5lothさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

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グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

3.0

営みの中に悠久の時を感じさせる詩としての語り口がデヴィッド・ロウリーのシグネチャー。ありふれた英雄譚も静謐で美しい映像になる。

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.0

人物を中央に置き、円を感じさせるような画角が印象的。愛を口にしながら男が女性に求めているもののおぞましさ。

フライト(2012年製作の映画)

3.0

英雄的である人物も清濁合わせ持つとも取れるし、ダメ人間が故に英雄のようになってしまうとも。その両方の方向性を持ち合わせるのが人間というかなんというか。目立つのはダメっぷりの方であるが。最後の調査会での>>続きを読む

マジック・マイク(2012年製作の映画)

3.0

よかった。ソダーバーグの映画を見た時に感じる乾いているという感覚。それが狂騒の中から覚めていくというストーリーとマッチングしていてよかった。今までで一番分かりやすかったかもしれない。いい意味で。ソダー>>続きを読む

スプリング・ブレイカーズ(2012年製作の映画)

3.3

そうだ、ハーモニー・コリンは訳分かんないんだった。危ない内容なのに詩情あふれてるのも。モノローグやイメージカットばかりなのに心情が伝わって映画的なのも。帰っていく者と残る者が単なる春休みを超えて、生き>>続きを読む

麦子さんと(2013年製作の映画)

3.0

兄妹の口が悪くて本当のことを言わないのも、母親の美しさのピークを地元のアイドルだった時から、母親であった時にある台詞で更新したのも、ラストにすれ違った親子の、子供のコートが赤で曲名を連想させたこともよ>>続きを読む

楽隊のうさぎ(2013年製作の映画)

3.0

ブラバン(オーケストラ)映画にこんなアプローチの仕方があったなんて驚いた。そしてとてもよかった。思うにそれは視線とノイズと境界ではないか。リアル中学生の姿勢の悪さとか、定まらない視線が何よりも心の揺ら>>続きを読む

MUD -マッド-(2012年製作の映画)

3.0

これはしみじみと本当にいい映画だったなー。少年の視点から見た大人たちの不可解さが、くっきりと語られていて。エリスが何に引きつけられているのかも分かる。でもそれが簡単なものじゃないってことも、それぞれの>>続きを読む

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(2013年製作の映画)

3.0

ジャームッシュの吸血鬼映画は退廃的で、やっぱりオルタナティブだった。芸術とテクノロジーが生んだ文化を吸血鬼が愛しているのはどこかで見た設定なきもするけど面白いな。

トムヒが嫌うゾンビ=人間の愚かさは
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ホワイトハウス・ダウン(2013年製作の映画)

3.0

ダイ・ハードライクな映画はもう古臭い感じもするよなー、とは思いつつ脚本の流れにストレスはないし、エンタメ全部乗せみたいなのはやっぱり面白いって。チャニング・テイタムはすっかりスターだ。

獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!さらば永遠の友よ(2013年製作の映画)

2.5

共有出来ない根拠を動機に話を進められちゃうとつらい。ストーリーもいい時はいいんだけどなー。今回は…。

オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)

3.0

まったく分かんなかった。神話的なテーマを描いてるのかなぁ。画面全体が単色にまとめられた赤とか白とか黄とかの色彩はすごく綺麗で、どのカットも格好よかった。意図が読み取れなかったけど。

江ノ島プリズム(2013年製作の映画)

3.5

めっちゃ好みだった!めっちゃ好みだった!!めっちゃ好みだった!!!どうしよう!

これは好編!先ず以て、主人公を過去へと運ぶのが江ノ電とトンネルであるという所から信頼できる。あのチープな時計がドラえも
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アメリカン・ハッスル(2013年製作の映画)

3.0

軽妙で面白かったです。虚飾と本音と愛情とか、本質をつかませないまま上滑りしていくほどに人間のおかしみが増してきて。で、飽きなくて最後は痛快ですらあった。

エイミー・アダムスとジェニファー・ローレンス
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THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!(2014年製作の映画)

3.0

踊ってる時の髪の動きとか、窓に当たる雨粒の描写とかなんてフェチズムだよ。

丁寧な演出の真面目な映画だった。学校とも会社とも違うアイドルの力学を描いていて面白かった。あのステージがキラキラしてるのは、
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抱きしめたい 真実の物語(2014年製作の映画)

4.0

ラブストーリーというよりは、命の継承の物語として撮られているのが興味深かった。だから冒頭の宴会のシーンだったり、出産直後の人の集まったシーンが生きてくる。あれは知ってる。家族の中に命が受け継がれていく>>続きを読む

小さいおうち(2013年製作の映画)

3.0

よかった。ほとんど家から出ないくせに、豊かな暮らしや価値観を否定しない立派な反戦映画だった。『東京家族』は若者が〜とかいいながら年寄りの方しか向いてないと思ったけど、今回は現在を見ている映画だった。

メイジーの瞳(2012年製作の映画)

3.0

かわいい。メイジー可愛すぎる。

メイジーは受動的で大人の提案には答えるけど、自分がどうしたいとは言わない。迎えに来るのは、いつも本当の両親じゃない。ポップに描いているけど、帰る場所のない子供なんて結
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.0

狂乱。強欲。あんな生き方したいと思わないし、憧れも共感もないのに3時間ずっとくっそ面白かった!ディカプリオもスコセッシもすげぇや。

波瀾万丈すぎる生き方はコメディになってしまうことがるんだな、と思い
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スノーピアサー(2013年製作の映画)

3.0

よかったけど、アンバランスな感じもした。この設定で映画が成立するためには、列車の中が世界の全てであるように思い込ませないといけないと同時に、終盤では外への興味を持たせないといけなくて、難しい挑戦をして>>続きを読む

ニシノユキヒコの恋と冒険(2014年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

いやあ、すごい。親密さとか、その距離感の表現に関しては井口奈己はホント天才じゃないか。しかも真逆のベクトルの淋しさとか孤独に、同じショットの中で、振り切れる瞬間があるのもすごい。鋭すぎる。

カメラが
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モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE 亜空の深淵(2014年製作の映画)

3.5

よかった。思った通り、佐藤竜雄のSF映画いいなー。どんだけの情報量の渦の中でも、人間がどれだけ遠くに行ったとしても、そこには意思が介在しているんだという。

5つ数えれば君の夢(2014年製作の映画)

2.5

うーんうーん。美意識、夢の仮託、感覚の共有と自己同一化。好きなカットがひとつでもあったらなぁ…。

ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅(2013年製作の映画)

3.8

いやーよかった。アレクサンダー・ペインは陰鬱な感情描き続けた結果、突き抜けてハートウォーミングな感じになったのか。望郷、郷愁とは違う、故郷と家族についての映画だった。ちょっとカウリスマキっぽい。

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魔女の宅急便(2014年製作の映画)

3.0

いやこれよかったよ。実写版。魔女のいる世界がすごく自然に感じてキャラクターと一緒にエモくなれたもの。島に設定したがよかったのかもしれない。空を飛ぶシーンもよかったし。キキ役の小芝風花さんが明るいのもよ>>続きを読む

ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)

3.0

ロデオの牛は人生のようなものの例えであって、初めは賭けの対象で、他人任せでダメになったら逃げ出す。でも、だから最後には自分で乗りこなすのだ。マシュー・マコノヒーすごくよかった。掃き溜めにこそ、救いや正>>続きを読む

アナと雪の女王(2013年製作の映画)

3.3

子供の頃に一緒に遊んで楽しかったことが、いつまで経っても色褪せなくて、それを信じて行動できちゃうの、真実の愛かは知らんけど、痛いくらい共感できて、それだけでうるうるしてしまった。お姉ちゃんが自分の世界>>続きを読む

それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

3.3

シネスコの画面なのに、全く開放感を感じさせてくれないのすごい。絶望感だけを封じ込めるという。容赦ない。画面の動きのほとんどない長回しのショットに特に戦慄する。首を吊られているの。手紙を書いたのをファス>>続きを読む

LEGO(R) ムービー(2014年製作の映画)

3.0

楽しい。爆風や波のエフェクトなんかも含め、レゴがかちゃかちゃ動くの気持ちいい。で、いつの間にか、その世界観にも違和感がなくなってる。想像力と、作ることへのメタ視点も、ちょっとしたサプライズを持って、し>>続きを読む

映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ペコと5人の探検隊(2014年製作の映画)

3.5

よかった。大魔境って印象が強くはなかったけど、エンターテイメントに振れてる作品なんだなー、と思った。

ひみつ道具が制限されてから、アクションが身体を使ったものになるの、インディ・ジョーンズみたいなア
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偉大なる、しゅららぼん(2014年製作の映画)

2.0

動機が全く理解出来ないのはまあ置いといても、能力についての説明や使い方の描写はあった方がよかったんじゃないですかねぇ。それともあれでしてるつもりなのか。1mmも面白くなかった。

柏木ひなたの見せ場も
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トランス(2013年製作の映画)

3.0

シャロウ・グレイブのアップデート版みたいな感じもした。ダニー・ボイルの映画は編集が上手いや。

LIFE!(2013年製作の映画)

3.0

とても清々しい映画を見た。移動。空想と想像力と。誰しもにささやかな歴史があること。意外な特技。冒険心と冒険。これを人生だって言い切りたくなるの、すごく分かる。やや啓示的すぎるきらいはあるけど。

お母
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アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

3.5

すごく濃密なラブストーリー、ひいてはライフストーリーだった。ドレスなど画面上のブルーは、授業の中で議論された水と自然と悪の話へ繋がるのだろうか。牡蠣やパスタの食べ物も重要なモチーフだった気がする。好奇>>続きを読む

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

3.0

なにこれ最高。コミカルさと様式の中に収まらず、はみ出してくるのは本物の人間のおかしみじゃないかなぁ。愛しすぎるぜ。