Yuhiさんの映画レビュー・感想・評価

Yuhi

Yuhi

ブラックハット(2015年製作の映画)

-

傑作。
マイケル・マン映画では権力機構の走狗であった者たちが真の個人を獲得する。そしてそれは決闘を可能にする。『ヒート』でも同じであった。それは崇高な物語を与えるだろう。そのおかけでヴィオラ・デイヴィ
>>続きを読む

Cloud クラウド(2024年製作の映画)

-

ヒリヒリしてた。男だらけの黒沢清映画好きっす。さらっとシャイニングするのもいい。

GONIN(1995年製作の映画)

-

都市映画として多少目を引くところがある。この俳優陣でダントツ顔が仕上がってるのがたけしなのがヤバい。そう考えると北野武組は本当にいい顔の役者が揃ってる。

ハイ・シエラ(1941年製作の映画)

-

一切の無駄のない編集が光りすぎている。『鉄腕ジム』でも見せたような見事な省略が二度ある。

テイラー・シェリダンの『最後の追跡』を思い出した。現代の傑作だと思うなあれは。

バラベント(1962年製作の映画)

5.0

瘴気、波、肉体、魔術、音楽のすべてが黒く輝くこの映画を批評するにはひとまずビールを飲むしかない。

金髪乱れて(1932年製作の映画)

-

「おれとおれのギャル」って題名にしよう。とりまめっちゃいい。

I AM NOT INVISIBLE(2023年製作の映画)

-

同世代のやつがドキュメンタリーでぴあを取ったというから観てみたら、全く大したことなかったです。これでいいんすか?全部。ようわからんけど保守的な作品ですよこれ。

ニンゲン合格(1999年製作の映画)

-

けっこういいっす。長回し効いてるシーンあった。

名前のない男(2009年製作の映画)

-

信じられないようだが、最高の食事シーンがある。

鉱 ARAGANE(2015年製作の映画)

-

地下世界の映画をインターネットの暗い深層でみた

『越後奥三面―山に生かされた日々』デジタルリマスター版(2023年製作の映画)

5.0

かつて日本は途方もなく豊かであった。
これを幸福と呼ばずしてなんと呼ぶか。

無言歌(2010年製作の映画)

-

この映画を「演出」できてしまう王兵の才能の恐ろしさ。彼はやはりドキュメンタリー映画の監督である。索漠とした荒野と空の青い美しさが美学的な感動を呼び覚ますのではなく、ひたすら収容所の苦しい叫びを反芻させ>>続きを読む

石炭、金(2009年製作の映画)

-

大砂塵の採掘現場と長い輸送、そして卸し。王兵のエッセンスが詰まってる。

回路(2000年製作の映画)

-

面白い。今までフィジカルで伝染していった黒沢清的な病理が、ネットで媒介する。

ツッコミどころは多い。

一年の九日(1961年製作の映画)

-

傑作。しかしまあこれをアメリカで撮ると緑色の怪物がヒーローになっちゃうんだから困ったもんだ。

シチリアーノ 裏切りの美学(2019年製作の映画)

-

ベロッキオは「イタリア」をあらゆる角度から思考し、映画をつくっている。
まさしく「仁義なき戦い」でありながら「グッドフェローズ」でもあるこの映画は極めて政治的である。アンドレオッティとコーサ・ノストラ
>>続きを読む

カリスマ(1999年製作の映画)

-

すげえ面白い。ちゃんと考えたい映画だけど、それには夏がちと暑すぎる。
ただ黒沢清の森の表象をタルコフスキーと結びつけるのは安直すぎる気がする。

開いた口(1974年製作の映画)

-

一度も弛緩しない緊張を一言で終わらせる度胸がピアラにはある。長回しの曖昧さがドラマを生み続ける!

去年マリエンバートで(1961年製作の映画)

-

映画とは時間の装置だ。そしてレネは記憶と時間を映画にもたらした監督だ。編集≒モンタージュによって思想が新たに編まれるというのは、エイゼンシュテインのそれともグリフィスのそれとも全く異なる。カイエの監督>>続きを読む

ジュ・テーム、ジュ・テーム(1968年製作の映画)

-

ひとつのショットがひとつの時間を構成するという理念。タルコフスキーのそれとも違うし、アンゲロプロスのように1ショットで時制が変わるようなものでもない。記憶としてしか過去が存在しないために、タイムスリッ>>続きを読む

激突!(1971年製作の映画)

-

極端なフレーミングがいい。蛇のガソスタが謎すぎて気持ち悪い。
まあ全体的に大したことない。

ブラッド・ワーク(2002年製作の映画)

-

『ダーティ・ハリー』の再解釈か?背中を撃つことやデュエルを避けることは老境を迎えたイーストウッドの姿を捉えている。西部劇のあの音が響くところからして「イーストウッド」の作品だわな。隣人への不信、メキシ>>続きを読む

リンダとイリナ(2023年製作の映画)

-

ギョーム・ブラックの中では振るわない映画ではあるが、悪くない。ただ、開かれている物語としてこの映画を提示するのは映画製作者として逃げているように見えるし、なんにも機能してない。
なんかカルチャー界隈で
>>続きを読む

まずは卒業して(1978年製作の映画)

5.0

もちろんリヴェットやロジエの映画を思い出したが、バーバラ・ローデンやアケルマンのほうが本質としては近いのではないか。彼の『愛の記念に』と精神的姉妹篇として観ることができる。
ランスから出たいと言ったあ
>>続きを読む

裸の幼年時代(1968年製作の映画)

-

たしかに『大人は判ってくれない』のカウンターとして機能しているが、露悪的とさえ言えるようなピアラの倫理はかなり厳しい。この映画でも死は徹底的に凡庸化されている。
車にネジを投げつけるシーンでいきなりキ
>>続きを読む

荒野のストレンジャー(1972年製作の映画)

-

イーストウッドは初期から「アメリカ」を撮り続けている。その政治性を極めて娯楽的にジャンル映画の中でみせ、しかもそのジャンルを解体していく。
もはやジャンルの幽霊でしかないものとして登場するのがやべえ。

恐怖のメロディ(1971年製作の映画)

-

ヒッチコックや同時期のアルトマンの映画と連関がある。冒頭の空撮がヤバいし、ジャズフェスのシーンも素晴らしい。

にしてもイーストウッドの寝室が悪趣味すぎるな。