rimoさんの映画レビュー・感想・評価

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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.7

“格差=なくすべきもの”と捉えがちだけれど、単にお金や住む場所がないという事実の背景にあるものに着目すると、ノマドという生き方を理解できた気がした。それは彼ら彼女らにとっては希望であり、社会にとっては>>続きを読む

ベスト・オブ・エネミーズ ~価値ある闘い~(2019年製作の映画)

3.5

ストーリー展開自体はひねりがあるわけではないけれど実話ベースと考えると逆に驚く。わずか2週間という短い期間のなか、“シャレット”で体験する様々な出来事を通してC.Pの立場(人種統合に反対)が変化(賛成>>続きを読む

マ・レイニーのブラックボトム(2020年製作の映画)

3.6

全1.5時間、そのうちのほとんどがレコーディングスタジオでの会話劇で構成されているにも関わらず、人種差別の根深さーそれは白人対黒人と言う単純な問題ではないことーを突きつけられる作品。
マの豪快な生き様
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タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)

3.1

妻のワンオペ育児と夫が非協力的な態度を改めるというラストはよくありそうだけど、シッターのタリーとマーロ(妻)の関係性がどこかミステリアスで、その理由がわかっていく後半が見どころ。
育児に限らずだけど、
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ヒトラーの忘れもの(2015年製作の映画)

3.0

地雷撤去されたエリアの海辺で独少年兵とデンマークの指揮官が遊ぶシーンは印象的だった。自由に走り回る少年兵たちの姿は、本来あるべきはずの少年の姿だし、この広い海辺に限りなく埋まっている地雷は本当に全てを>>続きを読む

めがね(2007年製作の映画)

3.3

世の中と距離を置きたいと思うとみんな遠くに出かけようとする。だけど出かけること自体じゃ何も変わらなくて、そこで起きた出来事を通してものごとの捉え方が変わることで、世の中との関わり方も変化する。そういう>>続きを読む

パンとスープとネコ日和(2013年製作の映画)

3.3

人と人との気持ちの良い距離の取り方は難しいもの。この話に出てくる人はみんなそれがわかってる。ほどよい距離感は主人公をほどよく前に進める力になっている。光石さん最高。こんなおっちゃん近所にいたら楽しいよ>>続きを読む

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

3.5

大好きだった両親にために幸せな暮らしを取り戻そうと、様々な犯罪を犯していくフランク少年の話。クスッと笑えるシーンも多いが、最後は嘘で生きてきたフランクとFBI捜査官カールの間に強い信頼関係が構築され感>>続きを読む

誰よりも狙われた男(2014年製作の映画)

3.8

スパイ映画ではあるが世界平和とは何かについて考えさせられた映画。イスラム過激派の容疑をかけられた人物を徹底的に潰していくCIA、容疑者を取り込むことでテロ組織の大物に迫ろうとするバッハマン、密入国者の>>続きを読む

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.0

当たり前のように「ある」ことがある日突然「なく」なると、私たちは強い喪失感を覚える。けれども、「ある」ことだけが必ずしも幸せのかたちではないということに改めて気付かされた。あることが「ない」なかでも楽>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.0

初めて見た韓国映画。数多くある格差がテーマの作品の中で、IT企業社長一家が半地下で暮らす一家に最後まで騙され続けるという展開が新しい。表面的(服装や振る舞いなど)には格差はないように繕えるし、それゆえ>>続きを読む

かもめ食堂(2005年製作の映画)

3.5


北欧の文化(“暮らし”を大切にしている、幸福度が高いなど)とは一見反するような行動をするフィンランド人が描かれる一方で、
フィンランドにやって来た日本人たちは、縛られていたことから開放されて自由気ま
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