terusukさんの映画レビュー・感想・評価

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異人たちとの夏(1988年製作の映画)

3.5

リメイクされるとのことで、邦画版を初鑑賞。

まず、芝居が古い。

この、セリフを読んでる感の強いスタイルって昔の映画ではアリだったんだろうけど、ナチュラルな芝居が普通になりつつある現代の目ではかなり
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シング・フォー・ミー、ライル(2022年製作の映画)

3.8

多様性への理解促進ムービーの側面を持たせている。
それを白人とその他の有色人種にすると所謂、「白人の救世主」スタイルになってしまうけど、これをワニにしてしまうことで逃れている作品。

この奇跡のワニの
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50回目のファーストキス(2018年製作の映画)

4.0

ひりついた作品ばかり見過ぎた反動で癒される作品が見たいと思い、長澤まさみ主演のこれを選ぶ。

純愛ファンタジーではあるが、福田雄一監督で佐藤二郎、ムロツヨシが脇を固めるコメディの側面も持つ。
佐藤二郎
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カジノ(1995年製作の映画)

3.7

大谷翔平の専属通訳であった水原一平が訴追された。
大谷翔平からどえらい金額をかっぱらっていたことが分かり、ギャンブル依存、反社の追い込み等、事象は実に劇的で最早フィクションのようだ。

そんな中で思い
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陽暉楼(1983年製作の映画)

3.2

五社英雄&宮尾登美子の作品。

相変わらず雰囲気は退廃的で爛れている。
遊郭、芸者、お座敷という最早絶滅しかけている文化の一端を見られる。
こんな感じなんだろうなぁと。

着物とか、芸妓の所作はイマイ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.2

葛藤の物語と言っていい。

天才的物理学者、オッペンハイマーは原爆開発の責任者だが、戦後、その強力さゆえに水爆の開発に関しては反対の立場となる。

戦時下では、ナチスとソ連の脅威から、早期にアメリカが
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.8

アツい若者が、JAZZで世界へ飛び出そうとひたむきに、という黄金律に忠実な作品。

少年漫画的なキャラ設定だ。

クールでシニカルな実力者のピアニスト、野太い爆音を響かせるサックスプレイヤー、初心者か
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.7

まずまず。
漆黒の宇宙空間で、静謐な内面描写、極端に少ない台詞と対人の関係性、エンタメ要素は少なく、苦悩するブラッドピット。

時折、起きる事故が怖い。
何故か殺意バリバリで襲いかかってくる実験用動物
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鬼龍院花子の生涯(1982年製作の映画)

4.0

実質的には仲代達也が主人公といって間違いないと思う。
全盛期の仲代達也の妙技を堪能できる。

強烈な土佐弁なので、言語明瞭とは言い難いが、それがむしろいちいちドスが効いてる。
バキバキに開いた瞳孔で恫
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愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

3.4

「宮本から君へ」が良かったので、新井英樹の原作漫画の映画化作品、「ヒメアノ〜ル」の吉田恵輔監督。

底辺達の映画だ。
欲望丸出し、利己的。

フィリピンに嫁探しツアーに行って、天真爛漫な女の子を拾って
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.7

絶好調のA24が配給する、コメディ。
清々しいくらいにクズばかりが出てくる底辺達の話。

元ポルノ男優が、元嫁のところに転がり込んでくるところから話が始まる。

元嫁は収入の見込みもなく、姑まで含めて
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.7

強烈なバイオレンス。
底辺を生きる、元いじめられっ子。

こんな感じなんだなぁ。
学生時代、社会的に虐げられていた人々の生き様は、これほどにも不安定で不快感に塗れているのか。

序盤はムロツヨシを中心
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42〜世界を変えた男〜(2013年製作の映画)

3.8

日本は、只今、LAドジャースに移籍した大谷翔平のニュースで持ちきりだ。

その前身、ブルックリンドジャース時代に一人の黒人プレイヤーがMLBに挑戦する。
その軌跡は、過酷な差別との戦いだったのだ。
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何者(2016年製作の映画)

3.5

学生時代、演劇をかじっていた。

学生演劇とは実に罪なもので、多少のお金と膨大な時間と熱い情熱、そして圧倒的な承認欲求によって、それなりに鑑賞に耐えるものができる、こともある。

どっぷりと浸ってしま
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ある男(2022年製作の映画)

4.0

優れた作品だった。
素晴らしい役者陣の抑えた演技、その中に溢れる熱、冷徹なのに叙情的な演出、見事。

原作があり、おそらくは足腰のしっかりしたインテンシティの高い作品なんだろう。
背景も分かりやすい。
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吉原炎上(1987年製作の映画)

4.0

五社英雄監督、名取裕子主演、かたせ梨乃、西川峰子共演。

爆発的な情念の殴り合いだ。
これは凄まじい。

それぞれの娼婦が抱える人生は、凄惨。
これを昭和の女優がまさしく憑依させて演じる。
もしかした
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.8

数十年ぶりに見直した。
受けた印象はその時と変わらなかった。

名作の誉高い、プロットと設定。
ジムキャリーとエドハリスのクオリティ。

脱出するのに乗った船に刻印される139の番号は、詩篇139 ダ
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.6

爽快なファンタジーヒーロームービーとして観るべきかも知れない。
ホラー要素もあるにはあるが、ホラー映画に必要な「怖さ」や「安さ」が要素として少ない。

まず、主役に、重厚な存在感を発揮するラッセルクロ
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.1

イマイチだったなぁ。
期待しすぎた。

東京、日本、日本人の描写、米国人からの見方、こんな感じに写ってるとしたらなんだな、と。

口先では日本人にリスペクトをしてるようなことを言う米国人は多いが、心の
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

4.0

激情のぶつかり合い。
爆発的なテンション。

現在、マイナビ転職のTVコマーシャルで共演している、池松壮亮と一ノ瀬ワタルが、この作品ではバチバチに対峙する。

とにかくインテンシティの高い作品だ。
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三十四丁目の奇蹟/34丁目の奇蹟(1947年製作の映画)

4.0

本日、クリスマスイブ。

自らをクリス・クリングルと名乗る老人、何か目に見える魔法のような奇跡を起こすわけではない。
が、ユーモアと機転、思いやりを持った慈悲深さは比類なく、子供達の心を掴む。
しかし
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はるヲうるひと(2020年製作の映画)

3.6

売春宿を舞台にした、殆ど密室の芝居。

笑いを排した佐藤二郎。
おそらく彼は自分のセールスポイントは理解しているだろうが、この武器を排するというよりも、自分の本質に迫りたかったのだろう。
他人の脚本で
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.8

英国の演劇人、ケネスブラナーのパーソナルな作品。

北アイルランドのベルファストの小さな街を舞台に、少年目線で、カトリックとプロテスタントの対立等、社会の変化や混沌を眺める。

愛する地元、離れざるを
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.0

圧倒される映像美、唯一無二の世界観、長時間の無言の間、それを埋めるノイズ。

この作品は特殊な要素が多い。
いちいち、どの場面でも特殊なエフェクトの効いたソリッドな映像にしてある。
そして、雨、いつも
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Shohei Ohtani - Beyond the Dream(2023年製作の映画)

4.0

大谷翔平の2021から2023の三年間に行った実績は破天荒、支配的、空前絶後等、様々な形容がされる。
二度目の満票MVP、史上初の快挙のその日にこの作品は公開されている。
長く野球、ベースボールを見て
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ターミネーター ニュー・フェイト(2019年製作の映画)

3.8

スカイネットを破壊し、ジョンコナーが、あっさり殺された世界線。

リンダハミルトンがフルで出演し、新キャラの強化人間な兵士グレース、人類の救世主ダニーという3人を軸に、シュワルツェネッガーがサポートす
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ターミネーター:新起動/ジェニシス(2015年製作の映画)

3.8

不朽の名作、「T2」とは違うパラレルワールド、世界線を展開する作品だ。

サラコナーは1984年時点でT800と対面しており、彼女の育ての親のような役割を果たしていて、1984年に現れる敵役のT800
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ターミネーター4(2009年製作の映画)

3.5

ヘレナが、不気味な役で出てきて、実に地味なオープニング。
全体的に埃っぽい感じの映像。
マシンガンを構える、アーミー姿のベイルが映える。
飛行形態のハンターキラーやバイクタイプのモトターミネーターなど
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ターミネーター3(2003年製作の映画)

3.6

駄作という評価が一般的だが、悪くない。

シュワルツェネッガーによって引き続き演じられたターミネーターは、期待されるクオリティを維持している。

エドワードファーロングが降板したジョンコナーには、ニッ
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ターミネーター2(1991年製作の映画)

4.5

不朽の名作。
シュワルツェネッガーの絶頂期。
言う事なし。

ターミネーター(1984年製作の映画)

4.2

数十年振りの再鑑賞。

今や迷走の限りを尽くしている残念なシリーズとなっている。

が、本作はキャメロンの監督と脚本なので、しっかりと見応えのある作品になっている。

この作品、引いてはこのシリーズで
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.3

スコセッシ&ディカプリオ&デニーロの新作。

超大作で長尺。
素晴らしい名作。

ディカプリオが演じるのは第一次大戦の帰還兵で、アメリカ先住民オセージ族の女性と結婚するアーネスト。

デニーロは、その
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WINDS OF GOD ウィンズ・オブ・ゴッド(1995年製作の映画)

3.0

今は亡き今井雅之の代表作、ライフワークと言える戯曲。

しかし、戯曲の映画化で成功した作品を見たことが無いが、これも残念ながら成功しているとは言い難い。

テーマは面白いし、ストーリーもいいんだけど、
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渇水(2023年製作の映画)

3.0

水道局の職員の目線で、貧困家庭、ネグレクト等の社会問題を炙り出していくんだけど、どういう意図で作って何を伝えようとしている作品なのか、理解出来なかった。

悲惨な家庭を描く作品は数多ある。
ネグレクト
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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

3.9

ジョニーデップが制作にも名を連ねる、力作。

かつて、日本の高度経済成長時代に民間企業のチッソが引き起こした公害事件を、LIFE誌のカメラマン目線で描き出す。

いまだに訴訟は終わっていない。
悲惨な
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ひまわり(1970年製作の映画)

3.2

期待していた、思った程ではなかった、と思ってしまった。

ロシアによるウクライナ侵略の当初、反戦をテーマにした、見るべき作品という触れ込みで取り上げられていた作品のイメージがある。

反戦テーマは、薄
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