おっと、私がフォローしている方に続いて10人目か。リチャード・ウィドマークは部下の殉死の責任を追われる森林消防隊の隊長役に見事にハマっている。どの出演作でもキャラが立っていて、熱血漢も卑劣漢もバッチリ>>続きを読む
原題は「過剰措置」だが邦題はまんまな感じ。なかなか過激な内容だが、映像の質感がそんなにおどろおどろしくなく、「コーマ」のような変態度は低め。ヒュー・グラントはあっさりしているし、デヴィッド・モースもコ>>続きを読む
最初に観た別の映画が余りに凡庸だったので衝動的に選んで鑑賞。若者文化なら横尾忠則本人を、文学なら紀伊國屋と社長本人を、アングラなら今年亡くなった唐十郎と赤テントを、性意識ならセックス談義そのものを、新>>続きを読む
ジャケ写の自転車相乗りシーンは最初の方であっけなく出て来てしまう。文盲について過剰な描写はないが、なんとなく習得してしれっと出世してて拍子抜け。ベッドシーンも盛り上がらず。同居している妹夫婦や、若くし>>続きを読む
ずっと観たかった、子供の目を通して戦後の貧しい庶民を描いた独立プロ系映画。イタリア映画みたい。少年達は想定内の感動だったが、お姉ちゃんがたまらなくよかった。子供って、大人の物事は大体わかっているけど、>>続きを読む
クライムものとして話の展開は面白かったが、明るくてリッチなマイアミの雰囲気と若手達の演技が映画にライト&チープ感を植え付けてしまっている。ベテラン組も犯罪者らしい緊張感に欠ける。華やかな街並み、複雑な>>続きを読む
川上り映画だが、そもそもミッション自体が大した物でもなく、道中のエピソードはインパクトに欠けるし、上った先に何かあった訳でもなく、あまり盛り上がらずに終わってしまった。ギラギラ度数低めのカーク・ダグラ>>続きを読む
ここんとこ見続けていた旧作群とは一線を画す批評性みなぎる映画。欲にまみれた野望が肥大化したあげく崩壊し、ジャーナリズムの欺瞞や群衆心理の愚かさが描かれる。小道具のタイプライターが印象的に使われ、バスに>>続きを読む
私にとっては幻のアカデミー助演女優賞受賞作だったのですが、配信でめでたく邂逅と相成りました。大傑作「イヴの総て」路線のショウビズ残酷物語だが、回想録の羅列になってしまい、ラストシーンも唸るには至らずニ>>続きを読む
昔の宣教師の映画だからド真面目な話に決まっているのだが、主人公と恩師や親友との交流、主人公と反目してきた尼僧が心を開く場面、苦難の時を分かち合った人々との別れの場面など感動を禁じ得ない。キリスト教PR>>続きを読む
アクションもロマンスもありの娯楽作。クライマックスでヒロインが悪者と無理矢理結婚させられるのをヒーローが救いに行くのも王道。アラスカやオットセイ漁やロシアが絡むのが特徴かも。グレゴリー・ペックはハンサ>>続きを読む
「プロの処女」呼ばわりされる不思議ちゃんが周りの大人たちを振り回すラブコメ。マイク・ニコルズ作品のようにセックスとか妊娠といった台詞が飛びかう。もろに言い過ぎや、そこで言っちゃまずいでしょ的な間の悪さ>>続きを読む
脱走ものから恋愛ものを絡めて先住民との死闘へと盛り沢山。出演者のキャラが皆立っていて粋な台詞も多く、ロケーションも素晴らしい。エレノア・パーカーは本作でも美しい。先住民の弓矢攻撃が凄まじく、クライマッ>>続きを読む
英製作で19世紀欧州海戦の話だけどグレゴリー・ペックじゃ欧州感ゼロ。けど英俳優で絵本の主人公のような彼の代わりがいるかといったらいないんだな、これが。話の展開がイージーだけどまあ昔の映画だから。至近距>>続きを読む
大尉が上官と対立した結果、下士官を亡くして彼女とも大ゲンカしたあげく、無能な部下をかき集めて先住民と決死の籠城戦に挑む。話は面白いのだが、結局大尉と部下達は和解しないし、部下達も見せ場が少なく区別がつ>>続きを読む
最初の字幕で「2人のニュースター、ルイ・ジュールダン、ヴァリ」と出てくるのが凄い。サスペンスのオチはありきたりではあるのだが、様々な人間関係を絡めて丁々発止を繰り広げて話を膨らませているのが上手い。ア>>続きを読む
前半の砂漠越えは盛り上がるが、後半は話の展開が進まずもたついてしまう。グレゴリー・ペック演じる強盗団のボスでいい人という設定は無理があるが、かたや強盗団の悪い人リチャード・ウィドマークのマンガに出てき>>続きを読む
たまたま3本続けて無謀な行軍による上官との確執を描いた作品となった。キャストに惹かれて観たが脚本が良く出来ていて大満足。フロリダの沼地が舞台なのも異色で、先住民との争いの設定も重層的で民族問題の様相を>>続きを読む
パワハラもので爽快感に欠けるが、それを補って余りあるのが帆船や楽園タヒチの圧倒的な映像。マーロン・ブランドは非欧米の島国が似合うし、画力がありラストシーンの演技も鮮烈。リチャード・ハリスはここでも血だ>>続きを読む
非ハリウッド的な魅力があるが逆に言えば娯楽性に欠ける。「フィツカラルド」のように荒野を船が走り、リチャード・ハリスがいつものようにマゾヒスティックなキャラを熱演し、ジョン・ヒューストンは狂える父性を体>>続きを読む
UNEXTで一番観たかったレア作品。最初に出てくる「PINEWOOD RESTORE」の文字に感激。字幕のモーリス・ビンダーをはじめ007組が結集。ロジャー・ムーアは相変わらず女とイチャついてるが最後>>続きを読む
お目当てのロジャー・ムーアがまさか独軍人役とは。キャストには味があるし、ギリシャ系のテリー・サバラスには凱旋ロケとなるロードス島の景色も美しいし、空撮や大爆破や水中撮影もあるし、バイク・チェイスや落下>>続きを読む
「戦場にかける橋」がビルマで、前年製作の「007/黄金銃を持つ男」がマカオなら、英日独スター共演の本作はマレーシア撮影。マーシャル・アーツが出てきたり、これもアフター「燃えよドラゴン」映画ということか>>続きを読む
英仏代表の2人はともかく、伊はシチリア島パレルモのマフィアのボスがイーライ・ウォラックというのは趣深い。自由の女神のシークエンスは画力があるし、作戦会議のアニメーションも味があるが、全編を通じてドライ>>続きを読む
これ、邦題を「ピンク・パンサー」に出来なかったのは仕方ないとはいえ残念だなぁ。失笑・苦笑を誘うクルーゾー警部のベタなギャグよりは、英国を代表する碧眼のイケオジ、デビッド・ニーブンを愛でたい。赤いベルベ>>続きを読む
なんでこんな映画がブルーレイ化?と思いきや、実際に観たら納得のクオリティ。脚本主体の映画で伏線回収も鮮やか。犯罪が行われて恐怖を感じるはずが、想定外の出来事が重なり上手くいかずに戸惑う様に黒い可笑しさ>>続きを読む
私はオトゥールの方のピーターもバート・バカラックも大好きだし、ゴーカートのシークエンスも楽しいけど、英国(いや、ウディ・アレンか?)コメディの典型でふざけてばっかで、話の展開も少なくだんだん飽きてくる>>続きを読む
「ケープ・フィアー」のプロトタイプのようなサイコ・スリラーかと思っていたが、幼い兄妹の黒童話のようなところがカルト評価される所以ということか。ロバート・ミッチャムの両手の指のタトゥーや、湖の底の映像や>>続きを読む
初見。アマプラに感謝。しかし暗いとは聞いていたが、ここまでとは。救いのなさが邦画のよう。ムショ帰りの主人公が社会復帰できない話と思いきや、更に主人公の深層心理にまで踏み込んでいく。養母の屋敷や音楽に「>>続きを読む
謎の来訪者も秘密を抱える住民もお互い相手のことがわからない緊張感一本で突き進む。流れ者の話は西部劇的でもあり、「怖い田舎」映画でもあり、社会派サスペンスでもある。それにしてもスペンサー・トレイシーvs>>続きを読む
三島モノって現役なのが凄いし、やっぱ面白い。本作でも三島は芥正彦みたいな変人じゃなくて自分を客体化できている常識人に思える。学生に優しいところも微笑ましい。最後は「言葉」に集約されるのもいい。この頃の>>続きを読む
「ハートブレイカー」ってロックの名曲がいくつかあるけど映画の方は他愛のないラブコメ。ジーン・ハックマン目当てだったがヘビースモーカーネタが全然面白くなくてトホホな出来。年齢のせいにしようと思ったけど、>>続きを読む
最初の字幕で大好きなシェリー・ノースの名前を見つけたが、残念ながらエロ度控えめ。それでもスーザン・クラークとか女の人がみんな色っぽくてよかったです。劇伴が刑事コロンボみたいな昭和の海外刑事TVドラマ感>>続きを読む
ラウラ・アントネッリの出番が少ないのは残念だが、映画はそれを補って余りある抜群のクオリティ。なぜにビック・モローがマカロニを?ケレン味たっぷりの映像や音楽がたまりません。フィルマークスのクレジットの「>>続きを読む
インディペンデント映画のようなハードさで、中弛みすることなく最後まで一気に観せる。対峙する正義役も悪役もえげつないくらい濃密に描かれ、最後は別のもう一人が話をすくい上げる脚本も上手い。前線の恐怖感や孤>>続きを読む