kahiko

バンク・ジョブのkahikoのネタバレレビュー・内容・結末

バンク・ジョブ(2008年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

おめーも犯罪者だかんな!!!!

…と声を大にして言いたくなる映画。笑

主人公は中古車店を経営しているが、家族も従業員もいるにも関わらず経営が上手くいかず借金の取り立てに追われる日々。
で、チョイ悪いことを細々とやっていた時の昔の仲間(女)が連絡とってきて、突然「銀行強盗やろうぜ!」と言い出す。最初はちょい悪いことしかしてこなかった自分達に銀行強盗なんてデカいヤマは無理だと渋るが、女が何か企んでいると気付き、昔の仲間を集めて強盗。
女は別の事件を解決するため、貸金庫に預けられた写真目当てで銀行に入るが、その写真を手に入れたことがバレてしまい、女だけでなく主人公たち全員が巻き込まれ、後半急展開に。

という感じのストーリー。
今回は実話ベースということで、主役のジェイソン・ステイサムが大人しい。ま、そりゃそうか。
…とか思ってたら、後半はいつも通りのドカバキ展開。いや、お前中古車店のしがない店長設定だったろ!つえーな!

しかも主人公、家族のために金が必要だ!とか言って銀行強盗したのに、あっさり不倫。で、追いかけられて危険な状況で家族の元へ電話・帰宅。
「不倫したけど今でも愛してる!この金持って俺がいなくても幸せな暮らししてくれよな!」
奥さんは当然ブチ切れ。家族のためとかほざいて出てったと思ったらお尋ね者としてラジオに音声流され、子供達にもそれを聞かれ、犯罪者だとバレ、しかも金持って現れたと思ったら「不倫しました☆愛してるしこれからも一緒にいたいけど、無理なら俺抜きでも幸せになってくれよな…アデュー☆」。そらキレるわ。
不倫相手は本気で逃亡に着いてきてほしいと思っていたようだけど、最後は結局不倫相手を捨てて家族の元へ。
完全に自分が悪い事したって忘れてません??キミ犯罪者ですけど???
何故か最後はヒーロー気取りで、正義を通したんだから強盗に関しては不問になって当然みたいな顔して戻ってきます。
何もかも中途半端なクズ野郎です。

程よくハラハラもしますし、素人だからこその雑な計画、マヌケは惨い死に方するし、映画としてはそこそこ楽しめました。
ただ、やっぱり一応一般人役のはずのジェイソン・ステイサムがどう考えても常人の動きじゃなかったのと、素人とはいえ一応軽犯罪というほど軽くもない犯罪を繰り返してきた集団の割に間抜け過ぎる奴がいて「何でコイツ仲間に入れたの…?」とずっと疑問で仕方なかったのと、上にも書いた主人公のさも「俺は正しいことをしてやったぜ!銀行強盗?国の危機救ってやったんだからそんなもん些細な事だろw」みたいな最後のオチ等々…ツッコミどころ多過ぎて、ちょいちょい素直に楽しめないシーンがチラホラありました。
「貸金庫を利用するような奴は、大抵人に見せられないような物を預けてる悪い奴ら」みたいな言い訳がさりげなく劇中にありましたが、それにしたって犯罪は犯罪でしょ。何開き直っとんねんというツッコミが頭を支配。
最後は一応ハッピーエンド?ですが、こっちは苦笑いでした。ヨカッタネー。

金出して劇場で観る感じではないです。ジェイソン・ステイサム主演でこんなに半端な作品も珍しい気がしますね。んなことないか。『エクスタシー』なんか大コケしたもんな。
どうしても気になる人は、今から見るなら旧作だから、TSUTAYAで半額デーや100円デーに借りれば100円です。個人的にはそれで充分かなと。
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