「見たらダメ」な恐怖は日本にもよくあるので、舞台はハリウッドですが不思議な親近感がある作品。
怪異の対象もガッツリ描写されているので、消化しきれない感じもなくスッキリ終わる良い映画。
砂漠の映像美は前作同様。
フレメンたちをめぐる戦争をアトレイデス家の一員になったつもりで体験できる。と言ったところで、前作を朧げにしか覚えてない人、または鑑賞前の人には伝わらない。予習してかかるべし。
あまりにメルヘンな世界観に、自分が見ている惨状が中和されたような気がする。
対象を見せない恐怖は、日本にはないもので神や神聖なるものへの畏怖を表現するにはうってつけの映像作品だった。
スプラッター映画の要素も踏襲しつつ、草に対する形容し難い恐怖を感じることができる。
次はどんな展開で、どんな嫌悪感をどのように私たちに伝えてくるのか、後半は楽しみで仕方がなくなる、
得体の知れない物体?に対する興味関心が、主人公を通して伝わってくる。見ている私は、「綺麗なCGだな。」などと考える余裕もなく、視界すらも彼らと同期しているような感覚になった。