大佛次郎の原作は一種のニヒリズム現代文学として評されたようで、本作も今村昌平が脚本を共同執筆している為か、川島雄三の重たい方ばっかり全面に出ている腹にもたれる映画ではあった。
言ってみれば、小津安二…
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左幸子と芦川いずみの邂逅、『あのこは貴族』じゃん(逆)。北原美枝はさながらゼンデイヤ。戦後の日本を舞台に、持てるもの持たざるものの不均衡がベースにあるが、出てくる人々は誰もが根源的な生への不安を抱え…
>>続きを読む久しぶりに見る。お金があれば生活は潤うが、生活に必要以上のお金は人を腐らせていく。風船のように空洞な心はお金では満たせない。森英恵が関わっているだけあって、とてもゴージャスな北原三枝が見れた。ひとり…
>>続きを読むす、すげ〜〜全部の会話、全部の所作が日本人的な心の機微を完璧に演出している!アメ公には撮れない映画だあ
50年代の妖しい風俗や、高度経済成長へ向かう生々しいロケからは川島雄三らしいリアリティを感じる…
人間の心の機微を風船に見立て巧みに演出した川島雄三監督有数の傑作。刹那的な思考を貫く息子三橋達也の在り方は、現代人らしさの先取り。古風で身を捧げる新珠三千代は自殺するしかなかった。意外にもキザな二本…
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大佛次郎原作、川島雄三、今村昌平脚本による1956年の作品。
かつては画家を目指していた村上春樹(森雅之)は、今はカメラ会社の社長となっている。彼には息子の圭吉(三橋達也)と娘の珠子(芦川いづみ)…
三橋達也の不人情さと北原三枝の悪女っぷりの相性もさいこー。とくに電話をつかったとこいいー。汽車に乗る父の森雅之に握手を求めるいづみちゃん。壺の柄のカーディガン、モノクロだからかとってもかわいい。新珠…
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