kahiko

BLEACHのkahikoのレビュー・感想・評価

BLEACH(2018年製作の映画)
1.0
何じゃこりゃ…

「原作に思い入れ強い人が低評価つけてる」みたいなレビューが結構ありますが、原作に特に思い入れのない自分も、びっくりするぐらい時間の無駄と感じました。
観賞中何度も時間を確認し、最初に確認した時まだ3分の1も終わってなくて絶望。次はもう流石に後半だろうと思ったのにまだ半分で再び絶望。
家族が見たいと言うので借りてきましたが、家族の反応も芳しくなく、途中でやめようかと思いましたが「折角借りてきたのに勿体ない」と言われ…
仕方なく最後まで見ましたが、苦痛でしかありませんでした。

ジャンプ連載時に、他のを読むついでに途中から途中まで読んだことがある程度で、主人公が幽霊見える設定すら知りませんでしたが、そういう人に対して説明は大変親切。ただ、親切すぎて説明調の場面がダラダラと続き、ずっと本編が始まった気がしません。
キャラ紹介と序章を、茶番にして延々と見せられている感じです。
間の取り方も下手で、随所で間延びしたような印象を与えます。カットできるシーン、大量にあるのでは?これ以上短くなったら映画として出せないからカットできなかった?

アクションシーンが見ものかというと全然だし、ストーリーも特に見所なし。
そして一番不思議だったのが、原作と違って1作目のラストで問題がスッキリ解決してしまったこと。確か、漫画では主人公が死神界に行くんじゃなかった?人間界で解決しちゃったら、続編どうするんだろう。〇〇編と書いてるから、続きありきの作品だと思うんですが。

キャストもイマイチ。キャラに寄せる気ないのかな。衣装やアクセサリーで何とかわかるように仕立て上げた感じ。
白哉役の人は海外映画にも出たと聞いたんですが、んん…?全く、決して、上手くもなく、キャラに合っているとも思えませんでした。というかこの人、大昔にV系バンドでボーカルやってませんでした?
恋次は、何かもうただのチンピラ。
個人的に一番酷いと感じたのはルキアで、こんな舌っ足らずの喋り方をするヘナヘナした感じではなく、もっと強気でパリッとしたキャラだったかと。あまりにもルキアの面影が無かったので、割と長いことオリジナルキャラかと思って見てました。
漫画では普段は強気だけど兄様には弱気なところ、たまに出る天然?みたいな色んな面があるところが人気だったのかなと思いますが、反映されていません。原作でも鬱陶しいところはあって、好き嫌いの分かれるキャラかとは思いますが、映画では何の魅力もないただの我儘な駄々こね小学生みたいでした。

衣装もセットもチープな感じが否めません。CGは普通。実写版銀魂で気にならなかった人は気にならないと思います。

実写映画で全てにおいて原作に忠実に…というのは無理な話で、漫画やアニメを実写化するとなると、人間業じゃない動きとか、アニメなら良いけど実写で言うと失笑ものの台詞とか、色々表現しきれない部分があって当然。
でも、そういう部分をキャラ作りでカバーしようにも、そこすらできてない。
実写映画はいわば公式の二次創作と思っていますが、二次創作は原作のキャラを使用した別の物語であり、キャラすら「コスプレまがいの別物」レベルでは、ただのパクりキャラクターで作って有名漫画のタイトルを借りたオリジナル(?)邦画になってしまいます。

銀魂の方がまだマシだったと思えるのは、俳優がきちんと各々のキャラの特徴を掴み、そのキャラに寄せた演技をしようという努力が感じられたからかなとこの作品を見てから思いました。小栗旬の演技力のせいもあるかもしれませんが。
仮に、私服でキャラ名も変えて演技をしてもらった時、それでも「あ、これ〇〇だな」とわかるとしたら銀魂の方で、ブリーチはもはやストーリーと演技だけでは何の実写かわからない人が多いのでは。それだけビジュアル(ていうかコスプレ)に助けられているといえます。

とにもかくにもスピード感もなく、間が悪く、キャストもチョイスミス、キャラはブレブレ、ストーリーもプロローグを引き延ばしたような内容、アクションも特に迫力なく、本当に何を推して良いのかわからない映画でした。
何となく福士蒼汰の必死さが浮いてて逆に笑えるといえば笑えます。
福士蒼汰好きなんですが、演技は…上手くないですよね。しゃーないけど、主演にするなよと。特にこういう原作ファンがいるような作品は、作る側が「適当に作ってもどうせある程度は原作ファンが観に来んだろw」みたいな気持ちで作ってるとボコボコに言われるってわかってるでしょうに、何でこんなクオリティで出しちゃったんだろうな。

ゼロの執行人といい、TSUTAYAお勧めの謎の海外映画といい、最近ことごとくハズレ映画ばかり借りてる気が…以前は映画のレビューで☆1つけることなんてなかったのに。
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