綾鷹さんの映画レビュー・感想・評価

綾鷹

綾鷹

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エレファント(2003年製作の映画)

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暴力が必要になってしまう悲しい世界。

長回しが多く、登場人物との距離を演出するのにとても効果的に作用していて、

クライマックスに至るまでありのままに学生を丁寧に映していくことで、事件の救いようの
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

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“真実”を求めて誰かを裁く意味を考えさせられた。

プライベートが晒されていく生々しさ。
一面だけをくりぬけばそりゃあ皆んな殺人の容疑者にもなり得るし、無垢な被害者にもなり得る。
人はそれほど容易に
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

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冒頭からフルスロットル。居心地の悪さを感じるもののオンパレードで、可能な限り居合わせなくないものばかり。恐怖の多面性を覚えた。

次の展開次の展開が言葉通り奇想天外で、そのあまりの迫力に、作品への没
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処刑人(1999年製作の映画)

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悪を持って悪を制する悪漢小説モノの良いところをちょうど良い塩梅で楽しめた作品。

悪の手に染まった痛いげな若者が自らの命を犠牲にするなど、過度なヒロイック演出が目立ちすぎず、退廃的な作風を壊すことな
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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伝記映画特有の”重厚なストーリー展開”にヒリヒリしながら、迫力ある名優たちの演技に引き込まれた…

特に、歴史の1ページに刻む功罪を生み出しながらも結果権力の波に攫われた天才科学者を演じたキリアン•
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

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待ちに待ったPart2
圧倒的すぎて言葉にならない…

異次元なほどに高密度で重厚なSF世界のストーリーに何度鳥肌が立ったことか。最高

原作の持つ素晴らしさを120%の表現力でビジュアル化し、鑑賞
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

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愛が溢れるアニメ化で感無量…!

最高な冒頭10分から怒涛のボリューム感とスピーディーな展開に大感動。

ディストピア社会×浅野節ダウンビートな日常が刺さる世界観を映画のスクリーンで観れる尊さを実感…
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

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何回このちゃぶ台しっかり返されるの!?

弩級のどんでん返し系のエンタメ作品は、やっぱり童心に帰って楽しめる…!
エンタメ養分大量摂取✌︎


〜以下ネタバレ〜

冒頭スパイVSスパイの緊張感とド迫力
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

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自分はひょっとしたら「TALKING HEADS」というバンドを過小評価をしていたかもしれない…

理性と感性のバランスを極限まで高め爆発させた圧倒的なパフォーマンス力。
アコギとラジカセを持って大立
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

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原作の勢いに負けじ劣らずの迫力で駆け抜けた2時間だった。

アシリパ、鶴見中尉、土方歳三。このあたりのキャスティングは、今の環境で出来うるドンピシャど真ん中だと感じた…良かった

演者の顔芸も満載で「
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枯れ葉(2023年製作の映画)

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淡白な会話の連続に皮肉と哀愁が詰まっており、「枯れ葉」の雰囲気にマッチしていた。


〜以下ネタバレ〜

“タバコは体に毒だ
塵灰吸ってるから同じだ”

“アル中はお断りよ
指図はお断りだ”

“大
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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とてつもない濃度で描かれる圧倒的世界観。

間の抜けたような旋律を背景に、幻想的に描かれる各地の舞台。そのどれもが綺麗で不気味で見入ってしまった。

ベラと一緒に世界を冒険。そして何を思うか。
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宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました(2022年製作の映画)

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南北問題に切り込む社会派…なんてことはなく、とんでもなくほんわかするコメディでほっこりした良作だった…!
俳優さんの演技力の高さよ…只々凄かった


〜以下ネタバレ〜

★人質として交換留学のようにお
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

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聡実くんのハマり度がとてつもなかった。

原作のあの空気感を映画でどう表現するのか不安なところもあったが、映画だからこそできる間の取り方や表情の変化などを楽しめて良かった。

もう一回原作読んできま
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

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新年早々物凄く上質な映画を観た。

牧歌的な音楽に荘厳な自然美を遺憾なく見せる。豪勢ではない質素な生活ながら、慎ましくも充実した毎日。幸せの尺度を考えさせられる映画だった。


〜以下ネタバレ〜
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

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「人の弱さが分かる人」

成功や名誉など取ってつけたようなもの以上に必要な”人”として大切なことを教えてくれた傑作。 


〜以下ネタバレ〜

★ハーバード大学生との舌戦で、ウィルが”権威者からの引
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

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2023年にラスト100本目
今年の最後の最後でとてつもなく良い作品に出会えた。

変わり映えのない日々でも、一つとして同じ日はなくかけがえのないものだと教えてくれる稀有な作品。


〜以下ネタバレ
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

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孤独を抱えるものの危うさや葛藤、そして愛への渇望。そのどれもが絶妙なバランスで組み込まれており濃厚な1時間とちょっとだった。


〜以下ネタバレ〜

生い立ちの独白から泥棒を追っかけ波が押し寄せる砂
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ノマドランド(2020年製作の映画)

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色んな土地へ行き、色んな人と出会い、色んな仕事をする中で、自身の生き方を見つめる。

ノマドの生活でしか得ることができない視座。これを伝える見せ方が巧みすぎた。
自分の生き方を見つめ直すとても良い機会
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ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

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生きること。そして死ぬこと。

人として生き抜くことの尊さを情熱的に叙情的に描いた物凄く美しい映画だった。
あらすじから終わりが予想できてしまうが故に物語上明るいシーンがより切なく感じた。



〜以
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

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展開が怒涛すぎてぶっ飛んだ。
ジェットコースターどころでない
紐なしバンジージャンプ映画。

稀に入るジャンプスケア一つとってもタイミングが絶妙すぎたし、展開に加速をつけるための助走が効果的すぎて、後
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市子(2023年製作の映画)

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生きることは大変で、生き続けることはもっと大変で。

ミステリアスな雰囲気には理由があり、背負った重さを隠すかのような重たい前髪が印象的だった。

〜以下ネタバレ〜

長谷川くんの前から忽然と姿を消し
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座頭市(2003年製作の映画)

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よく考えたらあの舞台設定の中、
黒装束に金髪ショートヘアーのやつが強くないわけないんだよな。圧倒的主人公感…!
こういう語られぬ影の救世主はどうも惹かれてしまう。

〜以下ネタバレ〜

★最後の大団
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女は女である(1961年製作の映画)

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社会で暗黙的にはびこる男女の優位性をゴダールの切り取り方とそのセンスでうまく作品に昇華していた。

今で言うと限りなく賛否両論になりそうな作品だが、鑑賞後に自分の立場や考えを一度整理しようと思える作品
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チャーリーとチョコレート工場(2005年製作の映画)

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新作公開記念に幼少期ぶりに鑑賞。

こういうことをしちゃうとこういう目に遭うよという寓話的な側面を、ティムバートン印でお届けした傑作だなと改めて思った。

オープニングだったりエンディングこんな感じだ
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

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〜純度100%の美味しくもちょびっとほろ苦い夢と希望の作品〜

幼少期に観た不思議なチョコの世界。
その続編が大人になってみれるとは思わなかったので、まずそのことに関する感謝…!

偉大な作品の続編は
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カモン カモン(2021年製作の映画)

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この世を生きていく上で大切なことが詰まってた作品だった。

そして、哲学的境地に至る端々のセリフや表情仕草が心の奥底に響いてしまった。

自分に子供ができたらもう一度観返したい。


〜以下ネタバレ
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パリ13区(2021年製作の映画)

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想像力を掻き立てられるモノクロで描かれる人間描写は、より一層多彩で魅力的に見えた。

光の使い方が面白く、モノクロの世界観に照明が効果的に使われており、魅力的だった。


〜以下ネタバレー

人とのコ
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アニー・ホール(1977年製作の映画)

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鑑賞者に話しかけたり、時系列を無視した過去回想などメタ的な構成やアイロニー満載のウィットの効いた台詞回しがクセになる作品だった。


〜以下ネタバレ〜

“私を会員にするようなクラブには入りたくない、
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

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ソフィアコッポラによってシニカルに描かれた日本の姿に、”フラストレーション”と”ユーモア”をふんだんを感じ、間接的な異国間を本作から味わえた。良作。
スカーレットヨハンソン美すぎる◎

当時の東京の
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HANA-BI(1997年製作の映画)

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アンチモラルで美徳を説く。
その後のカタルシスが途轍もない。

何が正解で何が不正解かなんて、当人によるものでしかなく、その人たちの尊さは唯一無二でしかない。

劇中の様にはいかないが、
極端な選択に
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ソナチネ(1993年製作の映画)

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北野武×異国感溢れる南国×久石譲

不思議な夢の中で彷徨っているかの様な世界観。展開のギャップが起こす、そこはかとない無常感がたまらなく好き。
何度でも観たくなる

〜以下ネタバレ〜

★引きからカ
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(2023年製作の映画)

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北野武監督最新作。感謝。

いつまで経っても人々を魅力し尽きることのない”本能寺の変”というテーマを北野武が料理するとどうなるかという禁断の掛け算となった本作。個人的にラストまでをワンパッケージにした
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

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多感な時期の心理描写を繊細かつ丁寧に描いた傑作。

2人のバランスの取れたビジュもさることながら、社会人になって変化していく彼女たちのドラマに惹かれた…!
個人的にこの手の世間を斜に構えてたけど、各々
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ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

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思春期ならではの空気感や作品に立ち込める鬱屈した独特の閉塞感をキラキラした包装紙で包んだ様な作品だった。

タイトル負けしない衝撃作でとても良かった。

〜以下ネタバレ〜

巨匠である偉大な父の影が
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

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例に漏れず、絵画の様な美しい画面作りと息を呑む洗練された脚本。
ウェス監督脚本の作品は本当に幸せになれる。

冒頭から終わりまでのまとまり方が綺麗すぎて、ダレるところが1秒もなかったのが凄すぎる。
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