良かったのは大人たちが「仲間」と口にする尊さ。
弱さや本心を打ち明け受け止めたうえでしっかりと自分の言葉で伝えているさまは本作の揺るぎなき美点の一つ。
前線にいない落ち着いた会話の中で交わされるからこそ心に染みる良さがあった。
気に入らなかったのは、最後にマーリヤが語った「人の声に耳を傾けて」というセリフ。
この精神に見合うだけの成功体験も失敗体験も伴ってないし、そういう解釈なの？みたいな。
妖精の声が聞こえるとこから得られた発想だとは思うけど、そもそもこの作品において妖精の声が聞こえること自体あんまり品がないというか、人間と妖精の関係を根本から揺るがす次元の捌き方に感じてしまったなあ。
