わかきさんの映画レビュー・感想・評価

わかき

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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

1.0

試写会にて

フランスを代表する名優たちに演技をさせる代わりに、ひたすら息苦しく繋がらないダイアローグを読み上げさせる映画。

ドランの天性的な自意識の過剰さと没交渉は、普遍的な物語に当てはめるには余
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.0

「他の大多数と同じように、世界と接することが出来ないつらさ」を、主人公の言動だけではなく映画全体を通して表現している。

ストーリー構成やカットの切り方、多すぎるフラッシュバックなど。下手くそにも見え
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サウルの息子(2015年製作の映画)

4.5

今まで誰も見たことのない物語を

今まで誰も見たことのないやり方で見せること

当惑します
混乱します
不快になります

それら全てが作り手の意図したものと知りながら、それを忘れて没入してしまうほどに
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ザ・ウォーク(2015年製作の映画)

3.5

「世界一高いビルの間を、何の許可も取らずに、自分と仲間たちだけで渡ってみせる」位に途方もない行為とは?

おそらく「今はもう存在しないビルの間から見えた、今はもう存在しないニューヨークの光景を再現する
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アナベル 死霊館の人形(2014年製作の映画)

1.5

つまらん。怖くない。エンディングのヒキが無駄に長い。

ザスーラ(2005年製作の映画)

2.0

ジュマンジの姉妹作品ということになっているが、ジュマンジとは比べくもない凡作。

映像技術は確かに目を張るものがあるが、ロバットの造形や、唯一出てくる宇宙人のデザインの古臭さなど、全体として安っぽい感
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コンタクト(1997年製作の映画)

3.5

「宇宙人から送られてきた設計図の機械を、国家予算を使って組み立てる」というアホみたいな話にどんだけ説得力を持たせられるかが勝負という作品。

結果としてはかなり勝ってると思います。

様々な形態の映像
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ワールド・オブ・ライズ(2008年製作の映画)

2.0

世界観と映像の大風呂敷はすごいが、悲しいかなキャラクターとプロットがそれに見合っていない。

主人公が語学堪能な腕ききエージェントって設定なのに、やることなすこと全部大外れ。

重要任務中に現地の看護
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マン・オン・ワイヤー(2008年製作の映画)

4.0

革新的なドキュメンタリー映画。

「決定的瞬間」をカメラに収めた映像がない場合、ドキュメンタリー映画は何を見せられるのか?
という困難な命題に挑み、
「これしかない」という方法でクリア

やり方が分か
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ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)

3.0

隙がない。でもたいして面白くもない。
スピルバーグがこういう映画を撮るのは一種の義務感からなんでしょうか?

史実考証から見ると、かなり嘘や演出も入ってはいる。しかしトム・ハンクスの「普通の人」っぷり
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母と暮せば(2015年製作の映画)

3.0

あまりのどんでん返しのエンディングにずーーーっと口が開いたままでした。いや、ホントなんです。

「死者に魅入れられることの恐ろしさ」という意味では、対になるはずの黒木和雄監督の『父と暮らせば』よりも、
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アンジェリカの微笑み(2010年製作の映画)

3.5

オリヴィエラ監督の死がなければ、おそらく映画館では見られなかった作品。

物語の時代設定とロケーションが合ってないとか、不必要で冗長的な台詞が多すぎるとか、そういったことが全くノイズにならない位に、画
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神様なんかくそくらえ(2014年製作の映画)

2.0

劇映画、というよりは限りなくドキュメンタリーに近いが、ドキュメンタリーとしては限りなくつまらない。

NYの若いジャンキー&ホームレスたちの生活を、特に美化でもなく、そこまで汚くも描いてない。
こうい
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アイム・ノット・ゼア(2007年製作の映画)

4.0

ケイト・ブランシェットの突出した演技によって、他の才能ある俳優が霞んでしまい、結果としてバランスが崩れている。個性派俳優は使い方が肝心というのが非常に良く分かる一作。

一人のミュージシャン伝記映画を
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プロミスト・ランド(2012年製作の映画)

3.5

マット・デイモンの「映画作家」としての水準の高さが伺える一作

グッド・ウィル・ハンティングで20代でアカデミー脚本賞受賞という快挙を成し遂げ、15年後同じ監督とタッグを組んだ今作。
題材はシェールガ
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ノーカントリー(2007年製作の映画)

5.0

画面いっぱいに広がる

乾いた空気
銃声と血しぶき
繋がらない言葉

暴力を即物的に、しかし痛そうに撮るコーエン兄弟の技術が一つの頂点に達した作品。

文句の付けようがない傑作です。

ショーガール(1995年製作の映画)

3.0

おっぱいに対する興奮が麻痺する映画。健康には多分良くないです。

全体的にまとまりのなさによってまとまってる映画。駄作と評価された理由も分かるが、このまとまりのなさが好きな人には最高の映画。再評価され
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キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー(2014年製作の映画)

3.0

割とガチで序盤のカーチェイスがクライマックス。

最近のアメコミ映画見てると、全体的にうるさいのとCGの氾濫に不感症になってきます。

ダウト 〜あるカトリック学校で〜(2008年製作の映画)

3.5

この三つどもえなら、どんな話でも名作にできんだろ。

って役者三人を大ヒット舞台劇の映画化に放り込んだ映画。もちろん名作です、えぇ。フィリップ・シーモア・ホフマンとメリル・ストリープの掛け合い見てるだ
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

4.5

ロードムービーという大好きなジャンルの中で、おそらく一番好きな作品。名台詞多すぎ。

負けると分かっていることへの努力、徒労の美しさが、惜しみなく映し出されている。

全く何も解決していない中での、あ
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

5.0

子供の映画としては珍しく、大人の視点や介入がほとんど伴わない「子供たちだけ」の映画

そして名作、それ故に名作

ほとんどの子供映画って、主人公子供のように見せかけて、物語の決定権を握っているのたいて
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セッション(2014年製作の映画)

4.0

ラストシーンの血の高まりは、2010年代暫定ベストじゃないかというくらい。

振り返ると割と平坦な物語ですが、その中に込められた情熱と演出は全くもって規格外。

こんな鬼教師でも、求める人間にとっては
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あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)

3.5

またしてもフィリップ・シーモア・ホフマンに全部持っていかれた映画。出演時間全部あわせて10分位なのに。

映画の中でつくった70年代風バンドが結構人気が出て、そのアルバムも出たそうですが、そういう懐古
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Mommy/マミー(2014年製作の映画)

2.5

自己耽溺もスタイリッシュに撮れば、ナルシズムの罠から逃れられるのか?

少なくとも自分には逃れられている様には見えませんでした。

10分足らずの極上の映像でもって、後の退屈な二時間余りをチャラにして
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映画女優(1987年製作の映画)

3.0

菅原文太が溝口健二監督を演じるという衝撃!

でもよく考えたら文太は50年代初めに早稲田の法学部(夜学)に通っていたインテリなのだ。

黎明期の映画を背負った田中絹代を、同じく戦後映画を支えた吉永小百
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ナショナル・シアター・ライヴ 2016「ハムレット」(2015年製作の映画)

2.5

3500円払って見る価値はありません。

演劇を映画館のスクリーンで観るという行為は、映画史的に逆行していると思うのは私だけでしょうか?

カンバーバッチは素晴らしいです。それだけです。拍手。

フランシス・ハ(2012年製作の映画)

3.5

ニューヨークのスノッブたちの生活と挫折
その中に入って、話してみたいと思わせる

ファンタジーにしろなんにしろ、その世界観を現実味を持って構築して、その中に入りたいと観客に思わせたらもう勝ちですよね。
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きっと、星のせいじゃない。(2014年製作の映画)

3.0

主人公たちに共感できないという点を除けばまぁまぁよく出来た映画

ウィレム・デフォーの糞野郎っぷりがいい。なんでお前の方が中身が伴ったキャラクターなんだよという。

「小説の結末の続きが知りたい」とい
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天才スピヴェット(2013年製作の映画)

3.5

贅沢な映画

絵づくりも、俳優も、細かな台詞も、

テーマとストーリーは贅沢ではない
でもそれに気付かないように工夫もこらしてあるあたり親切

インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

4.0

脈絡の無い夢を見ているような映画

そういう意味で好きではある

出来れば手元にダウナー系の何かしらが欲しい

そういう意味で西海岸で見たい

ジャッジ 裁かれる判事(2014年製作の映画)

2.0

法廷映画のクセに、真実に主眼を置いていないズルい映画。それとも騙された方が悪いのか?

どこでも女をこます弁護士ってそういう役何回目やねん、ロバート・ダウニー・Jr

マグノリア(1999年製作の映画)

3.5

ポール・トーマス・アンダーソンの中では唯一そこまで好きではない作品。

入り方と終わり方は絶品。その間の構成も分厚いが、あんまりにも出来過ぎていて、緊張感が絶えず張りつめ、映画として遊びが無い。

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ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2007年製作の映画)

4.5

ダニエル・デイ・ルイスのキャリアベスト演技

ポール・トーマス・アンダーソンが、新たな、あまりに力強い演出を見せつけたこの一作

同年公開の「ノーカントリー」との賞レースは負け越しでしたが、今後の評価
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パロアルト・ストーリー(2013年製作の映画)

3.0

コッポラファミリー恐るべしと言わざるを得ない

得ないのか...?

これがアメリカのティーンの現実にどれだけ近いのかは分かりません。ただ「ティーンの現実っぽい」という錯覚させるだけの力はあります。

エレファント(2003年製作の映画)

2.5

「センセーショナルさだけで成立している映画」

とは言わないにしても

「ボウリング高校事件」というコンテクストを除いた時にどれだけこの映画の価値があるのかは疑問。

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

4.0

ものすごく楽しくって、ノスタルジアをくすぐられる。

それでいて「今を生きること」の大切さも、説教臭くなく、うまくメッセージとして込めている。

こんな名作がたまに出来るのなら、別に一年一作も撮らなく
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