しばいぬたろう

ブラッド・マネーのしばいぬたろうのネタバレレビュー・内容・結末

ブラッド・マネー(2017年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

『ブラッド・マネー』('17)
Blood Money / アメリカ合衆国 / 英語

ジョン・キューザックの名前に釣られて鑑賞したが、あまりにも胸糞な物語。
後味悪いタイプの作品でした。
ニコラス・ケイジやブルース・ウィリスなどに関しては、もう少し作品を選んでほしい。
(ウィリス兄貴は俳優業引退したが)

全体的に共感できる人が一人もいないのだが、百歩譲って単独行動をする男ビクターを応援することによって、我慢して鑑賞を続ける。
しかし、ラストがあまりにも酷いため、モヤモヤイライラで作品は終わる。

この女性に共感できる人間が近くにいたら、絶対その人とは友達になってはいけないと思う。
そのくらい、このヒロインのキャラ設定がヤバ過ぎる。
途中で、「私のことを女として見るようになって、それが嫌だったの!!」とか騒ぎ始めるあたりから、開いた口が塞がらない。
いや、あんた、その女という立場を利用して、今までやってきたやろ。
最初から我儘放題のヒロインに対して嫌悪感を抱くのだが、後半の金の亡者っぷりは本当に気持ち悪い。
「金によって人は変わっていく」という題材なのかと思うが、前述のとおり、冒頭からヒロインは自己中心的な嫌なタイプなため、そういうわけでもなさそう。
また、いくら金を積まれたとはいえ、ビクターの感覚が一番まともだと思う。
汚い金に手をつけたくないし、それによって命を狙われる可能性があるため、警察に届け出る。
なぜこんな当たり前のことがわからないのだろう。
きっと馬鹿なんだろうな、と無理にでも納得しないと、鑑賞を続けることが難しかった。

とにかく女がサイテーすぎて、それ以外に気が回らない。
ジョン・キューザックの存在も、正直忘れかけてしまう。
恐らく田舎町で少し綺麗だったからチヤホヤされて、プライド高く高飛車になったであろうヒロイン。
しかし、都会の大学に出たことで、自分がいかにちっぽけな人間か露呈し、周りと仲良くできず、学校も楽しくなくなった。
更にスポーツ奨学金も怪我で打ち切られて、「なんで私のような素晴らしい女性がこんな苦労を」となり、金を持つ同郷と付き合い始める。
自分をチヤホヤしてくれる元カレと、今カレの三人で楽しく過ごそうと思ってキャンプに出たのに、元カレは私に口答えして、思い通りにならずに楽しくない。
といった中でお金を見つけたのでしょう。

だいたい大自然の中のキャンプで、缶ジュースとか持っていくの?
テントの片づけなども手伝わないし、片方の男と喧嘩するともう片方の男にすり寄る。
金のために人を殺していく。
マジでヒロインがろくでもない。

なんか、こういう自分の体を売り物にして男にすり寄って生きてきたのに、後だしジャンケンで「実は嫌だった」とか、どこかで見聞きする話だなぁ。
また、金の亡者になっていく過程を見ると、この女はいつか活動家にでもなって「男は女を物扱いしているわ」とか騒いで、この二人に対して損害賠償請求とかしそう。
少なくとも自分がビクターだったら、この女はさっさと見捨てて逃げるね。
ビクターは真面目だから、最後まで助けようとしたみたいだけど。

誰も救われないし、一番非情な女が得をする。
まぁ、流石に三人も殺害しているし、その証拠が現場に残っているので、この後保安官がちゃんと仕事すれば、恐らくこの女は逮捕されるでしょう。
そう思うことで、なんとかやっていけるというところ。

本当に鑑賞していて楽しくないし、イライラばかりの物語なので、全く人に勧められない作品でした。
ちなみに、登場人物に美男美女は登場しませんので、目の保養にもなりません。
冒頭のタイトルコールは良さげだったので楽しみにしていた分、残念でならない。
自然の映像を堪能できるわけでもないが、川下り映像を楽しみたい方は一度鑑賞してみてもいいのかなと思います。
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