エピソード19
ジオフロントの影

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あらすじ
“東京ジオシティ”-それは都心の地下100~200mにいくつもの拠点を設置し、それらを高速交通機関で放射状に接続した、直径40kmにも及ぶ巨大地下都市構想である。バビロン・プロジェクト(バビロン・プロジェクトについてはOVA第2話ストーリー参照)と並ぶ、21世紀へ向けた東京再開発計画の中心だ。
ある日、その中核として建設されていた地底のコア・ブロックにて爆弾テロが発生、犯人が残りの爆弾を抱えたまま、落盤の危険がある最下層に籠城した。 後藤は、爆弾処理のエキスパートでもある香貫花に2号機への搭乗を命じて、野明の1号機とともに地下に進入させる。しかし、犯人はすでに最下層に隣接する大鍾乳洞からの逃走を計画していた。後藤は、犯人の逃走経路を予測し、先回りしてこれを逮捕する。
しかし、それを知らぬ香貫花たちは互いに反目しながら、仕掛けられていた爆弾の時限装置を解除して鍾乳洞内部に突入、犯人の追跡を開始してしまう。
そこでふたりを待ち受けていたのは、かつて“竜神”と呼ばれた、奇怪な巨大生物であった! 襲いかかってきたこの怪物に対して、2機の<イングラム>が戦闘を始めるが、その瞬間、仕掛けられていたもう1発の爆弾が爆発。二人は辛うじて脱出するが、香貫花の2号機は右足を損傷して移動不能になってしまう。
再び二人に接近する怪物。香貫花は野明に、自分を見捨てて脱出するよう命じるが、野明はこれを拒否し、2機同時の脱出を試みるのだった。
背後から迫る怪物から逃れるため、<イングラム>で坑道の壁面をよじ登る野明と香貫花。だがその途中にも、もう一つ爆弾が仕掛けられていた。野明は慌ててその爆弾をつかみ、2号機とともに東京湾の人口島の頂上に到達する。しかし、怪物はどこまでも彼女たちの追跡を続けてくる。迫る爆発時刻と怪物! 二人は土壇場で絶妙の連携プレイを発揮した。野明が怪物と対峙し、その口の中に爆弾を突っ込んでいるすきに、香貫花が作業用の大型クレーンを操って、見事に怪物を海へ突き落として爆死させた。
その手際の良さは、まさに名コンビの所業と呼ぶべきものであろう。それもつかの間、二人は“あれ”が突然変異を起こした恐竜か、それともただの怪獣なのかをめぐって、再び反目し出すのであった。