魅力的だった。ストーリーはよくよ>>続きを読む

犬も食わねどチャーリーは笑う(2022年製作の映画)

3.8

旦那デスノートを題材とした夫婦のお話。序盤は笑える場面がそれなりにあるのでコメディ路線でこのまま突っ切るのかなと思いきや、気づけば結構シリアスでシニカルな展開が多くなっていった感じ。
"夫婦なんて所詮
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

園子温監督の金字塔的作品。容赦のないグロ描写にエロシーンで最早笑ってしまう。とにかくでんでんの剣幕に観てるこちらも圧倒されるのがこの作品の魅力かもしれない。あのスピード感にはどうしても取り込まれてしま>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

4.2

万引きしようとしていた女子中学生を捕まえようと追いかけるスーパーの店長。その追跡最中にその子が道路に飛び出し車に(厳密には2回)轢かれて死亡。被害者となった女子中学生の父親、事故の原因を作ったスーパー>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.9

是枝裕和監督の最新作。ソン・ガンホが期待を裏切らない抜群のキャラクターで安心した。ペ・ドゥナ(空気人形の人)とか、脇を固める俳優陣も良かった。
予告編を観た限りでは結構ヘビーな物語が展開されることを想
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.2

あの『ヒメアノ~ル』でおなじみ𠮷田恵輔監督の最新作。
岸井ゆきのさんが演じる素人YouTuberのゆりちゃんと、ムロツヨシ氏が演じるイベント関連会社で働く田母神さん。二人で手を取り合い動画撮影する姿は
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映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ(2022年製作の映画)

3.8

2021年春クールの深夜に放送していたあの傑作群像劇アニメの劇場版。とある探偵社が登場人物達を取材し、それぞれの証言を基にTVシリーズの物語を振り返り、再構築するかのような構成。あの場面でこのキャラ>>続きを読む

ダウンレンジ(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

所謂『CUBE』や『SAW』のようなソリッド・シチュエーション・ホラーというジャンルにあたる一作だが、舞台は密室ではなく荒野の中の道路。6人の若者が、どこにいるか皆目見当もつかないスナイパーから狙撃さ>>続きを読む

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.8

大金目当てで盲目の元軍人の家に強盗に入った若者3人が返り討ちに・・・という話だが、終始ほぼ仄暗い密室の中で続くスリリングな展開はハラハラドキドキの連続だった。ジジイがあまりにも強すぎて笑ってしまった。>>続きを読む

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

4.1

非常によく練られた映画だった。過剰な演出は決してせず、じわりじわりと迫ってくるような恐怖をいい塩梅に描写しているので、ホラーとしても上質だった。思わず両耳を塞ぎながら観てしまった。
導入から登場するミ
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ミッドサマー ディレクターズカット版(2019年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

観終わった後、過去エンタメで体感したことのないレベルの疲労感が襲ってくる一作。
この映画、新感覚ホラーみたいなものを期待して観ると肩透かしを食らってしまうと思うが、最初から恋愛映画の皮を被ったカルトム
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

最初は終末パニックSFモノの想定で観ていたが、終わってみればかなりの社会派ブラックコメディだった。痛快。
色々と現実社会に孕む問題や人間の愚かさを痛烈に皮肉っており、笑えるシーンが多い。とはいえ、マス
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あの頃。(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

松浦亜弥のMVを観たことをきっかけに、ハロプロのヲタク達と出会い、かけがえのない青春を謳歌する男の話。舞台が大阪なので全体的にノリも軽快で(下ネタは体感多めだが)掛け合いも面白い。誰しも抱いているはず>>続きを読む

愛がなんだ(2018年製作の映画)

4.0

「恋は盲目」とはよく言いますが・・・。
とどのつまり、他の人が何を考えているか、本当の心の内は理解しようがない。そのもどかしい感じが"愛"とか"恋"とかの究極的なワードで表現されているに過ぎないのかな
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.3

・・・アイツらが帰ってきた。
20年前と違って若気の至りと見なしてゴリ押しできない様が無常というか滑稽というか。ただ、20年経って時代が変わろうとも、彼らの根底にあるクズっぷりだけは変わっていなかった
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CUBE 一度入ったら、最後(2021年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

中盤まではオリジナル版と全く同じ展開。後半は良くも悪くも邦画らしいエッセンスが加えられている。
オリジナル版の徹底して無機質で理不尽極まりない世界観は継承しつつ、そこからさらに人にフォーカスしたドラマ
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

4.1

コメディに全BETしたアクション刑事映画。最後までひたすら笑える。麻薬マフィアのアジトを監視するために向かいの建物で始めたチキンの店が大繁盛してしまうって設定がもう秀逸。
コメディとはいえ勢いで押し切
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メランコリック(2018年製作の映画)

4.3

近所の銭湯が死体処理場だった、という設定にまず興味を掻き立てられた。
サスペンス、ホラー、恋愛、コメディ・・・あらゆる要素がここぞとばかりに盛り込まれており最早ジャンルの特定が困難ではあるが、予想以上
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.6

生活を維持するため自閉症の妹に売春させて稼ぐというアウトロー極まりない内容だが、演技に惹き込まれて最後まで観てしまった。う○こを投げつけるシーンでちょっと笑ってしまった。
ラストの妹の表情が強烈に印象
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君がいなくちゃだめなんだ(2015年製作の映画)

3.5

声優の花澤香菜さん実写初主演作。冒頭から妙にふわふわとした雰囲気に包まれているなと思ったら実は…。観終わった後もまだこの物語は続いているんじゃないかという不思議な感覚がありつつも、温かな気持ちになれた>>続きを読む

ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)

4.0

暗殺者と殺し屋ヤクザによるバンコクのマフィアも巻き込んでのハチャメチャバトル。アクションシーンは見応え満点だった。韓国映画特有の社会の闇を突き付けてくるようなえげつない設定にやられる。鑑賞後は何とも言>>続きを読む

#生きている(2020年製作の映画)

3.7

Netflix製作の韓国ゾンビモノ。ゾンビ映画の勘所をおさえつつも、ドローンやらSNSやら現代チックな要素が絡んでくるあたりが新鮮だった。(そこを活かした展開がもっと盛り込んであればなおよかったのかも>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.3

おっさんのロードムービーはとにかく胸に沁みる。観終わった後の余韻も良いし、フライドチキンがどうしようもなく食いたくなる。

ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.9

大人になるとは一体どういうことなのかという究極の問い。何者にでもなれると思っていたあの幼い頃の記憶を呼び起こしてくれる。これまでの人との出会いが全て今の自分に繋がっているのだと思わされる。
色々と諦観
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浅草キッド(2021年製作の映画)

4.6

非常にアツい映画。劇団ひとり監督からの溢れ出るたけし愛に泣いた。芸人ってマジでカッコいいんだよと改めて叩きつけられた。
柳楽優弥がビートたけしにしか見えない(最早モノマネの次元ではない)から凄い。深見
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