とにかくお腹が空く映画だった。
なにを言ってるんだろう?という不思議な感覚にさせられるけど、そこがきっと魅了なのだろう。
ドラマのテンションそのままで楽しめた。
轟音が鳴り響く百鬼夜行。ずっと肩に力が入ったまま観てた。
ドギマギする高橋文哉がよかった。
高木さんと町田くんの関係性がすてきだった。
クライマックスの長尺シーンが見事だった。
青木柚さんの良さが凝縮された作品だった。
あとGO!GO!7188のC7がめっちゃいい曲であることを再認識した。
音楽がよかった。
物語の展開が漫画的な部分がいくつかあり気になったが、俳優の演技や演出はよかった。
薪割りを教えるシーンがよかった。しかしラストシーンをどう捉えればいいものか。
エスカレーターでのぼりながら顔を歪ませ泣き崩れる佐藤健がよかった。
あと映像がきれいだった。
名前を呼ぶことって愛なのだ。杉咲花が抜群によかった。
ストーリーに関しては、つらい境遇にいる人たちをキャッチーに扱っているように感じるところがあり気になる点が多かった。
おおげさじゃないやさしさが溢れていた。
じぶんのできる範囲で手を差しのべることができたなら、あるいは、その差しのべられた手を握り返すことができたなら、「なんとかなる」と思えるかもしれない。
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岡聡実役の齋藤潤さんがとにかくよかった。なぜ漫画を実写化したのか、と思ってしまう作品は少なくないけれど、俳優の演技のすばらしさが理由になる作品は強いと思う。
一心不乱に無我夢中でなりふり構わず一直線に常軌を逸して、走り続ける。何度倒されても何度もよみがえる。それが、カイブツなのだろう。
スマホもインスタもサブスクもない。けれど、かつてみんなこういう暮らしをしていて、今も確かに存在する人の営みを覗き見た。
身体的に話せて聞けても、向き合わなければ、伝わらないし受け取れない。そんなことを思った。
退廃的。コロナ禍がよりそれを加速させていた。人の感情って、ひと言で言い表せるものじゃない。彼らはこの先、どこまで沈んでいくんだろう。
『怪物』とあわせて語られることが多いようだけど、この時代にこの2作品がつくられた意味はあるはずで、きっと問い質されているのだと思う。世界は変われるか、と。