デカダンスのぴっつぁのネタバレレビュー・内容・結末

うーん、こりゃまた凄い作品だなぁ。

世界が滅亡し、怪物から身を守るため巨大な砦のみが生活圏となった人類。その中で必死にもがく主人公と、停滞した生活を受け入れた者。
人類の世界をハンティングゲームの場として管理し、人の生き死にすら決めてしまう機械。
ひとつひとつの要素は目新しいものではないけど、これだけ擦られまくった設定を上手いこと重ね合わせることで、全く新しい世界を作り上げた発想力は感服する他ない。

人類と機械、それぞれの視点から世界が描かれるため、どれだけ絶望的な状況なのか。そしてそこで足掻き続けることの難しさを痛感させられる。
だからこそ、未来なき世界で前を見続けた主人公の心の強さがもたらした自由は、とても輝いて見えた。

それとこれは個人的な趣味だが、おじさんが強くてかっこいい作品が最近減ってるので、メインキャラにイケおじを抜擢してくれて助かった。少年や青年が無双するのもいいけど、やっぱり渋さってのも男のかっこよさだと思うんですよね。