このレビューはネタバレを含みます
父親を地下から救うには結局金持ちになって坂の上に行くしかないがそれは夢物語だ、という救いのないラストだけど今の閉塞感がよく表れていると思う。
まじで生きるのに適していなさそうなテキサスの風景とそういう苦しさを受け入れている弟の演技が良かった
スカーレット・ヨハンソンの演技が良かった。もしもより演技にヒステリックさが増していたら、過剰に夫の肩を持った見方をしていたと思う。
地球平面説を信じるPatricia Steereが自分は実は人形爬虫類だとする陰謀論に対しては冷静に一蹴しているところが一番笑えた
愛が時間と空間を越えたり、後出しでSF的設定が増えたりする。
SF部分のディテールを無視したとしても、登場人物間の描き方が淡白すぎるように思った。
人々の李さんへの反応のまとめ方が多少作為的に感じたが、映画前編を通して彼の人柄の面白さは十分に伝わってきた。
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グレースがウィルマを処刑するときに遠景に集会所で身動きせず終わるのを待っている人々が見えるカットが素晴らしかった。それ以外は舞台のセットでやる必要を感じなかった。
ウェス・アンダーソン作品は俯瞰してみるとハチャメチャなのに局所的には人物が善良で描写がリアルだから納得してみてしまう。
たった数歩の距離にロープを通してニトロをトラックに詰め込むシーンが一番ニトロの恐ろしさが感じられて好きだった。
クストリッツァの映画を観ると人生で大切なことは楽器を弾くことだという気がしてくる。
牝牛を寄進してから周りの人が皆いなくなってお父さんが一人になるまでなどの長回しが印象的だった。
アニメだからできるメタ演出が最高。
ラストは観客に解釈を委ねるような終わり方をするのかと思っていたら、意外ときっちり解決してあっけなかった。
監督の好みが爆発したカルト映画かと思いきや、ストーリー・画面構成がかなり練られていた
閉塞した環境でこれ以上知識や文化を得られないであろう人を見ると過剰に感傷的になってしまう。
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三谷幸喜の舞台で発想が近いものを観たことがあったが、屋外セットをフルに活用してリアルタイムで進行しているリアリティを与えられる構成になっているのが新しいと思う。
最高。楽天的だったりハッピーエンドに無理矢理引き込む類の話は苦手だが、この映画は画面の熱量が凄まじすぎてただただ観ていて楽しかった。