物語のために歌があるのでなくて、歌のために物語があるシーンがいくつもあって、そこが素晴らしかったと思う。だったら、そのテンションで全編いってほしかったほしかったなぁ。
襲撃の後、歌う決意をするランカ>>続きを読む
最強こども視点映画だった。悲しみと勇気について。ママは電話でも最後に会話をしていて、オスカーは出来なかった。それが悲しみへの向き合い方の差なのかも。だから、オスカーとおじいちゃんは同じ。でもオスカーは>>続きを読む
スーパーへたれ若者&おっさん肯定映画だった。撮影現場が舞台のものって、そこに辿り着けなかった人間からすると憧れがあって。でも理不尽なお願いを図々しくも通してしまう感じに辟易したりもするんだけど、この映>>続きを読む
睨みつける、世界を憎んでいる。世界はまだ男が支配している。世界=男。「女たちを殺したやつを見つける」と言われて顔を上げた時の表情が、一番美しかった。
この映画のシャーリーズ・セロンを好きになろうと思ってずっと見てたけど、ダメだった。痛い…。人物に対する観察が厳しくて、素晴らしい。ハローキティのTシャツ、高校時代のパーカー、ファーストフードでの食事。>>続きを読む
生徒たちの目がキッラキラしてやがるぜ、くそう。彼らが主役なのがよかった。中途半端に大人になった僕は少し考える。いい出来事が起きる時、ポジティブな感情が生まれる時、そこにはどういう作用が起きているんだろ>>続きを読む
手前から奥に、奥から手前に。カメラの動きは物語の動き。そこかしこでゼンマイが回っている。ゼンマイが動かすのは時計。つまり時間。物語の運動は過去と未来を巻き込んでいく。映画についての映画だった。デジタル>>続きを読む
主なシーンは夜である。主人公の生活はリッチに見えるが、内面に翳りを抱えている表れ。その秘密は意外なことに描かれないまま終わる。でも、そのことによって表情の一つ一つに強い印象が残った。主人公のセックスは>>続きを読む
ベタなドラマだったけど面白かった。ヤクザ稼業てものが、もっと身近だった時があるのね。まあ、その後の弊害も色々とある気はするが。しかし、この渡世の仁義ってやつが今、一般人にもすんなりと受け入れられるって>>続きを読む
なんじゃこりゃあ。すごくドラマチックでロマンチックだったけど、なんじゃこりゃあ。微妙に古臭くもあ80年代な感じもした。すべてを憎む心と、誰かへの愛は共存するんだなー、とか。
瀧本智行の映画はいつも画面の黒がきまっていてかっこいいなー。照明がいいのか陰影があって、陰の部分が黒く落ちていると思うのです。それは物語と人物にもあって。どこが光で、どこが影なのかを把握してるってこと>>続きを読む
コスチュームプレイでもアマンダはかわいいなー。くすんだ空と、多くはない会話を見てトワイライトを少し連想してみたり。疑心暗鬼で狼が誰なのか分からなくなるのが面白かった。おとぎ話とジュヴナイルの親和性、な>>続きを読む
ヴェンダース。写真を撮る、矢を射るというshootという単語。デジタルとネガ。生と死。そういうものを重ねてみせる。
こーわーいー。この映画も想像ということで言えば、クロエの伝聞によって、ジュリアン・ムーアの想像が働き、ストーリーが進む。でも、実はっていう…。美しいものってなんか信じてしまう気がしますね。こわいね。
よかったのはスキーターの中にコンスタンティンの教えや心が息づいていること。それが今も彼女を動かすものの一つであること。エイビリーンがエリザベスの子供に自尊心を与えようとしているところ。そうやって混ざり>>続きを読む
大学生の浅薄さとか、ヘタレ加減、弱さ、軽薄さ。そういうものがリアルだと思った。デリヘル呼んじゃうとことか特に。でもそれで青春映画の爽やかさを手に入れてる。なぜカンボジアなのかは分からない、でも…。でも>>続きを読む
ケン・ローチの映画なのに肉体的にタフな印象。とはいえ、社会と立場の弱い人間との軋轢は未亡人になってしまった親友の奥さんや、イラクの母親に仮託されてる。真相を求める主人公は、何かを手に入れるのではなく、>>続きを読む
SRハーコーver.て感じか。何者にもなれない若者の過程の物語が、ラストシーンで心からのラップとして吐き出されるという枠組みがあれば、スケールアップしようが何しようがいいのか。や、いいんだけど今回の物>>続きを読む
正直に言うと、難しくてよく分かんなかった。最後の視線とかあれどういう意味だ?ただキラーショットしかない類いのすごい映画だったと思う。時間経ってから、もっかい見たい。
独特。特に視線が。2人の人物が画面の中で会話していても、視線は画面の外で像を結ぶ。とぼけたルックかと思うや、深い。
気持ちのいい映画だった。アイドル映画ではなかったように思う。もっとコメディ的なアプローチもありな気がしたが、“真摯に”ということなのだろうか。撮影と演出が丁寧でよかった。
中盤、病院で夕紀と慶一郎が>>続きを読む
高校野球強豪校の補欠のお話。補欠でも体育会系で、そしてそれなりに楽しそうだったけどなー。そこから何故辛いばかりの野球を続けるのかというテーマが立ちのぼってくるのだが…。なんか中途半端な印象でした。>>続きを読む
小津とかジャームッシュみたいな様式美も感じるなー。そして、だんだん癖になってくる。いつもロックンロールがある。なんでロック?夜のシーンが中盤までずっと続く。途中から昼のにもなるけど、主人公の状況はむし>>続きを読む
ディスコミュニケーションはどこでも起きていて、なじみのない宗教の問題まで関わってくると、とんでもなく難しそうだ。時間が経てば経つほど距離は開き、嘘をついたことで溝は大きくなるばかり。イラン映画なのです>>続きを読む
力で人をコントロールするなんて出来ないんだよ、と思った。実際の出来事としたら、かなりまずいことなんだろうが少年たちに感情移入していた。だからラストの展開にはカタルシスがあった。眼差しで語る映画だった。>>続きを読む
大林宣彦をノスタルジックな映画を撮る人のよさそうなおじさんと思うのは間違い。こんな獰猛な表現見たことない。意味や理由を、言葉と映像で覆い尽くす。登場人物何人もの歴史をストーリーとして、時代さえも飛び越>>続きを読む
伊坂幸太郎の書く話って寓話的だなーと改めて思ったりした。震災後の仙台で撮られたというこの映画は変に深刻になることなく、ユーモアで色んなことを切り抜けていて。確かにあの時から、ぼくらはもっとユーモアを取>>続きを読む
ウディ・アレンがパリを撮る映画。でもパリでも色んなものに嫉妬しながら、相変わらずうだうだ言っててなんか安心した。タイムスリップをしても全然SFにならないの面白い。そこからさらに遡るアイディアと、いつの>>続きを読む
まあよく出来た映画だった。80年代のノスタルジーに共感は出来ないのだけれど、不良友情ものというか、少年漫画的な文法を持っていて、その世界に楽しく入り込めた。映画が始まってから最初の回想への入り方がもう>>続きを読む
早口じゃない。キリキリしてる。こういうアプローチも出来る人なんだ。しかも上手い。あらかじめ壊れている家族の関係をじりじりと見せる。ラスト近くダンスをしている時の、それぞれの視線が本当に残酷だった。それ>>続きを読む
面白かった。映画のキャラクターがスクリーンから現実に出てきてしまう話。キャラクター自身の自我とかめんどくさいものが絡むのがウディ・アレンぽいか。虚構と現実の境目のぼやけてしまう、そしていつも映画館に通>>続きを読む
思うところあって見返す。相変わらず難しくて、パトレイバーをこんなにしてくれちゃってとも思うんだけど、画面がまったく古くなくて、今でも先鋭的でさえあってビビる。これ見るとアニメ=レイアウトなんじゃないか>>続きを読む
1人称が何度も切り替わるので少し難解に感じる。散文詩のように愛のややこしさや、面倒臭さを描いてみせる。ウディ・アレン流群像劇?この人は本当にインテリだなーと思いました。
すげぇ役者力の映画だった。田中泯vs渡部篤郎とか、真木よう子vs尾野真千子とか脳天痺れたわ。あと、この国に空気に色を付けることが出来たら、こんな色をしているんだろうなー、と思った。そんな色調だった。錆>>続きを読む
王道のスポーツ映画だった。ファミリー・ツリーとはまた違ったハワイの風景。困難に出くわした時、人はどうするのか。片腕をなくしたこと。津波の被害にあったタイのこと。そして、僕達の国の記憶がリフレインされる>>続きを読む