エピソード11
イブの戦慄

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あらすじ
謎に包まれた敵の目的は、対レイバー用電磁兵器の実戦データの収集だった。<ファントム>の電磁波を正面から浴び、作動不能に陥る2号機。太田も捕虜の身となってしまう。野明は1号機で奮闘するものの、圧倒的な戦力差に苦戦、退却を強いられる。そして野明と入れ違いに、<ヘルダイバー>の実戦データを得ようと東京テレポートに潜入する陸自の不破。さまざまな思惑をはらみつつ、事態は緊迫していった。一方、退却してきた遊馬たちの情報から後藤は敵の目的をほぼ推察、できるだけ戦闘を避けるように指示を出し、再度、東京テレポートに侵入する。しかしそこでは空挺レイバー隊が敵と死闘を演じていた。野明は事態が発覚する前に、不破たちを撤収させ、再び、単独で<ファントム>と<ブロッケン>に立ち向かう。それを見た香貫花も2号機を起動、野明を追って戦列に加わった。
一方、松井と進士は米軍立川基地の跡地で、レイ・クランシーを発見していた。“’50年のクリスマス”とは1950年12月24日。その日、結ばれたばかりの彼女の夫はクリスマス・パーティの席から戦場に飛び立ち、2度と帰ることはなかった。朝鮮動乱の犠牲者である。国のため、正義のため、あいまいな大義のために、家族を失いたくないというレイ。彼女は香貫花をアメリカへ連れ帰るつもりで来日したのだった。
しかしその頃、香貫花は傷だらけの2号機で必死に戦っていた。正義のため、仲間のため、なにより自分自身のために――そして野明と香貫花は捨身の連携プレーで、<ファントム>を撃退。後藤に発見された黒崎たちも、指揮車を爆破して撤退し、事件は一応の決着をみた。 香貫花の気持ちを察したのか、レイはひとりで帰国の途についた。香貫花もまたひとり密かに祖母を見送るのだった。