岡田さんの映画レビュー・感想・評価

岡田

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SEXダイナマイト マドンナのしずく(1988年製作の映画)

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よかった。初めに「一時活動休止中って感じがして気に入っている」と「三浦百恵」を名乗り出会う男ごとに「モモエ」「サユリ」「マチコ」と名前を使い分ける彼女がもつ放浪癖が、頻出する「臆病だから」という言葉の>>続きを読む

リリオム(1934年製作の映画)

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よかった。以降作にくらべてショットの継続時間が長く、切り返しでは人物がカメラを正面に見据えたショットが基調となっており、少し面食らった。濱口のように正面の顔と顔が向き合う編集にはなっておらず「視線の一>>続きを読む

青いガーディニア/ブルー・ガーディニア(1953年製作の映画)

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ボチボチ。『M』に感じたコンティニュイティを妨げない物語進行のうまさは健在だったし、ラーキンがついに暴行へと至る酩酊感を表現するのに彼女がふらつくショットに排水溝へ螺旋状に水が流れ込むクローズ・アップ>>続きを読む

メトロポリス(1927年製作の映画)

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傑作。縦の階級関係がそのまま居住階層に表現され、「下」の労働者は上下を逆転するため「上」に向かうのでなく、地下深く潜って集会を開き「マリア」の説教を日ごと聞いて「下」へのエネルギーを過剰させることで「>>続きを読む

M(1931年製作の映画)

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傑作。子供を狙ったシリアルキラーに大衆のヒステリックな恐慌が起こり、警察・ギャングが総動員で動く。ショットを効果的に演出しようとしないフィックス・ショットの演出、基本的なモンタージュ技術の卓抜、リュミ>>続きを読む

赤ちゃん教育(1938年製作の映画)

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なかなか。既婚の口下手な動物学研究者ケイリー・グラントを振りまわすキャサリン・ヘプバーンがとんでもなく常軌を逸していて、 度を超えた身勝手さはそれがコメディとして成功していると分かっていてもマジにイラ>>続きを読む

特急二十世紀(1934年製作の映画)

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なかなか。有能だがやや人格破綻した専門職の男性が職業的にも恋愛関係的にも去りゆく女性を引き留めようとして終始ドタバタとやり合うのは『ヒズ・ガール・フライデー』と同じ構造。今回は演劇業界の内幕ものだが「>>続きを読む

灰色の石の中で(1983年製作の映画)

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大傑作。伯爵が追放されたあとに住み着く自らを貴族階級や武家階級と思い込む浮浪者のユートピアがドゥミ的で好ましい。妻を亡くした判事と息子それぞれの喪失の処遇、判事と浮浪者の階級を横断する子供らの純朴な遊>>続きを読む

大地(1930年製作の映画)

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ボチボチ。牧歌の終わりは機械によって、階級と手段に変革をもたらす経緯はどうで画面を埋め尽くす大衆の存在と蠢きがすべて、諸階級の代表らのクロスカットもよい。

君たちのことは忘れない(1978年製作の映画)

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ボチボチ。ある人物を家の中に匿って長い時間が過ぎその周囲も当事者も変調を余儀なくされるのは手塚『奇子』に似ているが匿いの機能が違っていて、同作は僻地農村での閉鎖性の落胤が妖艶な性的魅力で男系ピラミッド>>続きを読む

死者からの手紙(1986年製作の映画)

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ボチボチ。世界の構築はよいが展開が単調で、人類の悲劇的性質を嘆く段階も過ぎて投げやりになりながらもその人類を信じたい、の思いのみが先走って深さも不十分と思えるが、それゆえに切迫を感じられかつ愛すべき作>>続きを読む

処刑の丘(1976年製作の映画)

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傑作。大掛かりなようでミニマルな密室に持ち込むつくりを、顔面演出の多さによる個への密着と物語舞台の周囲すべてをホワイトアウトさせる雪山によって説明づける。黒澤を連想した。

HOMESTAY(2022年製作の映画)

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ボチボチ。瀬田なつきがボチボチくらいの映画を撮っている…

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