1、2章はスペインにやって来た享楽的でマッチョなアメリカ人が最終的に殺される話。
3章はエリセの初監督作品でこれを目当てに鑑賞。台詞をできるだけ排除し、言外の表現で観客に伝える手法はこの頃から健在。>>続きを読む
ただ肉眼の記録装置であったカメラが、スローモーションなど様々な撮影技法の発達によって人間の身体能力を超越し、人間が普段認知できない未知の領域を表象していく。今となっては当たり前の事だが、この感覚が当時>>続きを読む
相反している筈のテクノロジーと神秘主義がぶつかり、融け合って生まれた現代における新しいアウラの形。
冒頭の「幸福が楽しいとは限らない」という言葉にこの映画のテーマが収斂している
アリの肉体と70年代当時のミュンヘンの色彩が美しい
ロングショットによって映画内とこちらの世界が窓一つで繋がり、同じ時間を共有する。そこに映し出されるのは、フィクションによる奇跡やハッピーエンドなどの幻想は全く存在しない、現実のありのままの姿。