謎の来訪者も秘密を抱える住民もお互い相手のことがわからない緊張感一本で突き進む。流れ者の話は西部劇的でもあり、「怖い田舎」映画でもあり、社会派サスペンスでもある。それにしてもスペンサー・トレイシーvs>>続きを読む
三島モノって現役なのが凄いし、やっぱ面白い。本作でも三島は芥正彦みたいな変人じゃなくて自分を客体化できている常識人に思える。学生に優しいところも微笑ましい。最後は「言葉」に集約されるのもいい。この頃の>>続きを読む
「ハートブレイカー」ってロックで名曲がいくつかあるけど映画の方は他愛のないラブコメ。ジーン・ハックマン目当てだったがヘビースモーカーネタが全然面白くなくてトホホな出来。年齢のせいにしようと思ったけど、>>続きを読む
最初の字幕で大好きなシェリー・ノースの名前を見つけたが、残念ながらエロ度控えめ。それでもスーザン・クラークとか女の人がみんな色っぽくてよかったです。劇伴が刑事コロンボみたいな昭和の海外刑事TVドラマ感>>続きを読む
ラウラ・アントネッリの出番が少ないのは残念だが、映画はそれを補って余りある抜群のクオリティ。なぜにビック・モローがマカロニを?ケレン味たっぷりの映像や音楽がたまりません。フィルマークスのクレジットの「>>続きを読む
インディペンデント映画のようなハードさで、中弛みすることなく最後まで一気に観せる。対峙する正義役も悪役もえげつないくらい濃密に描かれ、最後は別のもう一人が話をすくい上げる脚本も上手い。前線の恐怖感や孤>>続きを読む
おっと、ジャケなしか。「Paint Your Wagon」が「ペンチャー・ワゴン」ってすごい邦題笑。ジーン・セバーグはキレイだがイーストウッドはハマらず。鉱山街のセットや群像シーンの絵は立派でインター>>続きを読む
チキチキマシンよりも前の映画だが、想像以上にギャグマンガノリ満載。往年の新春かくし芸大会のよう。長すぎるけど大目に見よう。トニー・カーティスの歯がキラリ。ナタリー・ウッドはお色気たっぷり。ピーター・フ>>続きを読む
なかなかハード。所謂フィルム・ノワールはあまり観ていないのだが、文体が確立されているというか、確固たる力強いスタイルを持っている。脚本がいいのか、展開が早くて粋な台詞も多く、登場人物が皆キャラが立って>>続きを読む
不穏で垢抜けなくておどろおどろしい70sテイスト溢れる一品。ルチアナ・パルッツィとリンダ・エバンスがエロい。貧しい田舎町の実力者が言う「黒人が逃げていなくなったら白人を雇わざるを得なくなり、高い給料を>>続きを読む
ハーベイ・カイテル出演作として題名だけは知っていたが、レンタル屋で発掘したらホロコーストもので彼が製作にも携わっていることがわかり、なんでまたと思うと同時にひょっとしてと思い、ウィキペディアで調べたら>>続きを読む
原作を知らずラブ・ストーリーのつもりで観ていたので、最後デ・ニーロの話からついていけなくなった。実際の画家の絵をフィーチャーしたり、緑色を映像のキーにしたり、アートっぽい仕上がり。だからこそ、印象的な>>続きを読む
おいおい、素晴らしいじゃないか。ジョニー・デップはこんなのどこからインスパイアされたんだろうか。ダークで不条理でペシミスティックな感じは日本映画に近いのでは。貧民窟の描写も大島渚みたい。プロデューサー>>続きを読む
亡くなった人のビデオ・メッセージという設定は面白いがあまり活かされず、あとはありきたりともいえるストーリー。極道もので美しく切なくする演出はあまり好みではなく、アンディ・ガルシアが一生懸命カッコつけて>>続きを読む
サスペンス要素が本筋だが、テレサ・ラッセルの好演でラブ・ストーリーとしても充分観れる。大学教授と奔放な人妻のグダグダな恋愛関係がリアル。人妻、その夫、刑事の役者は雰囲気がある一方、アート・ガーファンク>>続きを読む
ハーベイ・カイテル出演作をチェックしていたら思わぬ拾い物に遭遇。最近は横着してジャケ裏なんか一切読まず借りてきて、どんな話か事前情報ほぼゼロで観るので、気持ちよく思いっきり振り回されました笑。キレッキ>>続きを読む
絶体絶命の痺れる展開が続き、観た後疲れてしまうくらい。ジョン・スタージェスというよりスタンリー・クレイマーって感じ。グレゴリー・ペックがアメリカを体現。理念を貫き勇気を持って決断する。宇宙映画にこれだ>>続きを読む
欧州色が強いドキュメンタリー・タッチのアスリートもの、つまり「栄光のル・マン」のアルペン版って感じ。撮影が素晴らしく最初の字幕でそれを予感させてくれる。レッドフォードは既にこの時点で利己主義者を見事に>>続きを読む
昔の映画は脚本勝負のイメージが強いが、本作も澱みや隙のないスリリングでキレッキレの展開。クライマックスの盛り上げ方も締め方もお見事。潜入捜査もののベンチマークになり得る映画だと思う。若きリチャード・ウ>>続きを読む
殺し屋とかのハード・アクションものをお洒落にしてもロクなことにならないと思っている。アラン・ドロン作品とか「レザボア・ドッグス」とかはお洒落にしようとしている訳じゃないからなぁ。仏映画によくあるロリコ>>続きを読む
なかなかハード。報われない贖罪。フェラーラ作品は「フューネラル」を観たが、本作も同様にNYとカトリックとアングラを描いた映画。ハーベイ・カイテルは正に水を得た魚。何考えてるかわかんないのが怖いし、マー>>続きを読む
逃避行ものであり、破滅型カップルものであり、車と犯罪と銃と暴力と麻薬と荒野とロックといった数々の映画的要素が網羅されているが逆にありきたりでもある。脚本は、ほぼほぼテンプレート通りみたいなものなので、>>続きを読む
★2に限りなく近い映画だが、チョー好意的に解釈すれば、「パルプ・フィクション」や「ナチュラル・ボーン・キラーズ」系のブラック・シニカル・オールスター・アクション映画。マーロン・ブランドなんて5分くらい>>続きを読む
強盗シーンは丁寧にたっぷり撮られていてスリルを味わえるが、全編を通してとなると数多くのいわゆるケイパームービー(強盗映画)と比べて特色が打ち出されている訳ではない。デ・ニーロは職人気質の男も難なく演じ>>続きを読む
東芝日曜劇場のような保守本流のホームドラマ。親の介護をしている独身の姉とシングルマザーの妹なんて設定は今どき結構リアルなのでは。ダイアン・キートンはぶりっ子路線。レオ君のナイーブさがいい。で、やっぱり>>続きを読む
公開当時は吸血鬼や狼男など古典ホラーのリメイクがブームだったし、デ・ニーロは出る映画みんな話題作だった。「エレファント・マン」みたいな文芸グロ路線を狙ったのかもしれないけど、悩めるマッド・サイエンティ>>続きを読む
私事で恐縮ですがめでたくテレビを買い替えまして、こういう映画を観る時は大いに効果を発揮して嬉しい限りです笑。リドスコの「バリー・リンドン」。彼も昔は映像派でした。絵画のような屋外の映像は熟成ワインのよ>>続きを読む
アクション映画のベンチマークの一つ。この入れ替わりは神脚本。冒頭のニコラス・ケイジの見事な極悪っぷりと、その後のジョン・トラボルタの見事な嫌らしさ。で、それがそれぞれ裏返って誠実さを際立たせるという構>>続きを読む
久々のデパーマ印だったが、やっぱりこんなことやってたのか笑、って感じ。いきなり最初から気が付いたら長回し始まってたから思わず巻き戻して見直したり、ラストのオチの元ネタを巻き戻して確認したり大変でした。>>続きを読む
この頃のデ・ニーロの多作ぶりは、功成り名遂げた後でも自分を出し惜しみせず、あり余る表現欲で、大作でなくとも積極的に出演するスタンスの表れなのだろうが、それにしても本作はTVドラマ並みのありきたりのスト>>続きを読む
犯罪実録モノってリアルで凄いかと思いきや結構地味だったりするが、本作もその類い。ごく普通の家族が犯罪に巻き込まれる不条理を描く映画もあるが、そんな深い内容には至っていない。邦題の意味も不明。唯一印象に>>続きを読む
「普通の人々」と同じく、対話シーンの演出とセリフが圧倒的に素晴らしい。リアルで本質的な問いと答えが交わされ、背筋を伸ばして聞き入ってしまい、思わず泣いたり唸ったり感情が揺さぶられた。動物モノとして観る>>続きを読む
怪奇ベティ・デイヴィスシリーズ第2段「何がシャーロットに起ったか?」、なんて茶化さなくても、ケレン味溢れるショッキング・シーンや往年の大スターの怪演合戦や前作を反転した構成など見どころは多い。かたや一>>続きを読む
SFって実は半分はアンハッピーな話なんじゃないだろうか。ブルース・ダーンのせいかもしれないが、「エコロジー」よりも「サイコロジー」って感じで、暗くて悲哀感が強め。大先生がカントクだが、映像やデザインに>>続きを読む
意外と昔のハリウッド・メジャーでもサイコ・スリラー系の作品は製作されていて、この映画も邦画なら女子美大生とか誘拐とか監禁とか緊縛とか昆虫標本とか収集癖とか変質者とかおどろおどろしいワードが並びそうだが>>続きを読む