このレビューはネタバレを含みます
とてもおもしろかったです。
今は、MONSTERロスです。
これがロスなんだと知りました。
年明けからゆっくりコツコツ観ていたMONSTERをついに観終えてしまった。
つづきが気になって観てしまうけれど、観終えてしまうのがもったいないという感情に揺れ動きながら。
いろんなひとの人生が複雑に交錯し、その中心にはヨハンがいる。
人生を狂わされていること気づかないものも、気づいてどうにかしようとするものもいる。
テンマ以外のひとたちの話が丁寧に描かれ、なんでだろう?とおもうとヨハンが関わっていて、ひとつにつながっていくのがおもしろい。
色んな側面や事件からヨハンを知っていける。
ヨハンに近づいては離れるを繰り返し、モヤモヤしながらもスリリングに進んでいく物語。
そして進んでいくうちにわかるヨハンだけがわるいわけではないということ。
511キンダーハイム、大人たちの最悪な実験、感情をこわされた子どもたち、そこから生まれた怪物。
ヴォルフ将軍が言っていた、自分を知っている人間がいなくなる恐怖。
ルンゲ警部が言っていた、「実在する人間が架空の人間になるには、その人間を知る者、その人間の過去を知る者をすべて消し去る」をほんとに実行できちゃうのだからヨハンはすごい。
「せっかく、名前がついたのにだれも呼んでくれるひとはいなくなりました」
「ヨハン、すてきな名前なのに」
最後までヨハンの本心ってわからなかったけれど、テンマに対しては命を救ってくれたものに向ける感謝以上の感情を抱いていたようにかんじた。
511キンダーハイムからの連鎖を復讐して終わらせるのではないとおしえるテンマと復讐しつづけるヨハン。
対極だけど、意外と近いのかもしれない。
「命が平等なのではなく、死だけが平等」
ヨハンのこの言葉はたしかにと納得させられた。
テンマはずっと命は平等だからとヨハンを救ったことに悩んでいたけれど、ヨハンの言うように平等なのは死だけなのかも。
ひとりひとりのことを丁寧に描いてくれるからこそ、そのひとたちの人生や想いを知り、ヨハンのしたことを許せなくもなる。
この作品のなかでは、グリマーさんがすきです。
あの仮面のように張り付いた笑顔の下に隠されたかなしさに胸が痛む。
超人シュタイナーはつよくて、だけどかなしんでて。
自分がだれなのか、感情とはなんなのか知ろうとすることを諦めなかった彼のこころに涙。
これを打ちながらも涙ぐんでしまう。
グリマーさんの怒りも最後の涙もやさしさもあの笑顔もすべてがすきです。
ありがとう、グリマーさん。
ざっくりメモ
鑑賞しながらの感想を。
16
「私がヴォルフである証拠はないんだよ」
すべてをヨハンに奪われた
私が私であると信じる以外、だれも私を知らない
17
ヨハンのなかにはふたつの人格がある
18
人殺しなんて簡単さ
砂糖の味を忘れればいい
ロッソさんいいひとだった、元殺し屋だけれど
19
テンマをひとを信じやすい
追われてる身なのに訪ねたりする
ヨハンのなかに怪物はいるのか、それとも罪から逃れるためのうそなのか、弄びたのしんでいるのか
ヨハンは殺人犯のにおいを嗅ぎとる、彼らの孤独に入り込み、操ることができる
ルーディもヨハンも話しかけていれば、学生時代から友人になれていたのに
たすけてくれてよかった
20
罪を犯したが悪人じゃない
元刑事ってだけでハラハラなのに警察署に連れていかれてヒヤヒヤした
21
フォルトナー夫妻を殺した元刑事ミュラー
操られている人生
命じられるがままに行動し、お金も仕事も家族まで手に入れたところで急にだれが自分の人生を操っているのか気になりだした
仕方なかったと言えてしまうミュラーの神経
麻薬横流しをバラされるより人を殺したほうがいいっていう思考回路なのもヨハンにはお見通しかな
22
ルンゲはどうしてここまでテンマに執着するのか
刑事として有能ならテンマが犯人じゃないことくらいわかりそうなのに
テンマをおびきだせるなら模倣犯の真犯人なんてどうでもいいってすごい
24
マネーロンダリングで巨万の富を得た組織のトップは15歳の少年、絶対にヨハン
まるで金に対する大人の習性を実験するように
エヴァはやっぱりテンマを愛しているのね
ハイトマイヤーが真似て料理をつくったり、食卓を用意するのよかった
25
偽マルゴットランガーだとわかっていてもお金を渡すシューバルト
それが彼の贖罪
木曜日の青年とはヨハンなのかな
僕の母親のこどもだと名乗っているのがいやなんだ
お母さんが殺されたのは、殺したのはヨハンなのかな
木曜日の青年は自殺、金曜日の青年がヨハン
26
ヨハンはひとの身の上話とかを聞いて、自分のものにしていくのかな
きみが相手だと話しやすい
ヨハンにはそんな能力があるのかな
親しみやすや話を聞いて涙までながしてくれる
背後にあるもっと大きな悪意
ファーレンはなんでシューバルトを騙したのか
27
アル中はなかなか治らない
酒浸りの父親を知っていたら会いたいと言われても会いたくないだろう
昔はなにかしていた者が、今はふつうに生きている、生きようとしている描写から始まるのでどうしても父親に肩入れして観てしまうけれど元妻や娘からしたら何言ってるのってかんじかな
すべてのことに完成された哲学を持っている、ヨハン
カールが読み聞かせのバイトを辞めると言ったときのヨハンの顔こわい
名乗り出てみたらという提案に乗らないのが気に入らないのかな
里親さんたちほんとにやさしそう
けれど、やっぱりほんとうの親には敵わないかな
カールが実の息子であること伝えたヨハン、秘書になるのが目的?
28
リヒァルトが事件の真相に近づいている
一見なにも関わりのない事件がひとつの目的でつながっている
シューバルトを孤独にするための事件
すごいおもしろい
リヒァルトやライヒワインの命の危険が
4年もかかって計画的に連続殺人を行う
29
処刑、サブタイトル恐ろしすぎる
世界を征服したらそのあとが大変だ
ヨハンの実家は実在するんだね
どんどんヨハンに近づいてる
実家の写真、全然ヨハンに似てなかったけれど
ヨハンはいつだって相手のことをよく知っていた
それはいつも近くにいたということになる
ヨハンを見たら自殺した、なにか理由があるはず、用意周到なヨハンのことだから
ヨハンがリヒァルトの元を訪ねるのも当然のながれでリヒァルトを殺すのか家族を殺すのか
子どもの権利条約をやたらと言うヨハン、子どもにはやさしいのか?
511キンダーハイムにいたんだ射殺された少年、そこで精神を切り刻まれた
ヨハンの調べる能力すごすぎる、本人の隠したいことを言葉巧みに刺激し、うまく酒を飲ませ、自殺に見せかける
あの、かかったみたいに笑う不気味さ、これが本物のサイコパス?
リヒァルト、つらいね
ただ、ヨハンが言ったとおりならシラフで少年を撃ったことになる
それを酔って撃ったことにしたならそれはそれで問題
30
ライヒワインつよい
突き止められるかな、ヨハンの正体
カンニングの思い出を語り合おう
ギーレンがテンマと友人になれたんだなって実感できてほっこりした
みんなが言う、でかい男
それだけが共通していて嫌な予感
ロベルトかなと思ったら案の定
ヨハンのいるところロベルトあり
ロベルトの妻だったのかな、あの女性
ヨハンに出会って、すべてがリアルになり孤独じゃなくなったロベルト
元々ロベルトは殺し屋かなにかなのか?
すごい緊迫感、テンマ来たときの安心感はすごかった
31
写真をわすれてきた
こうやって、ヨハンに近づいては離れてしまう
こんなにも犯人はヨハンだとわかる証拠が転がっているのに捕まえられない
捕まえる前にすべての証拠が葬られてしまう
ライヒワインはヨハンをふつうの犯罪者と同列に考えているがヨハンはその上
じゃなきゃ、4年も捕まらず、のうのうと学生なんてしていない
ルンゲにとってテンマは悪人でないと困るはよくわかる
色んな状況や証言からもテンマは犯人じゃないとすこし考えればわかるのに、敏腕の刑事がそれに気づかないわけもない
きっと認めることができない、テンマが犯人でないと
ギーレンの言葉に耳を傾けたように欺き、テンマの居場所を探る
犯人=テンマになったルンゲの思考はもう変えることができない
ニュースにまで顔をだすヨハン
32
ニナとロッテが知り合う
カールひどい
テンマこの森で撃てないかな、おじさんの話聞いたから
33
こどもの危険な遊び、決闘、生き残ればまだ遊べる
生き返ったら世界が変わる、僕が変わる
だって、僕は選ばれたんだから
世界が退屈だから危険な遊びをする
こどもたちを刺激して、危険な遊びへ誘うヨハン
ヨハンって、こどもに対しても特になにも感じてないのかも
一冊の絵本でヨハンらしくない叫び声と共に気を失う
テンマに命を狙われていることをわかっていながらそのままにして、殺されることさえゲームのようにたのしむ
こどもたちに教えたように運命とか賭けに勝ったとか思ってるのかな
34
やっぱりマルゴットランガーの殺人からすべてがヨハンの計画
それにしても偽マルゴットもヨハン相手にペラペラ話して、相当自信があるのと意地汚いというか他人のことなとも思ってないんだね
彼氏がロベルトなのはわかっていたし、シューバルトに興味を失ったヨハンは撤収作業に入ると
赤いヒンデンブルグ
ただ殺しただけ
闇の中にいると闇に沈み込んでしまう、光を当てるんだ
35
ルンゲの相手になって考えてみるとき、日本人は意味不明などうもどうもなのおかしかった
あの絵本になにが描かれているのかな
まだテンマを疑っているのか
リーベルト夫妻に色々与えたのはヨハンの方だったんだ、お金を持って家とかまで与えて、コントロールした
自分たちが殺されることをわかっていてもヨハンを育てられた喜び、もらった愛は大きいのか
ヨハンの里子たちはみんなおなじ想いなのかな
名前のない怪物か、絵本
36
弱虫テンマ、テンマの幼少期がすこし描かれた
アリの行列をいじくるように、その怪物のようになりたい
ヨハン側の思考回路のひとも多くいる、シューバルトもそのひとり
怪物を倒せるのは怪物だけ
テンマの中にヨハンがいると思い込んでるのを除けば、ヨハンのことはよくわかってるよね、ルンゲ
37
名前のない怪物は、中に入った人間を内側から食べてしまう
名前を気に入った王子は食べず、周りのひとたちを食べた
ヨハン、すてきな名前なのに
この絵本から取ったのかな名前
火事、逃げ惑う人々の恐怖をたのしむヨハンたち
やっぱりテンマに殺されることなんて選ばないよね
38
闇の銀行のひとと愛人関係、マルゴットランガーにそんなつながりが
ヨハンはマルゴットランガーと同居していた?その親友のこどもがヨハン?
39
痕跡を残さず立ち去ることができる人間はいない、いたらそいつは人間じゃない
ヨハンはたしかに人間じゃない
3匹のカエル、彼の目の中に地獄があった、生きている人間の目の中に地獄があった
40
ひとの靴を取って、いじめるやつは最低だ、そんな最低な連中のせいで泣くことはない
グリマーいいひと?助けてくれた
それにしてもテンマ、よく列車なんか乗ったよね
だれだって、いろんな罪を背負ってる、その罪は消えない。でも、やらなきゃならないことがある
夜のプラハの街はおとぎの国みたいだ
41
科学的人格矯正、洗脳
511キンダーハイムの元院長
社会が要求する人間を作り上げることが教育
どういう教育を施せば、要求どおりの人間を作り出せるのか
教育とは実験なのだよ
ペドロフ、元々の価値観がもう
予定外の因子の出現でプログラムに狂いが生じた
ペドロフは、殺し合いは後任の院長と予定外の因子のせいだと思ってるんだね
その教育がヨハンに利用され、逆に乗っ取られた
闇に取り込まれた、憎悪、虚無、破壊衝動
今度は闇に取り込まれない教育をしていたペドロフ
42
ゼマン刑事もやっぱり、ペドロフの遺したもの目当てだったか
いつもたすけてくれるひみつの友達は自分自身
超人シュタイナーなの?
一人は女が殺して、残りはグリマーが?
43
ゼマンのことを尊敬している後輩もいて
やっぱり、ひとは見かけによらないね
裏ではあんなにお金だいすきとか拷問とかしてるのにね
どんな目に遭ってもあの大荷物だけは離さず持っていくんだねグリマー
ウィスキーボンボンに毒?ビジンからの贈り物
44
信じられるのは自分だけ
拷問にも耐えて守った貸金庫の鍵を渡しちゃった、スークそんなに信用できたんだね
共産主義末期の恐怖政治
スーク、ニナに話しすぎ、情報漏洩にならないのかな
そして、ニナってこんなかんじだったっけ?男と何度も会って、ただ話を聞いてるだけの
名前や経歴を知って、信頼が生まれると思ってた
ニナがスークに近づいた理由はペドロフの隠した鍵の情報を得るため
無表情で歩いてるニナがヨハンっぽくて、そしたらほんとにヨハンだった
45
金髪の美女をアンナだとは思わないのがスークらしいというかなんというか
グリマーと会うのも、裏切られても信じることをやめないのも
46
スークが一連の事件の犯人に仕立て上げられている
つながりだけでヨハンだとわかるくらいテンマはもうヨハンのことわかっている
やっぱりグリマーは511キンダーハイム出身なんだ
スークの無実を証言しにいく、危険すぎる
47
本物のニナが
それにしてもグリマーとテンマの荷物大きいな
将来の共産主義をしょって立つエリートに育て上げる施設か、511キンダーハイム
自分のことを友達に話すんだ、よくわからないけど奇妙な授業、毎日毎日自分の記憶が薄れていくんだ、自分の名前すら忘れそうになるんだ
だから、友達に自分のことを覚えていてもらうんだ
赤いバラの屋敷の男?
48
ヨハンはほんと話を聞くのがうまいというか聞き出すのがうまい
一歩遅かったかなとおもったら、スークのお母さんがちゃんと持っててくれた
スークに会えてよかったね、お母さん
49
喜怒哀楽を奪われたグリマー
失った喜怒哀楽を学ばされたけれどよくわからないという姿はかなしかった
この宇宙のほとんどが死なんだから
ミローシュ可哀想、ヨハンは子どもでも容赦なく絶望に突き落とす
50
刑事なら全てのことに冷静にメスを入れなきゃならないって、ルンゲが言うのってかんじではある
状況証拠だけでテンマを犯人だときめつけ、テンマの証言にも耳を貸さないルンゲが
ルンゲの興味はテンマからヨハンに
ボナパルタは精神科の博士号を持っていたし心理学者でもあった、専門は脳外科
アンナがアンナを見たってのは
グリマーとのお別れからのテンマ逮捕?
51
ひさしぶりのライヒワイン先生
Dr.シューマンとペトラ結婚したんだ
テンマにたすけられたひとたちの一致団結いい
一通の告発文だけでスークの容疑が晴れるなんて、プラハ警察も刑事が犯人だと困るからたすかったのだろう、いい落としどころとして
怪物から美女への恋文
「きみのことをずっと見ていた、きみのすべてを食い尽くすために見ていた、だが逆にきみのすべてが私を侵食した」
「一番罪なことはひとの名を奪い去ること」
赤いバラの屋敷の開かずの部屋に隠されたたくさんの死と生まれた怪物
52
スケープゴートがほしいだけ
正義のないこの国がすべてが反省する
エヴァはテンマが殺人犯かどうかなんてどうでもよくて、ただ自分を捨てたことに怒っていて、テンマを不幸にすることだけがエヴァにとっての生き甲斐になっている
ちょっと前までのルンゲのようだ
しぶといロベルト
53
テンマ自供
ライヒワインはどこまでもいいひとで安心する、ずっと信じていてほしい
ヴァーデマンが冤罪を無罪にするのは、父親を有罪にしたものたちへの復讐や無罪にしていかないと父の無罪もなかったようになってしまうみたいな思い込みや強迫観念でもあるのかな
エヴァってテンマとつきあってるときも、性格わるいし、テンマのことすきって全くかんじないんだけど隠してたのかな
これでだいすきですと言われてもなかなか
54
グスタフ、刑事フォルスターは暗号なんだ
グスタフ轢かれちゃった
無事だといいな
エヴァのために脱走までするなんてテンマはエヴァがってより、だれでもたすけるために脱走しそう
55
自分で父がスパイである証拠をみつけていたんだ
だれも信じなかった男が信じたくなった男テンマ
57
ぼくが死んでも、きみはぼくで、ぼくはきみ
リプスキー、悪魔を救った人間の人形劇をしているのは赤いバラの屋敷の男に影響を受けて
選ばれた人生だったはずのヴォルフ将軍を知る者はあの怪物だけ
46人の遺骨
名前のない世界
名前のない怪物の孤独
殺し合いでもさせたのかな?
ハッピーエンドをさがしにニナたちは旅立った
リプスキーはボナパルタの息子
58
マルティンがエヴァのことを攫ったのか
エヴァが頼まれた仕事って、ヨハン探しかな
59
エヴァの近くまできていたテンマ
それにしても毎度ながらテンマは肝心なことをなにも話さず、用件だけを命令するように言うけれどそれじゃあ聞いてもらえないよなって、これが物語ってものなのかもしれないけれど、このわざとスムーズにいかせないのがたまにうーんってなったりもする
やっぱりヨハンを探させてたんだ
世界が終わる話
アル中の母親を街中に置いてきちゃった
アル中は相手にするのが大変だもんね、マルティンはこどもだったし
クリストフはヨハンから聞いてたのかな
死にたがっているひとを死なせただけなんだ、あなたはわるくない、まちがってない、正しい
世の中にはヨハンのような思想のひとが一定数はいるのかも
60
赤いバラの屋敷の実験はつづいてる
ヨハンは弟子を手に入れた、クリストフのこと?
独裁者を作ろうとしている、ペトルチャペック
ヨハンがそんな組織に収まるかな
悪魔のシナリオ通りに動いちゃいけない、だれも死にたがってなどいない、マルティンいいひと
エヴァはマルティンに惹かれていたのかな
エヴァ気づくの遅すぎる、テンマのこともマルティンのことも自分のしてきたこれまでがいまのエヴァになる道
エヴァは知る、テンマが逃げつづけた理由、ヨハンを殺そうとしていることを
61
ニナの記憶が戻ったときヨハンの正体もわかるかな
スークだ、なんかかんじわるい
朗読会に参加していた5人の証言者たちはどこかグリマーに似ていた
ヴァーデマンの父親が逃げろと言った
そうなるとスパイではなく、逆のスパイ?
逃げろと言われて縁を切ったものには妻や子供が待っていて、朗読会に参加しつづけたものは離婚したり息子たちが自殺したり、洗脳の差かな
62
ペトルチャペックの朗読会に参加した子供たちが次々に自殺からの集団暴行
言葉だけでひとを操れるなんてほんとすごい洗脳って
チャペックを呼んだのはミランだったんだ
テンマとミランはおなじ目的を持っている
殺される覚悟で殺そうとしている
ミラン、かなしいよ
63
子どものヨハンの言葉に解放されて、自分の正義感で殺人を繰り返していたディンガー
だれかに認められることを待っていたのかもしれない
時に吸血鬼、宇宙人となって殺人犯の前に現れていた本物、それがヨハン?
自分の手を汚さず、ひとを動かす
たしかに殺人犯ならそそのかしやすそう
グリースハイムの公園の砂場
こんなやついらない
言葉なんていらない
まったく無関係の連続殺人に組み込ませることで3件の殺人が意味をなさないようにした
フランクフルトでなにかを始めようとしているヨハン
64
赤ん坊はヒトラーになりたかったんだ
醜聞隠しの殺人はクリストフのためだったんだ
いつもひとを金で買っていた、だからどんなに賑やかでも孤独な赤ん坊
赤ん坊を殺したあの女は一体
ボナパルタの後継者にされたのがヨハンだとしてもボナパルタの意志を継いでるかはわからない
人類の未来を担う子どもたち、ボナパルタのプログラム
そしていまは、ヨハンのプログラム
赤ん坊が殺され、なにも信じられなくなったチャペック、こうなるとどこにいてもだれといても安全だという保証がなくなる
赤ん坊が殺され、一番に動揺し怯えるのはチャペックというのもヨハンにはお見通し
山荘に行くのもボディガード増やすのもすぐわかる
ヨハンの思惑をすべて把握しているのか?という疑問を持ち、恐怖を抱いた赤ん坊は正しかった
そんなことを言われるまでヨハンに狙われることなんてないと思っていたチャペックの滑稽さ
自分が飼い慣らしているとでも思っていたのだろう、実際はちがうのに
ボナパルタは生きている?
65
復讐の連鎖をだれかが止めなくては
マルティンのために行動するエヴァはテンマのこともう吹っ切れたようでよかった
クリストフとヨハンを出会わせたのは財力ってとこかな、シューバルトの代わり?
クリストフは511キンダーハイムの出身なら話が変わってくる
なぜだかわからないがその日全員子どもも職員もおかしくなって殺し合いが始まった
自分じゃなくて、だれかに見に行かせるのがクリストフっぽい
世界をふたりのものにするとクリストフは思ってるけど、それもまた勝手に思ってるだけでヨハンによって生残された一人だったら?
66
人種、頭脳、骨格、運動能力、選び抜かれた男と女の間に子どもをつくる実験のひとつがヨハンたち
ヨハンの寮親は優秀だった
親切にしてくれたひとでも利用価値がなくなると呆気なく殺すヨハン
67
赤いバラの屋敷に連れていかれたのはニナだとして、話を聞いて自分の経験のように吸収実行し怪物になったのがヨハンということ?
ヨハンとニナの記憶に隠されている真実
ボナパルタの息子
ボディガードを殺したチャペックを殺す仲間
ほんと、なにを創造しようとしていたんだ
68
グリマーだ、生きててよかった
ルンゲもなにかを追ってこの街に
テンマじゃないと気づいてからはちゃんと事件を追ってておもしろい
これから起こる殺戮とは
ちがつ手がかりからおなじ場所にたどり着いたグリマーとルンゲ
どんな手がかりだったんだろう?
宝くじが当たっても命を守らないとならないなんて当たれ当たれと思ってたときとえらいちがい
吸血鬼の家
69
一丁の銃で街が全滅
殺人鬼は隣人なのでは?という疑いから街中がなんでもないことでもピリピリした
集団ヒステリー状態のなか護身用に銃を持つ、隣人撃つ、そこからはだれも止められなかった
リプスキーがボナパルタの息子だったんだ
あのホテルのおじさんがボナパルタってことあるのかな?
客としていた夫婦が手下だったとは
完全な自殺、本当の孤独、唯一の愛情表現、大量殺戮
悪意に満ちた絵本から読後感がよくなったのに絵がさっぱりだめになる
目標を失った、それは双子と関係している?
70
どんなにいじめられても友達だと言っていた少年が銃を持ったことでどうなるのか
ゴミなんかじゃない、お前が生まれてきたのには意味があると言ってくれたポッペ教えを守り通し、ヴィムはだれも撃たなかった
やっぱり、ポッペがボナパルタだった
ある男の妄想のなかって、テンマのこと?
それはルンゲが全く信じなかったのもあるのでは
客観的データを積み重ね捜査するのを無視したらたどり着いた
しかもまだテンマは重要参考人で、ヨハンは架空の人間
実在する人間が架空の人間になるには、その人間を知る者、その人間の過去を知る者をすべて消し去る
「せっかく、名前がついたのにだれも呼んでくれるひとはいなくなりました」
「ヨハン、すてきな名前なのに」
ボナパルタ、よく待っていたなんて言えたもので
償い方がわからなかったから、死ぬのはこわくないけどって、グリマーたちからしたら許せない
人間の善悪の根幹を破壊するということがなにを意味するのか、人間の中の怪物を目覚めさせることでなにが起きるのか
銃を持ち、戦闘態勢に入るグリマーとルンゲかっこいい
「グリマーさん、一仕事終えたらビールをおごらせてくれ」
「ええ、ぜひ、うまいビールを」
71
「妄想の旅がついに現実になったよ。きみという現実が現れたことでただ妄想の糸をたどっていくだけの私の休暇も終わりだ」
「ここからは警察官としての職務だ。久々に仕事復帰だよ」
「Dr.テンマ、すまなかった」
ルンゲが間違いを認めた
だいじなひとを殺されたショック、恨みは、一瞬の内に燃え上がる
復讐の連鎖を止めるのは一瞬の停止
怒りを抑える何秒とかと似ているのかな
過度の怒りや悲しみ、強烈なストレスを与えることで子どもに別の人格が現れた
その子どもたちは異様な暴力性を持ち、そのほとんどが自殺した
テンマは友達だ、と殺されるかもしれない街へ向かうギーレンの熱さに泣く
超人シュタイナーとサブタイトルに入っているからもしかしてとおもったけれど、グリマーの死には涙
最期に子どもの死を実感し悲しみながら涙をながせてよかった
「人間は感情をなくすことはできない。感情はどこかわからないところに迷い込んでいたんだ」
72
ルンゲピンチ
ボナパルタが双子の母親に恋をした、それだけで一瞬にして考え方が変わった、彼女や双子、実験のことを知ってるすべてのものを殺した、それだけだ
恋っておそろしい
あの手紙はラブレター
テンマを追い回すことだけが生き甲斐になった
ロベルトはあのココアの少年だったのか、511キンダーハイム出身でグリマーの友達
雨がすべてを流してくれたらいいのにって、どこまでも他人事のボナパルタ
ボナパルタが会いに行かなかったらあの惨劇もなく、テンマもこのあとに起こる様々なことは起きなかったのだろうか
怪物を作ってしまったボナパルタ
怪物をよみがえらせてしまったテンマ
ヨハンの計画ではテンマだけを生き残らせ、名前を奪う
ヨハンの見た風景を見ることを許された唯一の男
私の頭の中のコンピューターではそんな計算は成り立たん
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ボナパルタもロベルトも死に
命が平等なのではなく、死だけが平等
ヨハンを撃った、ヴィムの父親にはなぜかヨハンが怪物の姿にみえていた
惨劇の終わり、なんともぬるっとしていた
74
焦ってもおなじようにきょうは過ぎゆき明日は来る、しあわせっていうのはそんなもんだ
かなしみは薄らぎ、たのしかった記憶だけが残っていく
人間って都合よくできてる、だから生きていける
人間は一生のうちでどれほどのことを伝えることができるのか
逃げ出そうとしても無駄だ、たいせつなのは事実と向き合い、前に進むことだ
エヴァも立ち直っててよかった
ニナもディーターも
ライヒワインもみんな生きててよかった
最後のヨハンの話はきっとほんとで、人間は都合がいいようにしか話さないんだなと
お母さんが悪いわけではないけれど
ニナの最悪の記憶もこのことなのだろう
空っぽなベッド、こころのどこかでそうなることを予想していたし、どことなく期待していた自分がいた