映画が体験で有ることを体現したニックの生き様。『we can't go home again』が失敗作であれ、どうでもよくて、映画を撮るという行為そのものが見えた。
植え付けられ子宮から出て、海から陸に上がり、といった人類生物学的シーンが散りばめられて。圧倒的な映像。2時間前、歯医者の麻酔の影響か心拍数が安定しない。
ガス・ヴァン・サントの『ラストデイズ』に類似。そんなのお構いなしにカッコいい。ジャームッシュが見せる永遠の終わり。
タイプじゃない。ただ緻密に計算されたキャラクターと全体を見渡せた時の感覚は鳥肌。
一昔前あったイラン映画の感覚と似通った閉塞、の割に後味の心地良さ。フレームサイズの変換、人物の描写、演出のユニークさ。なにより監督の訴求力。もっかいロランス見直そうか