希望と失望の連続からくる疲弊のようなリアルな感情がのしかかってくる作品。
彼自身が自らを制御できず侵蝕されていく恐怖心を抱いている瞬間、その姿と記憶の中の彼の輪郭を重ね合わせながら、諦めるという選択肢>>続きを読む
格差や差別の現実に否応なく襲われ、その不当性を認識しながらも抵抗できない無力感に苛まれる無垢な少年。
80年代アメリカで当時の社会の実像に直面し、子供時代の終わりを迎える主人公の姿を忠実に描いた作品。>>続きを読む
大好きな映画。
「生まれてきてくれてありがとう。」を受け取ることの難しさが痛い。
敵味方が混沌と入り乱れる中、目の前にいる相手がどちらかを見極める緊張感がリアル。全体的に冗長で映像も荒っぽいが、それがむしろ臨場感を与えておりノンフィクションとして優れているように感じた。
真実に辿り着くまでに得られる主な情報がアルコール依存症の主人公の視点で描かれているのが斬新。現実か幻覚かすら確かでない不明瞭な視界や記憶の空白によって無意識に主人公に対して懐疑的になってしまった。
「完璧がついに達成されるのは、何も加えるものがなくなった時ではなく、何も削るものがなくなった時である。」
理想的な虚像を演じ続けることでしか成り立たない形骸化した愛の現実が悲しい。
日本側の視点もあったが人物描写が表面的すぎて感情移入できないという点でしっかりアメリカ寄りではある映画。
戦闘シーン良い。
理論物理学に基づいた科学的概念と、主題である非科学的な愛との融合が良かった。
精密かつ壮大で鮮やかな映像美の没入感も凄い。
現存する価値を別のものに置き換えた場合の貧富格差やその影響を描くというテーマ性自体は面白かった。
経済破綻の背景を別視点で描いた作品。
葛藤や苦悩など現実的でシリアスな要素とコミカルな要素のバランスが絶妙。
キャスティングが豪華で良い。
しっかりノーラン作品だった。
一回では咀嚼し難い容赦のない難解さがすごく好きだし、革新的な映像も良い。
資本主義によって当たり前になった消費主義、物質至上主義に囚われた主人公が、本来の生き方を自分自身に描きながら自己と社会を破壊していくストーリー展開。
強烈なメッセージ性に加えて、序盤からの伏線回収やサ>>続きを読む
長い眠りから目覚め重い現実に直面しながらも生の喜びを感じ色鮮やかに生きるレナード達の姿は、家族、友達、純真な気持ち、生きる上で大切にすべきものを私達に思い出させ、
人と人との魂の繋がりがもたらす力はど>>続きを読む
時系列に逆行する流れと順行する流れが両端から近付いて、最後に二つがある地点に辿り着いた瞬間全てが腑に落ちると同時に鳥肌が立つという圧巻の展開。
もう一度見直したい。
脚本が流石。事件の真相を解き明かしていく展開だけど、巻き込まれた子供達の過去の苦悩に焦点を当てた描写がしっかりあるので感情移入させられた。
過ぎてしまえば戻らない今との付き合い方を教えてもらった。
景色、音、空気、隣にいる人、今を紡ぎ出す要素の中にある暖かくて美しいものを一つも見落とさずに、今が未来を動かすことを忘れずに、幸せのために生き>>続きを読む
音楽とデンマークの風を感じられるような映像が良かった。
得ることも失うことも全てが音楽に起因していて、もう一度取り戻す隙間を作るのも結局は音楽。