2回目の鑑賞。結末を知っているからこそ、序盤の何気ない1カットも伏線になっていることに気づくことができて1回目よりもさらに面白かった。
緻密に作り上げられた原作のストーリーを改変してしまっていること、特に変えるべきでないラストに手を加えているのが残念だった。途中までは大人顔負けの子役の演技やリバイバルの演出などよかった。
イット•カムズ•アット•ナイトに出演していたジョエル•エドガートンが監督•出演していることで気になって鑑賞した。ゴードの醸し出す負のオーラや、ギフトという言葉に秘められた皮肉がクセになる映画だった。
複雑だがのめり込めるストーリーや、無重力下でのアクションが印象的だった。思いどおりに生きることができるものの虚構の世界である夢を選ぶか、はたまた生きづらい現実を選ぶか、という究極の選択を、現実に迫られ>>続きを読む
先入観を上手く利用して、作中人物だけでなく観客をも疑わしく思わせるような演出がよかった。特にラストが秀逸だった。作中世界から抜け出した、むしろ抜け出させられるような終わり方が一段と増すように感じた。
陽の目を見ない劇作家とただただ純真な恋人とのコントラストが印象深く、『人間失格』を昇華したストーリーがよかった。またどこか陰のある山崎賢人と純粋な松岡茉優もハマり役だったと思う。
ヒース•レジャーの怪演について知っていたが、まさにそのとおりだった。別作品の『ジョーカー』でホアキン•フェニックスが笑い方を区別していると語っているインタビューを見たが、本作品のジョーカーも通常の笑い>>続きを読む
ストーリー•音楽•雰囲気とすべてがよかった。マーティン•スコセッシ監督作品の精神的に病んだ主人公には初めから終わりまで共感することが少なく第三者としての視点から観ていることが多いが、本作品はまた違った>>続きを読む
2回目の鑑賞。映画の登場人物は共感できるのが常だと思うが、何者かになりたいが何者にもなれないトラヴィスには、共感よりむしろ哀れみを感じる。ただ、哀れみを感じながらも、周囲に馴染めない、もっと自分にはい>>続きを読む
新種ウイルスの蔓延した世界という設定はタイムリーで興味を惹かれたが、冒頭の未亡人や核兵器といった要素が詰め込まれすぎて散漫になっている印象だった。主な舞台である南極や、核爆発の後の世界といった映像はよ>>続きを読む
前々作•前作より更に過去に遡る今作でも、未来に戻るためのアイデア溢れる発想や、タネン家との因縁といった面白さは色褪せていなかった。正直ドクの恋愛要素はくどいように感じたが、シリーズ最終作として間違いな>>続きを読む
「家族」に血の繋がりは必要なのか。型にはめられた家族像が幸せなのか。色々と考えさせられた。子どもの頃に学校の授業に行かず遊んだとき、友達との間に強い連帯感を感じていたことを思い出した。
第一作以上に予測できず続きが気になる展開、登場人物の個性的なキャラクター、ワクワクするような音楽と、面白い要素の詰まった素晴らしい作品だった。
不器用だが弟や仲間思いのスティーヴンへの共感、いつ爆発するか分からない炎の緊迫感、放火魔が誰なのか展開の読めないミステリーと、あらゆる角度から楽しめる傑作だった。
タイムトラベルにまつわるSFチックな要素だけでなく、50年代アメリカの雰囲気も味わうことができ非常に楽しめた。またユーモアもあり面白かった。特にオリの中のおじさんには笑った。
印象派の絵画のようなフィクションと、史実に基づいたノンフィクションとが調和されており、着色弾の落ちる様子など、フィクションが混ざることで戦争の悲惨さがより浮き彫りにされている。反戦映画としてのメッセー>>続きを読む
芥川龍之介の作品である「藪の中」と「羅生門」に共通したテーマである、人間のエゴイズムに焦点を当てた作品だった。三船敏郎の殺陣の立ち回りや、「藪の中」をベースにして「羅生門」をアレンジした最後の場面にう>>続きを読む
よかった点として、冷や汗をかくくらい怖かった。ホルガに向かうまでの道中の景色が逆さまになっていく映像等、単純な構図ではあるものの逆にそれが恐怖につながる演出がよかった。一方でよくなかった点として、ダニ>>続きを読む
予想できない展開が続き食い入るように観る場面もあれば、随所にあるユーモアにより気楽に観ることのできる場面もあり、そうした緩急によって急の場面がより劇的に表現されていた。太陽の下で暮らせるか、はたまた地>>続きを読む