スギノイチさんの映画レビュー・感想・評価

スギノイチ

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三代の盃(1962年製作の映画)

4.2

勝新マニアを自認しつつ未見だったのだが、まさかこんな傑作だったとは。
「任侠映画」というジャンルが孕む矛盾と欺瞞へのアンサー、1962年時点でもう出してる。

序盤の勝新は侠客に憧れる若い三下で、まだ
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冷飯とおさんとちゃん(1965年製作の映画)

3.5

全3話のオムニバス。
「冷飯」と「おさん」と「ちゃん」で区切るらしい。
(お転婆娘”おさんと”が冷や飯食う話なのかと思ってた)

『冷飯』のロマコメもそれなりに良かった(今まで不気味だとしか思ってなか
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湖の琴(1966年製作の映画)

2.8

本来は佐久間良子と中村嘉葎雄の悲恋モノなんだろうけど、中村鴈治郎のせいで『マイ・フェア・レディ』に、いや『痴人の愛』のほうが近いか…

風林火山(1969年製作の映画)

3.0

ずっと三船敏郎が武田信玄役だと思っていたが、山本勘助だったのか。
軍師が一番強そうじゃねーかというのは置いといて、映像の迫力は文句なし。
最晩年の三船敏郎はこの映画のビデオばかり見ていたと言うし、単な
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あしたのジョー 劇場版(1980年製作の映画)

2.5

駆け足すぎて薄味に感じる。
魅力的なキャラもエピソードも容赦なくカットされて最低限のイベントだけ描かれるため、ひと昔前のキャラゲーをプレイしてるかのよう。

音楽や効果音が80年代チックなのも違和感。
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反逆(1967年製作の映画)

3.0

父の仇である曽我廼家明蝶を、恩人と思い込まされたまま生きてきた兄弟の反逆が描かれる。
どってことない話だが、渡哲也と三田佳子の絡みは新鮮。
確かにこの性的に汚れたヒロイン像だと、日活女優より東映女優の
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銃殺(1964年製作の映画)

3.0

小林恒夫はこの2年前にも『二・二六事件 脱出』を撮ったばかりなのに、またしても二・二六事件を映画化。
とはいえエンタメ活劇の味付けが強かった前作と違い、ドキュメンタリーぽい硬質な出来に。

射的中、自
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ヴィデオドローム(1982年製作の映画)

4.2

異常性愛・ノワール・ホラー。
ジャンルごった煮のいかがわしさを封印する”ビデオテープ”という媒体、『リング』や石井隆作品然り、やはりDVDや配信にはない言い知れない厭らしさがある。

ブラウン管パフパ
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スキャナーズ(1981年製作の映画)

3.0

画面のインパクトは言うまでもなし。
この超能力描写、漫画アニメまで含めたらどんだけフォロワーがいるのか…

話がそこまで面白くないのは宜しくないが、マイケル・アイアンサイドはつくづく良い俳優だな。

デモンズ4(1991年製作の映画)

3.3

相変わらず正編とは関係ない。
ゾンビ映画でもなんでもないニューロティック・ホラーで、世間的評価も高くないが、この監督の嫌悪感を煽るセンスが合うみたいだ。
さして意味もない顔面布貼り(?)も趣深いし、唐
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シャンプー(1975年製作の映画)

2.6

当時のウォーレン・ベイティって姉のシャーリー・マクレーンに説教されるぐらいヤリチンだったらしいけど、それをそのまま映画化したような映画だな。

「町でも信号で停まってもエレベーターでも、イカす女が必ず
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ダイナー(1982年製作の映画)

3.0

アメリカ映画でよく見るこの「ダイナー」なる商業形態。
ファミレスともバーとも違う独特の雰囲気で、行ったこともないのに好きだ。

本編はよくあるオールディーズものという感じで大した話もない。
ミッキー・
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捨て身のならず者(1970年製作の映画)

3.0

降旗康男は日本映画マニアから舐められがちな監督ではあるし、現に俺もあまり好きじゃないけど、初期作を見るとなかなか挑戦的だ。
これにしても、東宝から浜美枝・日活から宍戸錠(ついでに高品格)を呼んだだけあ
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侠骨一代(1967年製作の映画)

3.5

高倉健版『兵隊やくざ』な冒頭。
そこでの大木実との友情エピソードから「ははん、内地に帰って兄弟分として登場するのだな」
さらに、死んだ母親役を藤純子が演じてたので「ははん、後で瓜二つのヒロインが出てく
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犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

3.4

もはや強いこと自体がギャグになってるので全くハラハラもしないが、立派なプログラムピクチャー。
終始楽しめるが、三つ巴構造が終盤意味なくなってしまったのは残念。

マ・ドンソクは期待されてることを期待通
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幕末太陽傳(1957年製作の映画)

3.5

こうした映画は人間に、つまり他者に興味ないと撮れないよね。
そういう資質でない監督がスタイルだけ模倣するのはやめていただきたい。

タイトルが太陽族にかけてることに今更気づいたが、いうほど太陽族要素な
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名もなく貧しく美しく(1961年製作の映画)

3.9

「私達は 始めから苦しむ為に 生まれてきたような気がします」
松山善三らしい不幸憐憫ショーに辟易しつつ、日本映画が誇る名優2人のやり取りはこれでもかと胸を打つ。

初見時は気にならなかったけど、久々見
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マックスとリリー/はめる/狙われた獲物(1971年製作の映画)

3.4

昔なじみの友人が再会するも、かたや刑事、かたや窃盗団長になっていた…
このままよくあるBL対決劇に突入かと思わせて、情婦ロミー・シュナイダーの登場で予想は崩れていく。

露口茂似の窃盗団長はそっちのけ
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脱走特急(1965年製作の映画)

4.1

脱走モノと列車モノの面白さを無駄なくミックス。
そこへきて尋常でないキャラ立ち。

中盤のなりすましエピソードは実にハラハラするが、翻ってコントに使えそうな設定。
考えると、優れたアクション・サスペン
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脱走大作戦(1968年製作の映画)

2.5

ポール・ニューマンが軽妙洒脱通り越して単なる色狂いに見えて面白くない。

バタリアン リターンズ(1993年製作の映画)

2.8

キッズ映画と化した前作の反動でシリアス風に…
といいつつ、起きてることの滑稽さは十分コメディ。
バカップルのしょうもない身勝手に付き合わされる。
せっかく人間とゾンビでセックスするなら、もっと弾けても
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ゾンビランド(2009年製作の映画)

3.5

この頃のエマ・ストーンってオタサーの姫みたいなポジションだったな。
当時の方が好きだった。

メタリカに載せたOPも洋楽好きからするとベタすぎる選曲かもしれんが、詳しくない俺からすると格好良い!となっ
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ラ・ブーム(1980年製作の映画)

3.1

ソフィー・マルソーを『狂気の愛』と『ブレイブハート』でしか見てないので、こういう少女アイドルだったとは知らなんだ。

同じロリータ映画『なまいきシャルロット』より生意気な主人公。
ソフィー・マルソーの
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ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

3.2

『ストレンジャー・ザン・パラダイス』が苦手なので、これも一見したビジュアルでウッとなったが、見終わった感覚は悪くなかった。

3人の脱獄囚の中で、後発で加わったイタリア人が微妙に仲に入れてないのが妙に
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テオレマ(1968年製作の映画)

2.8

”ブルジョワ襲撃映画”って60年代のアメリカで流行ったけど、パゾリーニ式にするとこんなんか。
テレンス・スタンプの妖しさは良いけど、退屈。

恐喝(1963年製作の映画)

4.4

こういう高倉健は見たことなかった。
まるで高倉健の『灰とダイヤモンド』だ。

高倉健が悪役を演じる映画自体は他にもあるが、本作ほどの小悪党は初めて見る。
若手ヤクザではあるのだが、親分(山形勲)の目を
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暴力団(1963年製作の映画)

3.2

『汚れた顔の天使』の翻案。
スラム出身の鶴田浩二が、自分に憧れる少年たちを失望させるべく苦渋の選択をする。
志村喬の重みも手伝って胃もたれしそうな超ヒューマニズムだが、元が良いのでこれも手堅い出来。

鯨と斗う男(1957年製作の映画)

2.5

大映の『鯨神』よろしく、東映版『白鯨』かと思いきやそうでもない。
ダメな海洋映画の典型、海にいるシーンより陸上で小競り合いしてるシーンのが遥かに長い。しかもしょうもない。
『サミュエル・フラーのシャー
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ロマンシング・ストーン/秘宝の谷(1984年製作の映画)

3.0

キャスリーン・ターナーって『ローズ家の戦争』とか『シリアル・ママ』の人って認識だったから、こんなストレートなヒロイン演じてるの初めて見た。
女殴ってなさそうなマイケル・ダグラスも珍しいちゃ珍しい。
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ルディ/涙のウイニング・ラン(1993年製作の映画)

3.0

同じ監督の実話スポーツもの『勝利への旅立ち』もイマイチだったので、波長が合わないのか。
とはいえアレに比べたら学生たちのキャラは立っていたし、ジョン・ファブローにも若い頃があったのを知れたのは良かった
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眠狂四郎 無頼剣(1966年製作の映画)

3.0

三隅研次・市川雷蔵・天知茂の盤石体制、ファンにも人気どころの一作…ではあるけど、俺にはそこまで合わなかった。
”傾向映画”みたいな筋書きは伊藤大輔脚本だからか?
眠狂四郎はもっとキワモノがいい。正義の
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クレージー黄金作戦(1967年製作の映画)

2.5

クレージー映画で2時間半とか拷問に近い。
しかもラスベガス行くまで長過ぎる。
日本映画はどうしてこう海外ロケを持て余すのだ。

「若大将」とのクロスオーバーがちょっと面白かったぐらい。

雁の寺(1962年製作の映画)

3.5

同じ原作者の『白蛇抄』と混同してたのか、エロガキが若尾文子を手籠めにする話だと記憶してたけど、まるっきり逆やないか。
三島雅夫のパワハラと若尾文子の(言うなれば)性虐待に晒される哀れな小坊主の話だった
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不知火奉行(1956年製作の映画)

3.0

勝新の時代劇だが『不知火検校』とはなんの関連もない。
昼は侍・夜は黒頭巾のヒーローという勧善懲悪モノ。
特撮ヒーロー誕生以前は、こういうのが子供向け映画だったんだろう(子供が見るにしてはサディスティッ
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孤独の人(1957年製作の映画)

3.0

皇太子を描いた物語でありながら冒頭の『暴力教室』ぶり。
これはと期待させられたが、その後は特にそういう要素もなく、修学旅行だの校則破りだのやってることは『十代の性典』あたりと変わりない。
出てるのが”
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未成年(1955年製作の映画)

3.3

硬軟自在の井上梅次だが、今回はプロレタリア映画のような画面でどシリアス。
貧困から非行に走る長門裕之、こういうネオリアリズモ系の役はお手の物。
母親・清川虹子の演技も泣かせる。
足を洗って抜けようとす
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