ダスティン・ホフマンがコテコテのイタリア映画に挑戦。これがまたどハマり。彼の持つ過剰感がドンピシャだし、本人も自覚して出演したのでは。さすが艶笑コメディの本家だけあって、馬鹿馬鹿しくもリアルな切れ味が>>続きを読む
デ・ニーロ、パチーノ、ニコルソン以上に役に溶け込むのがダスティン・ホフマン。観ている内にダスティン・ホフマンが演じている事を意識しなくなってくる。相手役のヴァレリー・ペリンも抜群。ただ、映画は二人から>>続きを読む
邦題のイメージを裏切って、だいぶ欧州のゲージツ映画なんかに寄せた作り。全編を通した起承転結は無く、各所の戦場のシークエンスを並列した構成で、無機質なカットや過激なシーンが繰り広げられる。実際の戦場では>>続きを読む
てっきり戦争映画と思いきや、バリバリのレイシズム批判映画でした。「紳士協定」と同年の製作であり、当時ユダヤ人差別は映画で表現し得る社会の暗部だったのだろう。原作は同性愛がテーマだったがヘイズ・コードに>>続きを読む
ジョン・フォード作品のような庶民のドラマをオーストラリアを舞台にしたところが面白いが、ストーリーは盛り上がりに欠けるかな。観る前から監督とキャストでハードルを上げ過ぎてしまったかも。それでもデボラ・カ>>続きを読む
ラロ・シフリンの劇伴がTVの「チャーリーズ・エンジェル」みたいで苦笑い。映画自体もTVドラマっぽく軽めの仕上がり。サスペンスのプロットもわかりにくい。ブロンソンは上を脱ぐが特段凄い事はしていないし、ジ>>続きを読む
字幕はトニー・カーティスが先。アクション・シーンはダラダラだし、サスペンス要素もスカスカだし、形勢が二転三転するがだんだんどうでもよくなってくる。ブロンソンは冒頭に上を脱いでくれるが大したことは何もし>>続きを読む
歳の差カップルのラブコメだが、ブロンソンは大人の男の色気と包容力を、スーザン・ジョージはいけない女の子をコッテコテに体現している。ロンドンのJK時代はブリブリの英国テイストだが、大人として生活する結婚>>続きを読む
フレンチ・ブロンソンの一品。ジャケ写もカッコいい。監督も音楽もフレンチの大御所だし、セリフが少なく、話自体はどうって事ないのにスカした雰囲気で押し切ってしまう所や、無骨で女性に優しい男性像もまさにフレ>>続きを読む
普段映画館に行かないダメな私なのですが、マイ・フェイバリット・バンドのコンテンツとあらば馳せ参じるしかないでしょう、ということでIMAXのレイトショーに行ってまいりました。
ビギニングじゃなくてビカミ>>続きを読む
クールで不敵なジェームズ・コバーンの魅力は楽しめるが、作品自体は平板なプロットで盛り上がりに欠ける。説明的なセリフが少なく、とぼけたようなハープシコードの劇伴が流れ、フランス映画みたいな感じ。ロバート>>続きを読む
アマプラのオリヴァー・リード作品が配信終了予定なのに気付き、急遽予定変更して観たがクローネンバーグ物とは知らなかった。こんなの昔の深夜の民放TVで偶然観たら怖いだろうな。オリヴァー・リードも怖いけど「>>続きを読む
ロバート・レッドフォードの訃報を受けて、彼の遺作の欄で自分のために彼への想いを書き遺すことにしました。
70年代後半に映画に興味を持ち始めた頃、私にとってアメリカのスター男優といえば、スティーブ・マッ>>続きを読む
複葉機乗りの武器商人ロバート・ミッチャムを通して革命が描かれているのがポイント。彼の持ち味のクールさが存在の違和感を高めていてとても効果的。また複葉機があることで空撮の俯瞰映像が生まれ、列車襲撃では「>>続きを読む
ポール・ニューマンの魅力が既に出揃っている。怒りと悲しみで身悶えする姿、お茶目なふざけっぷりと愛らしい笑顔、白黒でもわかる碧眼、ファンにはたまらないだろう。ペン監督と聞くと新しい表現を探してしまうが、>>続きを読む
金目当ての欲望が渦巻く仲間内の裏切りの丁々発止や、岩山や激流を使ったアクションの技巧は冴えるが、犯人護送のサスペンスは現代劇にもあるモチーフなので、開拓民讃歌「たくましき男たち」のような西部劇ならでは>>続きを読む
苦難にもへこたれず強い意志を持って夢と希望を追い求めるフロンティア・スピリット、命の恩人への忠義心、家族愛、粋な恋の鞘当て、ウィットとユーモア、スタンピード(牛の大群の暴走)シーンのスペクタクル、壮大>>続きを読む
カーク・ダグラスがお得意の「正義のワル」役で映画を牽引する。悪党がなんと若きウォルター・マッソー。ネイティブ・アメリカンが丁寧に描かれ、戦闘シーンも迫力たっぷり。合間に差し込まれる幌馬車の人々のエピソ>>続きを読む
もし自分が中学生で深夜の地上波TVで観たら違っただろうけど、還暦間近に土曜の午前中にエアコンの効いた部屋でソファに寝転んで観ておいて、あーだこーだ言うのも気が引けてしまう。振り返ればサイケデリック・ロ>>続きを読む
アメリカン・ニュー・シネマの王道ネタである若者の挫折が、あざとさのない正統路線で描かれている。主人公の家族への回想が父親のものに終始しており、父親は怖くて憎らしいが認められたいという男子の深層心理描写>>続きを読む
ならず者に妻をさらわれて夫が追跡するオーソドックスな設定のはずが、善悪の逆転と過激な暴力性によって王道の70sニュー西部劇になっている。
大好きな俳優さんが並んでいる。獣人オリヴァー・リードは野蛮で>>続きを読む
ナチスに追われながらも動物園の象を連れてアルプスを越えるというトンデモ設定だが、ユーモアもスリルもたっぷりで最後まで楽しめるのが凄い。列車の脱線や、ロープウェイのアクションやクライマックスなど思わず巻>>続きを読む
ホームズ・ミーツ・フロイトというトンデモ設定が推理vs深層心理分析として見事に映画になっているから凄い。007ばりの列車アクションまである。英米の曲者揃いのキャストでは、思慮深いフロイト役のアラン・ア>>続きを読む
スパイ・サスペンスとしては及第点。中弛みすることなく最後までいける。ジーン・ハックマンも文句なし。「ロボコップ」の悪党役が、追う側のCIAを好演し緊張感を高めている。地下鉄を使ったスパイ交換シーンもス>>続きを読む
ボグダノヴィッチのレトロな映画讃歌だが、ベタでスラップスティックな笑いにはドン引き。ライアンパパは絵的にハマっているが、期待したバート・レイノルズは残念賞。テイタムちゃんはクソガキ役がピッタリ。あざと>>続きを読む
おいおいおい、こんなに良いとは思ってもみなかった。しっかりとした脚本のブラック・ムービーであり、バイオレンスと人間ドラマが共存する昭和的刑事ドラマの王道路線であり、溢れる切なさが日本映画のようでもある>>続きを読む
ジャケ写ないのか‥。観た人9人か‥。じゃあ、ちゃんと書かなくちゃ。文豪ヘミングウェイの原作を「パットン大戦車軍団」の監督・主演コンビで映画化。ナチスドイツが猛威を振るう頃、バハマ諸島で家族と離れ一人で>>続きを読む
ソフィア・ローレン主体のアクション映画。ゴージャスな美貌が誇示され、しれっとノーブラ姿まで披露する。ジェームズ・コバーンはカッコいいがあくまで引き立て役。カリブ海ロケによる美しい風景がリゾート感たっぷ>>続きを読む
マーロン・ブランド暗黒時代の怪作群の一本。島国の民族独立運動を描く欧州の政治的映画。ロン毛のマーロン・ブランドは現地で暗躍する英国人を演じ、風格や雰囲気があってさすがの存在感を発揮している。おどろおど>>続きを読む
閉塞感どっぷりのドロドロ人間関係が描かれるテネシー・ウィリアムズの世界が、硬派シドニー・ルメットお得意の重々しいモノクロ映像で描かれる。マーロン・ブランドは不敵で知的でエロい彼の鉄板キャラを演じ、怒っ>>続きを読む
ギリシャを舞台にしたハンググライダー映画。本作の「似ている作品」欄に「スカイハイ」と「オフサイド7」があるのはさすが我らがフィルマークス。「007 ユア・アイズ・オンリー」にも出てくるメテオラ奇岩群で>>続きを読む
交響楽団が丸ごと捕虜になる設定が面白く、クラシック音楽と積雪の欧州戦線が絶妙にマリアージュ。クライマックスの選曲はワーグナーの「タンホイザー」。チャールトン・ヘストンはいつも通り画力があり、マエストロ>>続きを読む
パトロンのローマ教皇とミケランジェロが延々と揉めてるだけの話って言ったら言い過ぎかな。天井画の凄さが伝わってこないし、2人の会話の信仰論や芸術論も響いてこない。最近も流行りの伝記モノって、盛り過ぎも盛>>続きを読む
洋画が日本を描写すると国辱モノだとか叩かれるが、そもそもガイジンが作ってるんだからそんなもんだろうし、むしろよく日本を取り上げてくれたと感謝したい。カラーの本作でもロケ地の風景を食い入る様に観てしまう>>続きを読む
「波止場」みたいな映画と思っていたが、スタンダードな栄光と挫折の物語だった。中だるみするがスタローンの出来は悪くない。ただ労働争議の話は生々しくってあまり映画のネタには向かないと思うし、変に政治的にな>>続きを読む
一作目より更にドライ。諜報部員、亡命、偽造旅券、東ベルリン、ナチ‥、スパイ小説の芳香が漂う。クライマックスのシーンも痺れる。この手の映画では、主人公が敵か味方かわからない様々な人物に接触するシーンのス>>続きを読む