このレビューはネタバレを含みます
父親の仇を失い、生きる目的を見失ったトルフィンが、奴隷として農業を通して生きる意味を探していく話と、エイナルと共にヴィンランドに争いや苦しみのない世界を作ろうと決意して、自らの罪の償いと、多くの人々を救うことを目的として前に進み始める話という2部構成のような感じ。
一期の戦闘メインの話から打って変わって、奴隷・農業という一見地味な話になり、途中で辞めた人もいるかもしれない。
でもこの作品はこの二期がとても重要で、トルフィンの生きる目的の転換を描くシーズンになっている。最終話では
一期は「憎悪と闘争」「死と破壊」
二期は「絶望と後悔」「悲しみと再生」
というように要約されていたが、文字通りトルフィンは生きる目的を失い死んだように意志をなくしたが、最後には再生して確固たる意志のもと全ての経験を糧に進み始めた。
この作品のすごいところは、そういった過程を妥協せず丁寧に描いているところだと思う。そして何より美しかった。