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デス・トラップ 仮面を被った復讐者のkahikoのレビュー・感想・評価

3.0
映画.comにもYahoo!映画にも作品ページが用意されてないこの映画があるとは!
流石Filmarks、マイナーどころも扱っててくれて助かります。この作品、GyaO!(Yahoo!映画系列)で見たのに、Yahoo!映画に作品ページないんですよね。どういうこっちゃ。

映画の内容ですが、よくある復讐劇を別荘に呼び出してやるという単純な設定。出演者が多いと書いている人もいますが、序盤で割とサクサク死んでいくので、5人以上出てきたらもう誰が誰だか覚えられない自分でも一応ギリ覚えていられました。
一応、最後の方は話が二転三転しますが、ついていけないほどではないです。自分は歯磨きしながらぼーっと見てる程度でも一応話は追えました。

評価が良くないですが、自分は普通に楽しめました…が、評価見てからの視聴だったので、期待値ゼロで見たのが幸いしたかもしれませんが(^^;
ホラーってこんなもんでしょ(侮辱)。
ただ、ホラーなだけじゃなく一応サスペンス?ミステリ?要素もあり、意外と犯人も「おっ?こいつかと思ってたけど違うか?」と考えさせてくれます。そんな大したもんじゃないので、多分気付く人はすぐ気付くかとは思いますが。

あらすじ:高校最後の日、プロム(卒業パーティみたいなもん)の後、主人公フランキーを含む親友同士が集まり、白い仮面をつけ黒いマントを羽織った姿で、おふざけのつもりで1人の友人ロレインを襲うふりをする。しかし、恐怖に怯えたロレインは道路に飛び出し、やってきた自動車に追突。まだ息があったにも関わらず、仲間の一人でプロムの女王コニーは「通報しなくていい、このまま逃げよう。通報した奴は追放する」等と脅し、助けようとその場に残ったフランキーに全ての罪を着せ、フランキーだけが刑務所に入れられる。そして結局ロレインも、一命を取り留めたものの下半身不随の障害が残り、友人達はバラバラに。8年後、仲間の一人エマから「久々に集まらないか」と各々の元へ招待状が届き、エマの別荘に彼女たちと、その恋人達が集まるが、肝心のエマがいつまで経っても姿を現さず…


復讐劇なので、まぁーあまり後味の良い話ではないですし、ただ刺したり殴ったりだけでなく結構グロテスクな場面もあるので、グロ苦手な方は自衛推奨。耐性ない人にはちょっと刺激が強く、ゴア好きな人には物足りないくらいなので、ちょっと中途半端。イタリアのゴア映画普通に見られる人だったら「え?言うほど酷い場面あった?」って感じかも。笑
そこまで酷いグロではないので、グロ耐性そこまでない自分でも大丈夫でした。ちなみに自分はキル・ビルを「ヒィ…!」って言いながら指の隙間からチラ見する程度のグロ耐性です。

場所はずっと別荘の中で、ちょっと庭に出たりする程度なので、割と狭い範囲を行ったり来たりします。ただ、ちょっと画面が暗めなので「ん?ここどこ?」と一瞬思ってる間に死んでたりします。その割に犯人すぐ後ろに立ってるのにキャラクターは気付かないとかね。突っ込みどころはそこそこあります。笑

これ見てPS4のゲーム『Until Dawn - 惨劇の山荘 ー』を思い出したの自分だけかな?自分はUntil Dawnのストーリーも凄く好きで、こちらも楽しめました。Until Dawnの方がよくできてたとか…言っちゃダメ。

DVDパッケージから安っぽいんじゃ…と思う方もいるかと思いますが、意外にも俳優陣の演技は良かったです。特に主人公フランキー役の女性はなかなか良い演技するな~と思いながら見てました。

しかし、海外の映画ってこういう始まり方するの多いですが、「イジメ」じゃなく「あくまで仲間内のおふざけをやりすぎて人が死ぬ」みたいなことって本当に、こんなに色んなところで取り上げられるほど頻繁にあるんでしょうかね。日本ではあまり聞かない気がします。少なくとも映画やゲームの題材に使われるほどメジャーな事故?事件?はパッと思い付きませんが…
こういったことが頻繁にあるなら、ある意味イジメより分かりづらく、怖いですね。
イジメは当人に自覚がある場合がほとんどでしょうが(加害者が「そんなつもりなかった」と言っていたとしてもね)、映画でこういう場面が出てくると、加害者側が必ず「遊びのつもりだった、こんなことになると思わなかった」とか言ってて、これ本気なんですよね。
超ド級の馬鹿なんだろうとは思いますが、でも実際にその超ド級の馬鹿が沢山いたら、冗談じゃなく「無知故に悪気なく行われる殺し」がすぐ傍で起こるってこと。
今作はイギリス映画ですが、例えばアメリカなんて、子供の頃から洗脳教育して当然みたいな(殆どの日本人から見たら)変な宗教に入ってる人が国の人口の4分の1もいるそうで…未だに「進化論なんてない!人間は神が作ったのだから、猿から進化したわけがない」と本気で信じている人達がいて、苦情が出るので進化論を扱う映画が一部地域で放映できなかったり、政治家にすらそういう思想の人がいるそうで、「何でトランプみたいなのが大統領になれんの?アメリカやばくね?」と言う人がいるけどアメリカは実際やばい政治家だらけで、トランプはマシな方なのだと言われたことがあります。
まぁ、それはちょっと盛って話してるのかもしれませんが、どちらにせよ我々は外国の良い面しか知らないんだなーとつくづく感じます(勿論、外国人から見た日本も多分そんな感じでしょう)。

映画の内容は復讐ものですが、復讐心とか、友情の儚さとかより、自分にはただただ「馬鹿って本当に怖いよな…」と改めて思わせてくれる内容でした。
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