渡辺智子さんの映画レビュー・感想・評価

渡辺智子

渡辺智子

二十四の瞳(1954年製作の映画)

3.8

初見かと思ったら最後の方だけテレビで見た気がした。小豆島の分校にやってくる教師のお話。生徒も先生もずっと歌ってる映画。貧しい日本、生徒も問題を抱えてたりするが主人公の大石先生には何も出来ない、一緒に泣>>続きを読む

骨までしゃぶる(1966年製作の映画)

3.8

吉原炎上とか幕末太陽伝等遊郭映画の系譜の作品、加藤泰監督得意のアップやローアングルの多用もあるし、主演の桜町弘子を初め加藤組の常連も登場して遊郭の性的搾取をコメディタッチだけどちゃんと描く。この時点で>>続きを読む

チャップリンの黄金狂時代(1925年製作の映画)

4.0

あまりにも有名なキングオブコメディの初長編映画らしい、といっても70分程度ですが。有名な靴をステーキみたいに食べるシーン、パンのダンス、山小屋が崖にに落ちそうになりあたふたするシーンは超有名。他にも細>>続きを読む

浮雲(1955年製作の映画)

3.8

ダメンズばかりに引っ掛かる高峰秀子、第二次大戦中インドネシアで当時役人だった森雅之に引っ掛かり帰ったら離婚するから一緒になろうと言われて日本に帰ってきたら・・・・。女癖の悪い森にまた騙される。まだ戦争>>続きを読む

女が階段を上る時(1960年製作の映画)

3.8

銀座のバーを舞台に雇われマダムをしている高峰秀子と周りの人間たちの人間喜劇的な映画。エース級の淡路千景が独立したため売上げが落ちてオーナーに責められ他店に移籍するのだが・・・・。兎に角主演の高峰秀子が>>続きを読む

博奕打ち 総長賭博(1968年製作の映画)

3.6

俺に任侠道なんてないよただのちんけな人殺しだ。なんてやくざの筋を通そうとしたばかりに悲劇を起こす鶴田浩二。最初から跡目を受けとけばこんなことにならなかったのに😅やくざ映画お得意の派手な立ち回りがないの>>続きを読む

サーカス(1928年製作の映画)

4.1

キングオブコメディの作品、冒頭のギャグの連発がすごい(笑)鏡の間のギャグはオーソン・ウエルズやブルース・リーより遥かに昔なのだ。後半は男はつらいよみたいになってテンションが落ちるが後の布石なのだろうか

夜の人々(1948年製作の映画)

3.8

フィルムノワール、男女の逃走劇。拳銃魔みたいな映画かと思ったけど女は直接犯罪を犯すわけではない。ボウイは刑務所を脱獄して仲間と銀行強盗して逃走先で知り合った女キーチと逃亡することにする。バスの停留所の>>続きを読む

車夫遊侠伝 喧嘩辰(1964年製作の映画)

3.8

東京から大阪にやってきた人力車の車夫でやくざな辰の活躍を描く。明治の大阪の雰囲気がよく出てました、知らないんだけ ど(笑)ローアングル、長回しは健在で人力車を下からとるシーンとか桜町弘子のアップのバッ>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

4.0

不思議な作品なんですが悪名高いチリのカルト教団、元ナチスの連中がつくってピノチェト政権とも繋がっていたコロニアの事件が背景にあるそうです。ワーグナーの曲が大きくフューチャーされるののもそのせいです。奇>>続きを読む

カケラ(2009年製作の映画)

3.6

満島ひかりの大学生は彼氏に二股かけられてるの知りながらぐずぐず関係を続けているがメディカルアーティスト(この職業をはじめて知った、体の欠損を特殊メイクでサポートする仕事)の女性と知り合い彼女にひかれて>>続きを読む

蛇の道(1998年製作の映画)

2.8

娘が殺された男が組織に復讐しようとする、それを手伝う謎の塾講師という謎めいた話。ひょっとしてこいつらは危ないビデオ作ってたのでは?😭というお話。廃工場とかゴルフ場とか何を教えてるんだこの塾はとかおかし>>続きを読む

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

3.8

ネタに困ると前日譚かよとあんまり興味なかったけど評判が良いので見てみました。あの悪魔の子供はどうして生まれたのかを描く話。初作のオマージュなシーンもあったけど何とあの作品とかあの作品とかのオマージュも>>続きを読む

ドラキュラ/デメテル号最期の航海(2023年製作の映画)

3.3

有名なホラー小説の一部だけを映画化した作品。指摘されるようにエイリアンとか遊星からの物体X風だけど原作がそうなんだね。冒頭の港の場面とか結構お金かかってそう。船の演出も悪くない。ぬドラキュラが怪物めい>>続きを読む

寄生獣(2014年製作の映画)

3.5

韓国版を見たので日本版も見てみました、前編後編まとめての感想。冒頭の
ナレーションが日韓同じでこれが伏線なんです。韓国版は多分また序盤でホラー的な部分が多いけど日本版は哲学的な問答が多くなります、特に
>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

2.9

小説読んでますがほぼ原作に忠実な映画化でした。ただ原作の叙述トリックみたいなのは映像では無理なのでその点は残念。しかしラストは小説より良かった。探偵役のゲスな所が消されていて岡山天音が単なるエキセント>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.9

NHKのドキュメントやNetflixのドキュメントをみていって良かった。伝記映画なんだけど時制をばらして描いてるけどテネットなんかよりずっと分かりやすい。恐ろしい悪魔の兵器を完成させてしまった科学者の>>続きを読む

ストロベリーナイト(2013年製作の映画)

3.0

全くドラマも小説も目にしたことがないのに何故かみた。暴力団組員の連続殺人事件を追う女刑事姫川と同じような境遇の暴力団幹部の牧田との禁断の恋?を描く。大沢たかおがあんまりやくざに見えなかったしなんで姫川>>続きを読む

予告犯(2015年製作の映画)

2.9

いじめ、貧困、派遣社員、産廃、ネット世論操作、外国人労働者等々、今の時代を切り取ったような映画だった。ただ主演の戸田恵梨香さんの演技がオーバーアクトすぎてちょっとひいてしまったかな(笑)生田斗真だけ犠>>続きを読む

映画 聲の形(2016年製作の映画)

4.0

小学生のころ聾唖の少女西宮を苛めた報いかその後苛められ高校でも無視されて死のうとするやしょうがその前にその後の西宮が気になって・・・・。気にはなってたけどなぜか未見でした。いや、良いアニメでした。原作>>続きを読む

スイート・マイホーム(2023年製作の映画)

3.4

斎藤工監督のイマジナリー姉の話は面白かったので本作も期待。寒い長野で暖房が全室に利くまほうの家を建てたものの異変が起こり始めるこの家変なんです系スリラー。ホラーテイストだけど人間のほうが怖い作品。ジャ>>続きを読む

アインシュタインと原爆(2024年製作の映画)

3.7

オッペンハイマーの予習として天才物理学者はナチスに追われイギリスにやってくる。ユダヤ人の彼はナチスの危険性を訴え、彼等より早く核兵器を作ることをアメリカのルーズベルト大統領に訴える。しかしアインシュタ>>続きを読む

不能犯(2018年製作の映画)

2.9

都内で変死事件が次々怒る、監視カメラには不審な男が写っていた。沢尻エリカ扮する刑事が怪しい男松坂桃李を追及するのだが・・・・。松坂桃李の正体が良くわからないし、途中で別の事件に焦点が移ったりして散漫な>>続きを読む

上意討ち 拝領妻始末(1967年製作の映画)

3.9

名作切腹のスタッフが多く参加してる重厚な時代劇、大名に離縁?された元奥様を息子の嫁にと拝領された三船敏郎、最初は断っていたが実際には素晴らしい嫁さんで子供も出来て喜んでいるとまたしても理不尽な上意が・>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

3.9

沖縄が舞台、中学生達が動画モードで写した画像に殺人シーンが写っていた。三人組の中学生の背景を説明セリフなしで見せるのは上手い。三人は警察に知らせずに犯人を脅迫しようとするが思いもよらない展開に。中国の>>続きを読む

白と黒(1963年製作の映画)

3.5

冒頭殺人シーンがあり、なるほど古畑任三郎のさんまゲスト回みたいに検事と弁護士の丁々発止の法廷劇かと思ったけどそうでもない。ただ検事の推理は中々面白かった。さらに二転三転するストーリーも後味悪いけど良か>>続きを読む

俺らのマブダチ リッキー・スタニッキー(2024年製作の映画)

3.4

悪がき三人組がアリバイ作りにでっち上げた架空の友だちリッキー・スニッキー、彼等は大人になっても利用しているのだが家族に本人に会わせろと言われるので物真似芸人をリッキーに仕立てるが・・・・。下ネタギャグ>>続きを読む

変な家(2024年製作の映画)

3.0

春休み、凄い高校生が入ってて驚いた👀‼️上映前ペチャクチャ喋ってたけど始まるとシーンと(笑)。原作知らないんだけどミステリー名のかな、後半違う調子になるのでその辺評価分かれるのか。佐藤二朗さんは確かに>>続きを読む

横道世之介(2013年製作の映画)

3.9

中盤のある場面で、え、このひと・・・と。長崎から東京に大学進学のためやって来た横道与之助の物語。彼を取り巻く人々とのエピソードを描くハートフル青春コメディかと思いきや。ちょっとせつないお話だった。最後>>続きを読む

1秒先の彼(2023年製作の映画)

3.2

台湾映画のリメイクとのことだけどオリジナルは未見。見知った京都が舞台でああここかとか親しみがわいた(笑)前半の岡田将生視点が謎の提示で後半の清原果耶視点が解答になる。今一理解できなかったけど、ハッピー>>続きを読む

懲役十八年(1967年製作の映画)

3.8

加藤泰監督シリーズ
珍しい現代劇といっても敗戦直後。特攻隊の生き残り(!)が遺族のために外国人から闇物資を強奪して分け与えたりしているのだがリーダー格の安藤登は逮捕され後を小池朝雄に託すが。一種の刑務
>>続きを読む

日本暗黒史 血の抗争(1967年製作の映画)

3.8

安藤組の映画かと思いきや山口組の九州、四国の抗争事件をモデルにした作品、実録映画を先取りしたような作品で工藤栄一監督のシャープな演出が冴える。ふてぶてしい安藤登も良いけど伴淳三郎の刑事も良い。自転車に>>続きを読む

日本侠花伝(1973年製作の映画)

3.6

カルト的人気の加藤泰監督の映画。東映時代の緋牡丹博徒的な作品だけど主人公はやくざではない。列車の中で絵本を売っていた近藤ちせは殺人現場に居合わせたところから駆け落ち相手の大浜と共に警察の取り調べを受け>>続きを読む

男はつらいよ 寅次郎相合い傘(1975年製作の映画)

3.8

リリーさん好評だったのか再登場、毒蝮さんとまさかの離婚(笑)。この時代なのにかなり進んでるリリーにたじたじとなると寅さん。つうか今の時代にも通じる発言なのは日本の男がまったく進歩してないということか。>>続きを読む

男はつらいよ 寅次郎純情詩集(1976年製作の映画)

3.8

マドンナが壇ふみと京マチ子という豪華版、途中寅さんのアドリブに出演者が吹き出すところが有るけどアウトにしないでそのまま使われている(笑)切ないお話なのに寅さんに救われている。壇ふみが可愛過ぎる。満男は>>続きを読む

プレイタイム(1967年製作の映画)

3.9

ボーは恐れているの、もとネタの一作らしい。叔父さんシリーズのユロ氏がある駅ビル?に面接にやってくるが迷宮のようなビルで右往左往する。特にあらすじらしきものもなくビルのなかの人々の描写のみで笑わせる、コ>>続きを読む

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