日露戦争時代の北海道、
アイヌに残された金塊を求めて物語は進行する。
アイヌの少女、
日露戦争で不死身と呼ばれた男杉元、
幕末の侍の生き残り土方歳三、
北海道におかれた陸軍第七師団、
が敵味方入り乱れて金塊を探す。
アイヌ、明治期前後の歴史や狩猟、料理の新しい?知識がとても興味深くみられ、昨日の敵が味方になるなど「味方vs敵」の構図がなくパーティがよく入れ替わり、登場人物の様々な面が見えたり、作者の趣味で筋骨隆々な登場人物がよく裸になったり、ギャグパートも多く緩急があり飽きない。
なんと言っても作者が取材を重ねてリアルを求めて描いているところが本当にすばらしい。アイヌの衣食住では家の内部や置いてあるもの、衣服のや靴の種類、食に欠かせない狩猟、矢の弾き方ひとつをとってもこだわりを持って描かれている。
また話の本筋である金塊に到達する過程のストーリーが緻密に練られているため何度読んでも新しい発見がある。
歴史に興味がある人にはもちろん、新しい知見を広げたい、北海道が好き、リアリティのある話が読みたい方に大変おすすめしたい。
アニメにはない話もたくさんあるため、ぜひ原作を読んでいただきたい。